こんにちは!こまたろです( ゚Д゚)!
Intelの第11世代と見せかけた第10世代、Core i3 10105Fのレビューをします。
目次
Core i3 10105(F)の特徴とは?
現在発売されているエントリ~ミドルスペック付近のCPU表です。
※横スクロールできます
CPU/APU | Core™ i5-12400F | Core™ i5-11400F | Core™ i3-12300 | Core™ i3-12100F | Core™ i3-10105F | Core™ i3-10100F | Ryzen™ 5 3600 | Ryzen™ 5 3500 | Ryzen™ 3 3100 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
世代 | 最新世代 | 1世代前 | 最新世代 | 最新世代 | 2世代前 | 2世代前 | 1世代前 | 1世代前 | 1世代前 |
コア数 | 6 | 6 | 4 | 4 | 4 | 4 | 6 | 6 | 4 |
スレッド数 | 12 | 12 | 8 | 8 | 8 | 8 | 12 | 8 | 8 |
ベース周波数 | 2.5 GHz | 2.6 GHz | 3.5 GHz | 3.3 GHz | 3.7 GHz | 3.6 GHz | 3.6 GHz | 3.6 GHz | 3.6 GHz |
ターボ・ブースト | 4.4 GHz | 4.4 GHz | 4.4 GHz | 4.3 GHz | 4.4 GHz | 4.3 GHz | 4.2 GHz | 4.1 GHz | 3.9 GHz |
(L3)キャッシュ | 18 MB | 12 MB | 12 MB | 12 MB | 6 MB | 6 MB | 32MB | 16MB | 16MB |
最大メモリー速度対応 | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR4-3200 | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR4-2666 | DDR4-2666 | DDR4-3200 | DDR4-3200 | DDR4-3200 |
内蔵グラフィック | – | – | UHD Graphics 730 | – | – | – | – | – | – |
TDP | 65W | 65W | 60W | 58W | 65W | 65W | 65W | 65W | 65W |
小売り価格 | 23,480円 | 19,476円 | – | 13,979円 | 9,970円 | 9,880円 | 23,980円 | 19,602円 | 15,015円 |
第12世代Core i3 12100(F)の登場で、Core i5 10105(F)は2世代前のCPUとなっています。
Core i3 12100(F)とCore i5 10105(F)の比較については下記を参考にしてください。
【福音CPU】Core i3 12100を性能レビュー!ゲームのベンチマーク比較ここではCore i5 10105(F)のとCore i5 10100(F)との差異に注目していきます。
Core i5 10105(F)の特徴としては、
- ソケットは前世代と変わらずLGA1200
- 最新アーキテクチャではなく、第10世代のマイナーチェンジ
- PCIe4.0非対応
- Core i3 10100Fからベース・ターボクロック+100MHz
最も注意したいのはCore i3 10105(F)は厳密には第10世代であること。
Core™ i5-11400FのようなRocket Lakeではなく、
Core i3 10100(F)と同じアーキテクチャを採用しています。
Core i3 10100を性能比較!ゲーム・動画編集は?変更点も少々クロックが上がった程度で、大きな性能の向上は期待できないです。
ただしCore i3 10100(F)とほとんど価格差もないので、
Core i3の購入を検討しているなら>Core i3 10105(F)を選ぶのが良いでしょう。
またグラフィックボードを搭載予定の方は、
価格が安いFモデル(内蔵グラフィック無し)がおすすめです。
こちらは外装。デザインは第11世代になっていますが、
ちゃんと「10TH GEN」と印字されていますね(笑)
CPUは継続してLGA1200ソケットです。
また純正クーラーが付属しています。
ベンチマークソフトで性能を見る
それでは早速Core i3 10500Fの性能をみていきます。
- Core i3 10500FはゲーミングPCとして使えるか?
- より高価なCPUに対してどこまでパフォーマンスが追いつけるか
最近のCPUもグラフィックボードもミドルクラス以上が中心で、
正直エントリークラスはあまり選択肢がありません。
Core i3 10105Fの価格で買えるAMDのCPUは新作なく、
かつ旧世代も手に入りにくいので、正当な比較CPUは無い状態です。
そこで低価格なCore i3 10105Fがより高額なCPU達に対して、
どこまでパフォーマンスを発揮できるか?に焦点を当てていきます。
なお利用するグラフィックボードはRTX3060tiとしました。
RTX 3060 Tiのゲーム性能をベンチマーク!
基本的なベンチマークから比較していきます。
FireStrike
DirectX 11ベースの定番ベンチマークソフトから。
フルHDにて比較します。
ミドルクラスのCPUと比べる10%ほど低い結果に。
価格を考えれば当然の結果と言えるでしょう。
むしろ数千円高いRyzen 5 3500との差がほとんどないことに驚きです。
思ったよりもゲーミングパフォーマンスは良いかもしれません。
TimeSpy
ではDirectX 12ベースではどうでしょうか?
こちらもFireStrikeと同様10%ほどミドルクラスのCPUより低い結果。
ただ今度はRyzen 5 3500よりも良い結果になっており、
1万円近くのCPUとしてはコスパ高いかもしれません。
PC Mark10
ゲーム性能ではコスパの良さが期待できますが、ゲーム以外の用途はどうでしょう?
PC Mark10を見ていきます。
やはり概ねミドルクラスCPUと比べるとすべての項目で低い結果です。
ただRyzen 5 3500に対してはすべての項目で高い数値に。
またWEB閲覧やアプリ起動、ビデオ会議といった項目では、
Core i5 10400との差も4.2%ほど比較的小さいことから、
ゲーム・クリエイティブ用途以外で利用を考えている人には結構良いCPUと言えそうです。
フォートナイト
ここからは実際にゲームを使ってゲーム性能を見ていきます。
まずは人気バトロワゲームのフォートナイトです。
最近はDLSSやレイトレにも対応し、日々グラフィック描画の最適化をしている印象のゲーム。
今回はRTX3060tiを利用していることもありDLSSを利用しました。
DirectX 11と12の両方で計測です。
同じIntelの旧ミドルクラスCore i5 10400と比べると、
大分FPS値が低いことがわかります。
40~60fpsほどの差を考えるとRTX3060tiの力を十分引き出せてないようです。
特にDLSSではCPUのマルチタスク性能も使うため、CPU性能差が顕著に出たのかなと思います。
ただRyzen 3 3500よりは20fpsほど上回ることも多く、
Ryzenの旧ミドルクラスよりゲーム性能が上の結果は驚きです。
Apex Legends
もう一つ人気なバトロワゲームです。
このゲームは比較的CPU性能の影響を受けないゲームですがどうでしょうか。
さきほどのFortniteと比べるとやはり差が顕著ではなく、
Core i5 10400との差も10fps以内に収まっています。
CPU性能が影響しにくいゲームであればCore i3 10105Fでも十分戦えそうです。
まはやはりここでもRyzen 5 3500より高性能、
Ryzen 5 3600と同程度の結果を出していることから、コスパの高さも際立っています。
VALHEIM
続いては累計500万本突破した北欧サバイバルゲームのヴァルヘイムです。
昨今のゲームでは中級程度の負荷といったところ。
ただしDLSSやFSRといった低負荷高FPSを支援する機能が使えないため、
高画質、高解像度ならグラボやCPU性能の要求値が高いゲームです。
最新APIのVulkanも計測します。
このゲームにおいてはCore i5 10400のパフォーマンスがなぜか悪いというのもありますが、
価格にしてはかなりの高パフォーマンスを発揮していると思います。
Ryzen 5 3500/3600の両者よりも高性能ですし、
低負荷時であればCore i5 11400にも切迫してきます。
RTX3060tiの力を引き出しきれているとはいえませんが、十分可のレベルです。
利用することでより高解像度・高画質・高FPSに遊べます。
GeforceのRTX2000、3000シリーズのみ利用可能です。
低解像度にして負荷を下げる代わりにのアップスケーリングで解像度の劣化を防ぎ、結果として高FPS値を実現する。
こちらもソフト側の対応が必要です。GeForce、Radeonの両方で利用可能。
ウォッチドッグスレギオン
続いてはDLSSにも対応しているウォッチドッグスレギオン。
DirectX 12ベースで計測しています。
こちらに関しては悲惨な結果になりましたね。。。
ミドルクラスのCPUに対してかなり劣っています。
明らかにマルチタスク性能が高いCPUのほうが結果が高く、
Core i3 10105Fの欠点が出てしまった感じですね。
マルチタスク性能を重視しているゲームではパフォーマンスが一気に落ちることがあることも、
留意したほうが良いでしょう。
サイバーパンク2077
最後もDLSSやレイトレに対応しているサイバーパンクを見ていきます。
かなり動作スペックが高いゲームです。
かなりコスパの高い結果といえるでしょう。
Core i5 10400がふるわないというのもありますが、同程度のパフォーマンスはすごいです。
またRyzen 5 3500/3600よりも高パフォーマンスな結果をみても、
十分ゲーム性能を発揮しているといえそうです。
動画編集・ゲーム配信性能はどうか?
ムラはあるもののおおむね高コスパなゲーム性能を発揮したと言えると思います。
では動画編集性能はどうでしょうか?
あくまで参考の参考ぐらいの気持ちでみてください。
Adobe Premiere Pro 2020
有名な編集ソフト「Adobe Premiere Pro 2020」で計測します。
動画の長さは15分60fps、フルHD・4K動画でH.264/365の4パターンを計測。
CPU性能だけを使うソフトウェアエンコードでは、コアスレッド数に比例する結果ですが、
6コア6スレッドのRyzen 5 3500よりもフルHDでは3~6分早い結果に。
逆に4Kでは遅い結果となっています。
この結果をみるとフルHDであればRyzen 5 3500よりコスパが高いと言えますが、
実際の編集では多くの人が、
グラフィックボードも利用するハードウェアエンコードを選ぶでしょう。
その結果としては残念ながら今回のCPUでは一番劣っている結果となりました。
ただし極端に悪いという結果でもありません。
Aviutl
もう一つ、無料ではかなり有名な「Aviutl」でも計測しました。
AviutlはどちらかというとIntel側に最適化されている印象で、
ソフトウェアエンコードにおいて、
Core i3 10105FはRyzen 5 3500よりかなり良い結果になっています。
ただやはりマルチタスク性能の影響から、ミドルクラスのCPUと比べると性能は劣る感じに。
またハードウェアエンコードになると今度はRyzen 5 3500より遅い結果になっており、
動画編集に関しては「それなり」という評価です。
ただ8、9世代のCore i3などに比べればはるかに進化していますね。
消費電力について
続いては消費電力をFFベンチマークを使ってみていきます。
なおマザーボードのBIOSはいじっておらず、初期設定のまま計測しています。
※横スクロールできます
CPU/APU | Core i5 11400 | Core i5 10400 | Core i3 10105F | Core i3 10100 | Ryzen9 5900X | Ryzen5 3600 | Ryzen5 3500 | Ryzen3 3100 | Ryzen5 PRO 4650G | Ryzen3 PRO 4350G | Ryzen5 3400G |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
最小電力(W) | 6.044 | 5.794 | 4.917 | 7.468 | 41.391 | 19.568 | 18.159 | 18.933 | 6.338 | 5.651 | 2.457 |
最大電力(W) | 63.149 | 46.345 | 38.569 | 35.184 | 110.59 | 76.372 | 53.985 | 43.293 | 33.069 | 28.050 | 36.097 |
平均電力(W) | 49.395 | 17.809 | 19.637 | 18.969 | 97.681 | 43.372 | 42.214 | 32.128 | 27.328 | 21.962 | 17.770 |
Ryzenや最新世代のCore i5 11400と比べると、大分省電力であることがわかります。
熱対策にはさほど困らないでしょうし、小型PCにも組み込みやすいです。
ちなみに、人気の虎徹markIIで温度計測したところ、
※横スクロールできます
OCCT | FFベンチマーク | ウォッチドックスレギオン | 動画ハードウェアエンコード | 動画ソフトウェアエンコード | |
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虎徹 markII | 63℃ | 58℃ | 56℃ | 55℃ | 58℃ |
と高負荷になるシーンにおいてどれも50℃台と余裕です。
Core i3 10105(F)はどういった人におすすめ?
- ムラはあるがそこそこゲーム性能はある
- クリエイティブ系用途以外ならコスパはかなり高い
- クリエイティブ作業も可能なレベルである
- Core i3 12100(F)によって存在価値が大幅ダウン
- ゲームによっては極端にパフォーマンスが悪い
- RTX3060のミドルクラスくらいでもボトルネックは否めない
- 高負荷の動画になるとパワー不足は否めない
こまたろ的には価格に対してかなりコスパが高いCPUだと感じました。
もちろんゲーム性能にしろ、クリエイティブ性能にしろ、普段使いにせよ、
上位のCPUと比較すれば見劣りすることは間違いありません。
ただ現状価格が1万円付近でこれだけの性能を持っていれば十分価値のあるCPUだと思います。
ゲームによってはミドルクラスより少し下の性能まで有し、
簡単な動画編集程度なら不自由も少ないでしょう。
しかしながらCore i3 12100(F)の登場で、お勧め度はかなり下がりました。
というのもCore i3 12100(F)の性能が素晴らしく、
Core i3 10105(F)とそこまで金額差が無いうえ、
その金額差以上の性能を見せてくれるからです。
価格コスパは圧倒的にCore i3 12100(F)上といえます。
第12世代対応のLGA1700系PCパーツは安価なマザーボードも増えましたし、
第13世代にも流用できる可能性が高いため、拡張性も確保できます。
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