こんにちは!こまたろです( ゚Д゚)!
今回マウスコンピューターよりBTOパソコン「NEXTGEAR JG-A7A8X」をお借りしましたので、
レビューしていきます。
目次
NEXTGEAR JG-A7A8Xについて
NEXTGEAR JG-A7A8Xは従来のゲーミングPCであるG-Tuneとは別に、新たに追加されたNEXTGEARシリーズのひとつで、
もともとNEXTGEARはWEB限定でしたが好評につき直営店でも販売されるようになっています。
主なスペック
CPU | Ryzen 7 7700 |
グラフィックボード | Radeon RX 7800 XT |
メモリ | DDR5 16GB (DDR5-5200) |
ストレージ容量 | 1TB SSD (NVMe Gen4) |
OS | Windows 11 Home 64ビット |
NEXTGEAR JG-A7A8Xのスペックはハイクラスの仕様になっており、WQHD解像度が丁度良さそうな感じ。
NVidia GeForceのRTX 4000シリーズ搭載のBTOパソコンが多い中、
AMDのRadeon RX 7800 XTを搭載しているのは比較的珍しいです。
Radeonの難点はNVidiaのアップスケーリング技術(画質やフレームレートが向上する)であるDLSS系が使えないこと。
ただ価格的にはRadeonが安い傾向にあること、また最近は対抗技術であるFSR系(特にFSR3)で同じような効果を得られ、また対応するゲームもかなり増えてきているので、
そこまで不自由はないかとおもいます。
外観と大きさ
NEXTGEARシリーズはミドルタワークラスの中型サイズのPCケースになっており、
省スペースとはいかないため、それなりの設置スペースは必要です。
片側面はガラスパネルとなっており、中のLEDイルミネーションが見れる仕様ですが、
イルミネーション自体はオプション設定になる点は注意。
今回お借りしたPCは非RGBタイプなのでご了承ください。
また今回は黒色ですが、製品によってはホワイトカラーもあります。
NEXTGEARの最大の特徴といえるのが前面のXのようなクロスデザイン。
ありそうでみかけない個性的なデザインで、真ん中にはマゼンタカラーのロゴがシンプルに配置されています。
また上下にメッシュがありファンがLED仕様であれば、光の演出も楽しむことができるようでした。
NEXTGEARシリーズはG-Tuneより安価なタイプが多いですが、ケースはありきたりではなく個性的なのは個人的には好印象。
もう一方の側面は特にデザインとかはありません。
こちら側に吸気口などがある場合もあるのですが、NEXTGEARはないようです。
上部は主に排気用の大きなメッシュ窓を用意。
もちろんフィルタは磁石で着脱式のお手入れのしやすさを確保しています。
また地味ですが、電源ボタンなどの質感が結構高級感があり、安っぽさがありません。
インプット・アウトプット関連は特別感はなく、USB3.0が2つ装備。
RGBオプションを選択すればLEDボタンでコントロールも可能なようです。
背面も特に珍しい箇所はなく、一般的な仕様になっています。
内部
内部はかなりゆとりがあり、排熱で困る心配はなさそう。
標準で240mm簡易水冷クーラー搭載なので、CPUの熱対策はばっちりでしょう。
このあたりは後程検証。
別で背面側に1つの排気ファン。
前面側には吸気ファンが1つ装備されています。
前面側は最大で3つファンが装着できますので、別途増やしてもOK。
そして個人的に驚いたのがグラフィックボードにVGAステイが装備されていたこと。
大型のグラフィックボードは昨今のPCケースのグラボ配置だと自重によって垂れ下がってしまうのですが、
それを支えるVGAステイを標準装備はかなり良いです。
ホームページでは特にアピールしていなかったのですが、マウスコンピューターさんはもっとアピールしてもいいきもしますが。。。
裏側は綺麗に裏配線がされており、さすがはBTOパソコンといったところ。
個人だと汚くなったりしますから。
SSDのマウンタが2つ搭載されているようです。
特別な構造ではありませんが、最近のメンテしやすい内部構造といえるでしょう。
ゲーム性能
ではここからはNEXTGEAR JG-A7A8Xの性能をみていきます。
まずはゲーム性能です。
有名どころのサイバーパンク2077、CoD:BO6、フォートナイト、バルダーズゲート3、黒神話:悟空、
モンスターハンターサンブレイクをベンチマークしました。
メインターゲットであるWQHD解像度だけでなく、フルHD、4K解像度で計測しています。
フルHD | WQHD | 4K | |
---|---|---|---|
サイバーパンク FSR3 低 | 355.08 | 365.34 | 235.88 |
サイバーパンク FSR3 ウルトラ | 319.95 | 266.20 | 140.81 |
サイバーパンク FSR3 レイトレウルトラ | 184.18 | 134.19 | 73.78 |
CoD:BO6 FSR3 最低 | 211 | 212 | 166 |
CoD:BO6 FSR3 最高 | 177 | 157 | 116 |
CoD:BO6 ノーマル 最低 | 222 | 221 | 212 |
CoD:BO6 ノーマル 最高 | 143 | 113 | 72 |
フォートナイト TAA 低 | 772 | 749 | 512 |
フォートナイト TAA 最高 | 114 | 75 | 39 |
バルダーズゲート3 FSR2 低 | 98 | 104 | 102 |
バルダーズゲート3 FSR2 最高 | 77 | 77 | 76 |
黒神話:悟空 FSR3 低 | 254 | 238 | 166 |
黒神話:悟空 FSR3 最高 | 97 | 88 | 34 |
モンハン 低 | 286 | 280 | 274 |
モンハン 高 | 271 | 229 | 109 |
さすがはハイクラスなRX 7800 XTとRyzen 7 7700の組み合わせだなあと感じるところです。
最新ゲームであるCoD:BO6でもアップスケーリング技術を使わない状態で、
WQHD解像度はもちろん、上手に画質調整すれば4Kゲーミングでも高フレームレートを狙えます。
CoD:BO6はFSR3にも対応していますので、フレームレート重視の人は利用すれば、
さらに高画質高フレームレート設定で十分遊べます。
サイバーパンクやモンスターハンターサンブレイク、黒神話:悟空でも画質調整すれば、
4Kでも高フレームレートがだせるので、WQHDだけでなく4Kでも十分通用するゲーミングPCです。
また見てわかるように最新ゲームではDLSSだけでなくFSR系に対応していることも多く、
不自由は少ないです。
ただフォートナイトのような割と昔からあるゲームではDLSSしか対応していないケースも。
その場合は通常のアンチエイリアス処理を使う必要がありますが、
低画質ではかなり画像が荒くなるので、高フレームレートとの兼ね合いには気を付ける必要があります。
ゲーム中の温度について
さてゲームではフレームレートのほかに気になるのが温度です。
今回はFFの最新ベンチマークを使って温度を計測してみました。
※横スクロールできます
最低 | 最高 | 平均 | |
---|---|---|---|
ff 温度 CPU | 43.5 | 72.1 | 52.3 |
ff 温度 GPU | 50.5 | 75.0 | 70.7 |
ゲームではCPUとグラフィックボードの両方の温度があがりやすいのですが、
CPUは最大で72℃、平均で52℃ほどなので冷却は十分。
熱によって性能低下がおこることはまずないレベルです。
グラフィックボードもしっかりと冷却されており、最大75℃、平均70℃ほど。
全く問題なく、長時間ゲームをしてもフレームレートが安定して遊ぶことができそうです。
ゲーム配信
ゲーム単体だけではなく、ゲーム配信はどうか見てみましょう。
サイバーパンク2077をつかって、平均フレームレートとフレームレートの安定性を測るため1%Lowを計測します。
1%Lowのフレームレートが低すぎると、安定してフレームレートを確保できていません。
またグラフィックボードにより負荷の係るFSR3と、以前のアップスケーリング技術であるFSR2の両方を計測しました。
平均FPS | FPS 1%Low | |
---|---|---|
サイバーパンク 2K FSR3 低 | 222.03 | 89 |
サイバーパンク 2K FSR3 ウルトラ | 200.12 | 83 |
サイバーパンク 2K FSR3レイトレウルトラ | 117.31 | 71 |
サイバーパンク 4K FSR3低 | 195.71 | 94 |
サイバーパンク 4K FSR3ウルトラ | 125.26 | 75 |
サイバーパンク 4K FSR3レイトレウルトラ | 66.67 | 43 |
サイバーパンク 2K FSR2 低 | 110.50 | 68 |
サイバーパンク 2K FSR2ウルトラ | 99.45 | 57 |
サイバーパンク 2K FSR2レイトレウルトラ | 64.07 | 46 |
サイバーパンク 4K FSR2低 | 112.61 | 68 |
サイバーパンク 4K FSR2ウルトラ | 76.09 | 51 |
サイバーパンク 4K FSR2レイトレウルトラ | 37.07 | 26 |
Ryzen系全般に言えることですが、あまり配信は得意ではないなというのが感想です。
平均フレームレートは十分でていますが、1%Lowの数値の落差が激しく、
フレームレートの安定性という意味ではあまり良いわけではないです。
基本的には配信の場合60fpsでていれば問題はないかと思いますので(Youtube想定)、
その点で言えば、FSR2利用だけだとWQHDでも1%Lowが60fpsを下回ることも多いので、
配信としてはベストではないです。
よりフレームレートが出せるFSR3であれば4Kウルトラ画質くらいまでなら60fps以上で安定しているので、配信は可能。
サイバーパンク2077は中高程度のゲーム負荷になるので、最新の高負荷ゲームではFSR3が使えないと配信はきついことが予想できます。
NEXTGEARはゲーム単体で利用するのがおすすめです。
動画編集
続いては動画編集性能です。
スペック的にはハイクラスで十分動画編集にも使えるかと思いますが、はたして。
Adobe Premiere Pro
まずは度定番のAdobe Premiere Proです。
ハードウェアエンコードとソフトウェアエンコードにて15分動画をエンコード。
フルHDと4K両方で計測しています。
時間 | |
---|---|
フルHD H264ソフトウェア | 15:07 |
フルHD H264ハードウェア | 13:19 |
フルHD H265ソフトウェア | 15:31 |
フルHD H265ハードウェア | 13:35 |
4K H264 ソフトウェア | 34:44 |
4K H264 ハードウェア | 33:43 |
4K H265ソフトウェア | 28:09 |
4K H265 ハードウェア | 39:25 |
なにかと比較するというわけではなく、あくまで目安としてご自身で許容できるか判断していただければと思いますが、
個人的にはフルHDであれば十分効率的にエンコードできるかなということろ。
あまりRadeon RX 7800 XTのハードウェアエンコード効果が感じられないのが残念ですが、
15分動画で15分以下のエンコード時間なら問題ないでしょう。
ただ4Kになるとうーん。。。というところ。
15分動画で30分以上がほとんどですから、これより高負荷だったり長尺動画ですと1時間いくかもしれません。
エンコード中は気長にコーヒーでも飲みながら過ごせばいいですが、効率的か?といわれると、
待ち時間は長い気がします。でもエンコードできないわけではないです。
HandBrake
もうひとつフリーウェアのHandBrakeです15分動画を4KからフルHDへの動画変換をしています。
時間 | |
---|---|
フルHD H264ソフトウェア | 10:46 |
フルHD H264ハードウェア | 8:06 |
フルHD H265ソフトウェア | 12:59 |
フルHD H265ハードウェア | 8:07 |
この変換に関しては全然問題ないレベルといってよいでしょう。
Adobeと違いRX 7800 XTのハードウェアエンコード効果も感じられ、かなり時間短縮されています。
総じてみればフルHD対象なら動画編集用途も問題なく、
4K動画編集になるとやや扱いにくいかなあという結果でした。
温度について
動画編集時の温度、および3Dレンダリングベンチマーク(Blender)でCPU最高負荷をかけた時の温度をみます。
※横スクロールできます
最低 | 最高 | 平均 | |
---|---|---|---|
Blender 温度 CPU | 44.2 | 70.8 | 67.7 | Adobe 温度 CPU | 44.9 | 72.4 | 66.9 |
3Dレンダリングも動画編集もCPUを100%近く使うことが多いですが、
両方とも最大で72℃以下、平均でも66~68℃ほどと十分冷却できている結果となり、
CPUの冷却不足によるエラーや性能低下は起こり難いでしょう。
さすがは240mmの簡易水冷クーラー搭載という感じで、まったく問題ありませんでした。
騒音について
※横スクロールできます
ゲーム | 動画編集 | 3Dレンダリング | |
---|---|---|---|
db | 49.3 db | 51.1 db | 51.5 db |
最後にゲーム、動画編集、3Dレンダリング時の騒音を計測しました。
PCから30cmの位置で計測。
ほぼすべての作業で大体50dbほど。
50dbは「静かな事務所や家庭用エアコンの室外機、換気扇(1m付近)など、日常生活でよく聞く音」
と言われているので、特に不快な大きさということもなく、かといって劇的に静かというわけでもない、平均的な騒音です。
ゲーム中などでわずらわしさを感じるレベルではないでしょう。
ちなみに空冷CPUクーラーではない分なのか、わずかではありますが空冷PCと比べるとdbは低いです。
ウルトラワイドゲーミングモニターに最適
- フロントデザインが個性的
- ゲームならWQHDメインで4Kも狙える高性能
- 冷却も問題ない
- ゲーム配信はやや不得意。動画編集はフルHDまでがおすすめ
さすがは人気のNEXTGEARということで、PCケースはフロント部分がかっこよく、
ゲーミングPC!という感じを受ける印象でした。
NEXTGEAR JG-A7A8Xはハイクラスながら価格は抑えられておりコスパは高め。
ゲーム性能はWQHD~4Kに適していますので、WQHDゲーミングモニターほか、ウルトラワイドゲーミングモニターにも丁度良い性能でしょう。
ゲーム配信は微妙ですが動画編集用途でも使うことはできます。
ただやはりゲーム単体を遊ぶ目的がもっとも適しているとおもいます。