RX 5500 XT 4G&8Gのゲーム性能をベンチマーク! | こまたろPC
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RX 5500 XT 4G&8Gのゲーム性能をベンチマーク!

こんにちわ!こまたろです( ゚Д゚)!!

AMD RadeonのNavi世代では一番下のゲーミングPCとなるRX5500XTについてレビューします!

RX5500XTのスペックや価格は?

※横スクロールできます

GPU RX5500XT 8G RX5500XT 4G RX580 8G RX570 8G GTX 1660ti GTX 1660 SUPER GTX 1660 GTX1650 SUPER GTX1650
プロセッサ数 1408 1408 2304 2048 1536 1408 1408 1280 896
ベースクロック 1670MHz 1670MHz 1257 MHz 1168MHz 1500MHz 1530MHz 1530MHz 1530MHz 1485MHz
ブーストクロック 1845MHz 1845MHz 1340MHz 1244MHz 1770MHz 1785MHz 1785MHz 1725MHz 1665MHz
メモリスピード 14Gbps 14Gbps 8Gbps 7Gbps 12Gbps 14Gbps 8Gbps 12Gbps 8Gbps or 12Gbps
メモリ量 8GB GDDR6 4GB GDDR6 8GB GDDR5 8GB GDDR5 6GB GDDR6 6GB GDDR6 6GB GDDR5 4GB GDDR6 4GB GDDR5 or 6
メモリ帯域 224GB/s 224GB/s 256GB/s 224GB/s 288GB/s 336GB/s 192GB/s 192GB/s 128GB/s or 192GB/s
TDP 130 W 130 W 185 W 150 W 120W 120W 120W 100W 75W
電源コネクタ 8pin × 1 8pin × 1 8pin × 1 8pin × 1 8pin × 1 8pin × 1 8pin × 1 6ピン×1 不要 or 6ピン×1
小売価格 約24,725円~ 約20,000円~ 約19,200円~ 約17,000円~ 約28,800円~ 約24,800円~ 約23,500円~ 約19,800円~ 約14,800円~

RX5500XTは4Gと8Gのグラフィックメモリ搭載量があり、

およそ前世代のRX570、RX580ぐらいの位置づけである、

ミドルクラスのグラフィックボードになります。

 

大きな変更点はアーキテクチャが新世代Naviになったことですが、

伴って消費電力の低下、GDDR5から6、メモリバススピードが14Gbpsに向上しています。

 

RX5500XTの登場に対して、ライバルNvidiaはGTX1650 SUPER、GTX1660 SUPERをリリースしました。

GTX1660 SUPERのゲーム性能をベンチマーク!GTX1650 SUPERの性能をベンチマーク!GTX1650とも比較

昨今のゲーム(特にDirectX 12)ではメモリ帯域が重要になってきていますが、

帯域が多い順にすると、

GTX1660 SUPER > RX5500XT > GTX1650 SUPER

と、中間の位置に。

同クラスの場合、Radeonのほうが帯域が広いことが多かったので、

ちょっと残念だなあという気がします。

代わりに8GBゲーミングPCであれば、GTX1660 SUPERよりも2GBほど多いので、

グラフィックメモリ消費が多いゲームにより対応できるよう意識していますね。

今回使用したRX5500XT

今回は4G&8Gの両方を比較していきます。

両社が対抗してきたということで、

RX5500XT 8G vs GTX1660 SUPER

RX5500XT 4G vs GTX1650 SUPER

という構図で見ていきます。

今回の検証ポイントは、

検証ポイント
  • フルHDの実力
  • GTX1660Sとの性能差
  • Ryzenと組み合わせると相性が良いという都市伝説(Ryzen5 3600で検証)

の3点です。

特に気になるのが都市伝説。

もしRyzenと組み合わせると相性が良い場合は、

CPUは何を使うか?で最適解も変わってきます。

4Gも8GもmsiのデュアルファンゲーミングPCです。

そして4GBも8GBゲーミングPCも8pinが一つ

つまり本当にグラボメモリ以外、仕様が変わらないんですよね。

アウトプットはDisplayPort x3、HDMI x1となっています。

基本的なベンチマーク性能は?

DirectX11のFireStrikeから見ていきましょう。

まず8GBゲーミングPCですが、うーん。

GTX1660 SUPERに対して11%ダウンと思ったより大差つけられていますね。

拮抗するかなーと勝手に思っていたのですが、ちょっと残念。

4GBゲーミングPCはライバルGTX1650Sより高い数値。

価格も消費電力も高いので、当然こうなってほしい(笑)

もう一つDirectX12ベースのTimeSpy。

最近は12を採用するゲームも増えており、今後は主流になってくるので重要な検証です。

8GゲーミングPCはGTX1660 SUPERに対して最大23%の差をつけられてしまいました。。。

前世代ではDirectX 12だとRadeonが高パフォーマンス出すことがあったのですが、

この結果を見るに、11も12もSUPERに負けてしまってますねえ。

 

4GBゲーミングPCはほぼ1650Sと拮抗という感じ。

元々PCIe4.0接続の設計なので、やはり3.0接続では性能を発揮できないかもなあ。

もうひとつゲームベンチマークソフト「FFXIV 漆黒の反逆者」です。

フルHD、最高画質設定で比較します。

※横スクロールできます

GPU フルHD(1980×1080)
RTX2070 SUPER(9700K) 17479 (非常に快適)
GTX1660 SUPER(9700K) 15346 (非常に快適)
GTX1660 SUPER(9400F) 14701 (非常に快適)
GTX1650 SUPER 12860 (非常に快適)
GTX1650 9412 (非常に快適)
RX5500 XT 8G(9700K) 12465 (非常に快適)
RX5500 XT 4G 12188 (非常に快適)
RX570 8G 10021(非常に快適)
GTX1660 SUPER(R5 3600) 14771 (非常に快適)
RX5500 XT 8G(R5 3600) 12249 (非常に快適)

こちらも19%ほど差が付いています。

むしろGTX1650 SUPERと良い勝負している(笑)

まあこのベンチマークがGeforce寄りってのはあるかもだが。

とはいえ4GゲーミングPCは1650Sと良い勝負しています。

Ryzenとの相性に関しては、傾向は変わらず1660Sが有利です。

 

フォートナイト

ではゲーム実測で見ていきましょう。

まずは人気ゲームのフォートナイトです。

まずはRX5500XT 8Gから。

このゲームはGPUパワーに余裕がありすぎると、

FPSがかなり乱高下するため(実際の利用ではFPS固定が望ましい)

低、中画質の比較はあまり参考にならないのですが、

高、最高画質設定を踏まえても、思ったよりGTX1660 SUPERとの差が開きませんでした。

若干RX5500XT 8Gが負けているものの、

体感値では違いは感じないでしょう。

 

さらに4GゲーミングPCは1650Sよりも高パフォーマンスとなっています。

このゲーム自身がNaviとの相性がよいのかもしれません。

Ryzenとの相性に関しては、1660Sが有利と変わりません。

モンスターハンターワールド

続いても人気ゲーム、モンスターハンターワールドです。

フルHDにて計測しています。

RX5500XT 8Gに関しては最大で23%ほどGTX1660 SUPERとの差が出ました。

これはかなり大きい差ですね。

高画質に関しては60fpsを超える、切るの状態になっているので、

ゲーム画質を一段階上げられるか否かの差になっています。

4GゲーミングPCも全体的に1650Sには負けています。

Ryzenとの相性に関しては、やはり1660Sが有利と変わりませんねえ。。。

ゴーストリコン ブレイクポイント

続いては最新ゲーム、ゴーストリコンブレイクポイントです。

UBIゲームの大半は重量級のゲームになりますが、どうでしょうか?

RX5500XT 8Gに関しては最大20%ほどGTX1660 SUPERの差が。

ウルトラ画質を快適に遊べるか否かの差になっているので、やはり大きいです。

4GゲーミングPCに関してもライバル1650Sの優位は変わらず。

AMDロゴがでるゲームなのに。。。(やっぱりPCIe4.0じゃないとダメか?)

Ryzenとの相性に関しては、1660Sが相変わらず有利。やっぱり都市伝説なのか。。。

Apex Legends

現在大人気バトロワゲームですね!

このゲームはグラフィックメモリ消費量が高く、

8GBのRX5500XTの結果が気になるところです。

うーん。。。

RX5500XT 8Gに期待していたのですが、グラフィックメモリ消費が激しい最高画質でも、

20%ほどGTX1660 SUPERに差を付けられています。

ゲームによっては優劣変わるかなあと思ったんですが、どうもGTX1660 SUPER優勢は確定的ぽいですね。

Ryzenと組み合わせについては1660Sが有利と変わりません。

 

さて4GゲーミングPCに関しては面白い結果が出ています。

高画質ほど1650Sが優勢に、低画質ほどRX5500XTが優勢という結果になっています。

正直原因がわからないのですが、

仮説を立てるなら高画質ほど、RX5500XTのPCIe4.0x8というインタフェース仕様が、

足をひっぱっているのかなあと。

PCIe4.0になれば、高画質でもハイパフォーマンスを発揮するかもしれません。

DevilMayCry5

PS4で人気のデビルメイクライです。

DX12ベースになるので、DirectXの違いがどう影響でるのか気になるところです。

DirectX 12でも結果は変わらず。

RX5500XT 8Gでは最大18%ほどGTX1660 SUPERに差がついています。

傾向が変わるかなーと思ったんですが、特に変化無く差をつけられています(笑)

Ryzenとの相性に関しては、DirectX 12であっても1660Sが有利ですね。

 

そしてここでもApexLegendsと同様の傾向が4GゲーミングPCに見られます。

コールオブデューティ モダンウォーフェア

こちらも大人気FPSゲーム、コールオブデューティーから、

最新のモダンフォーフェアです。

こちらもDX12ベースになります。

こちらに関してはフォートナイトと同様、

GTX1660 SUPERのほうが若干勝っているものの、今までよりは差がでませんでした。

ドライバは最新なのですが、もしかしたら最適化不足

またゲーム側がRX5500XTの力を引き出せていないケースが多いということかもしれません。

そして何より注目したいのがRyzenと組み合わせるとRX5500XTが逆転しています!

なんでなのか不明ですが(笑)

中には本当にRyzenと組み合わせたほうがパフォーマンスが良くなるゲームもあるのかもしれません。

 

そして4GゲーミングPCに関しても1650Sに圧勝という結果に。

将来的なゲームではRX5500XT系のパフォーマンスが光る可能性がありますね。

ボーダーランズ3

もうひとつ最新ゲーム、ボーダーランズ3です。

DX12がありますが、主にDX11ベースにて比較です。

RX5500XT 8Gは最大21%ほどGTX1660 SUPERと差が付けられており、

大体同じ傾向になっています。

高画質で60fpsを超えるか切るかになっているので、

やはり遊べる画質が変わるほどの性能差になってしまっているといえますね。

ここも通常通りRyzenとの相性に関しては、1660Sが有利。

基本的には1660Sが高性能とみて良いのではないでしょうか?

 

また念のためDirectX 12ベースで、Ryzen組み合わせを比較してみると、

変わらず1660Sが有利ですが、その差が大分無くなっているのが分かります。
(最大28%差→4.4%ほど)

 

4GゲーミングPCに関してはほぼ1650Sと差が無いとみて良いでしょう。

PCIe4.0でパワーアップするのか?

今回はマザーボードの機能上「PCIe3.0」接続にテストしました。

しかし本来RX5500XTは「PCIe4.0 x8」で設計されており、

どうも性能もパワーアップするらしいのです。

個人的には、「このくらいのグラボ性能帯なら大して変わらないのでは?」って、

なんとなーく思ってるのですが、果たして。

 

ということで今回はB550で大人気「ASRock Steel Legend」を利用してテストします。

CPUはRyzen5 3600、

「RX5500XT 8G」と参考までに「GTX1660 SUPER(PCIe3.0設計)」を比較します。

極端にテストするため、各種ゲームでは低と高画質設定で計測しています。

※横スクロールできます

ベンチマーク項目 PCIe3.0との差(RX5500XT) RX5500XT(via PCIe4.0) RX5500XT (via PCIe3.0) PCIe3.0との差(GTX1660S) GTX1660S(via PCIe4.0) GTX1660S (via PCIe3.0)
FireStrike +1.64 % 12632 12428 +0.20 % 14512 14484
TimeSpy +0.61 % 5086 5055 +0.16 % 6209 6199
CINE Single +2.09 % 195 191 0 194 194
CINE Multi +2.40 % 1567 1531 0 1559 1559
CINE OpenGL +2.06 % 152.45 fps 149.37fps +5.8 % 158.92 fps 150.54 fps
PCMark10 +4.72 % 5863 5599 +1.57 % 6152 6057
ゴーストリコン ブレイクポイント

Vulkan 低画質

– 0.93 % 108fps 109 fps +0.80 % 126 fps 125 fps
フォートナイト DX11 高画質 -5.45 % 110 fps 116 fps 0 138 fps 138 fps
フォートナイト DX11 中画質 -2.55 % 235 fps 241 fps +1.92 % 265 fps 260 fps
ボーダーランズ3 DX12 低画質 +4.04 % 103 fps 99 fps +0.90 % 114 fps 113 fps
モンスターハンター DX12 中画質 +1.12 % 90 fps 89 fps +4.85 % 108 fps 103fps
モンスターハンター DX12 低画質 +1.60 % 127 fps 125 fps +0.84 % 120 fps 119 fps
Apex Legends 最高画質 0 % 90 fps 90 fps +7.20 % 119 fps 111 fps
Apex Legends 低画質 +3.23 % 160 fps 155 fps +2.12 % 193 fps 189 fps
Valorant 高画質 +7.92 % 327 fps 155 fps -17.68 % 294 fps 346 fps
SATISFACTORY 超画質 +3.95 % 79 fps 76 fps +3.06 % 101 fps 98 fps
SATISFACTORY 低画質 +12.1 % 185 fps 165 fps -1.81 % 221 fps 225 fps

結果として一部例外はあるものの、おおむね性能は向上している結果でした。

が、しかし。

どうだろう?

「うお!めっちゃパワーアップしてるじゃん!!」

というほどではない気が。。。

GTX1660 SUPERも同様にプラスになっているケースはあるし、

劇的にFPS値が向上したのは比較的軽いゲームだけです。

 

この軽いゲームというのがポイントかなあと思います。

確かにPCIe4.0で接続したほうが、RX5500XTの性能をしっかり活かせるのは間違いない。

でもグラボ性能がそれなりなので、

重めのゲームではそもそもグラボが限界値近く、伸びしろが少ないからではと推測しています。
(ゲーム側のソフトの問題もあるかもだが)

実際、「SATISFACTORY」では低画質だと差がはっきりしますが、

超画質ではそこまでではありません。

 

おそらくハイクラスCPUやRX5700XTとかであれば、

PCIe4.0の効果はもっとあるかもですが、

RX5500XT利用の場合、想定されるCPUはミドルクラス以下。

せっかくなら中・高画質で遊びたい人が多いと思うので、

そういう画質設定ではPCIe4.0も3.0もそこまで変わらないかなあと思います。

つまりRX5500XTの性能、想定される構成ならPCIe3.0でも十分足りると考えています。
(そもそも現在のグラボ性能ではPCIe3.0も使いきれていないという話もある)

 

とはいえ普段使いの性能を表すPCMark10の数値も上がっていますし、

PCIe4.0のSSDが使える、次世代のZen3も正式サポート予定であることから、

予算があれば、PCIe4.0が使えるX570、B550と組み合わせても良いでしょう。

RX5500XTはどういう人におすすめ?

最後に消費電力も見ていきます。

FFベンチマークにて最大負荷時のワット数です。

RX5500XT 8G
GTX1660 SUPER

圧倒的な差ではないもののGTX1660 SUPERのほうがRX5500XT 8Gより少ないです。

前世代から比べればNavi世代の電力効率は向上したものの、

Nvidiaも強敵ですね。

RX5500XT 4G(219W)
GTX1650 SUPER

4GゲーミングPCに関しては1650Sに対して30Wほど。結構違います。

こうなると1650Sを性能で上回らないと。。。って感じです。

ここがメリット
  • RyzenとDirectX 12ベースの組み合わせでパフォーマンス向上?
  • 将来的な価格調整、ドライバ最適化なのでコスパ高くなるかも
デメリット
  • 価格に対する性能がGTX1660 SUPERにかなり負けている
  • PCIe4.0で利用したとしても、コスパが悪い

8GBゲーミングPCに関しては、

Ryzenと組み合わせて、さらにDirectX 12ベースの場合、

確かにRX5500XT のパフォーマンスは向上しているように感じます。

しかしながら全体的にはGTX1660Sの強さが安定しており、

価格も考えると、今のところはおすすめできないというのが正直な感想です。

 

4GBゲーミングPCに関しては現時点でもゲームによっては1650Sを抜くなど、

性能は拮抗していますが、消費電力と価格を考えるとやはり1650S優勢です。

もしかしたらドライバの更新やゲーム側の最適化が進めば結果は変わるかと思いますが。

 

またRX5500XTはPCIe 4.0接続を前提に設計されていますが、

4.0利用でも劇的な変化は見込めないことから、

RX5500XTを利用するために、X570/B550を買うという考えはおすすめできません。

価格の割に性能のコスパが悪いからです。

RX5500XTを利用するなら、安いB450/A420でも十分ですし、

後々Zen3を利用したい、PCIe4.0のSSDを利用したいから、

X570/B550を買うというような考えがいいとおもいます。

 

なので価格メリットもない分、

あえてRX5500XT 8G/4Gを選択する旨味はないなあと思います。

8GゲーミングPCの利点としてグラフィックメモリが2G多いこともありますが、

そもそもこのクラス帯の性能的に、

メモリ消費の大きい最高画質のような設定で遊べるゲームも少なく

6GBあれば十分という認識です。