こんにちわ!こまたろです( ゚Д゚)!
AMDでは相変わらず第3世代Ryzenが盛り上がっていますが、
低価格路線も充実しているAMD。
今回はその中でも最も安い200GEを検証していきます。
目次
Athlon 200GEとは?
Athlon 200GEはエントリー向けのAPUで、ライバルはintelのPentium GoldやCelelonと言われています。
価格の安さがもっとも特長で、それなのに内蔵グラフィックもある程度よいという優れもの。
最近では類似品の220GE/240GEと、OC対応の3000Gも登場。
上位にはRyzen3 3200G/2200GおよびRyzen5 3400G/2400Gと、
とになくラインナップが豊富です。
Athlon 3000Gをベンチマーク!正式なOC対応の実力とは?Ryzen5 3400Gをベンチマーク!2400Gとの差はあるのか?Ryzen5 2400Gをベンチマーク!グラボ無しでどこまでゲームはできる?Ryzen3 2200Gをベンチマーク!性能は?コスパは?スペックは?
それではスペックを見ていきましょう。
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CPU/APU | Ryzen™ 5 PRO 4650G | Ryzen™ 5 3400G | Ryzen™ 5 2400G | Ryzen™ 3 PRO 4350G | Ryzen™ 3 3200G | Athlon 3000G | Athlon™ 200GE |
---|---|---|---|---|---|---|---|
世代 | 最新 | 1世代前世代 | 2世代前 | 最新 | 1世代前 | 2世代前 | 2世代前 |
コア数 | 6 | 4 | 4 | 4 | 4 | 2 | 2 |
スレッド数 | 12 | 8 | 8 | 8 | 4 | 4 | 4 |
ベース周波数 | 3.7GHz | 3.7GHz | 3.6GHz | 3.8GHz | 3.6GHz | 3.5GHz | 3.2GHz |
ターボ・ブースト | 4.2GHz | 4.2GHz | 3.9GHz | 4.0GHz | 4.0GHz | なし | なし |
(L3)キャッシュ | 8MB | 4MB | 4MB | 4MB | 4MB | 4MB | 4MB |
最大メモリー速度対応 | DDR4-3200 | DDR4-2933 | DDR4-2933 | DDR4-3200 | DDR4-2933 | DDR4-2666 | DDR4-2666 |
内蔵グラフィック | Radeon Graphics 7 | Radeon™ Vega11 Graphics(11CU) | Radeon™ Vega11 Graphics(11CU) | Radeon Graphics 6 | Radeon™ Vega 8 Graphics(8CU) | Radeon™ Vega 3 Graphics(3CU) | Radeon™ Vega 3 Graphics(3CU) |
グラフィック周波数 | 1900 MHz | 1400 MHz | 1250 MHz | 1700 MHz | 1250 MHz | 1100 MHz | 1000 MHz |
TDP | 65W | 65W | 65W | 65W | 65W | 35W | 35W |
小売り価格 | 34,000円 | 19,977円 | ほぼ取り扱い無し | 23,000円 | 12,574円 | 7,237円 | 5,250円 |
まず上げたいのが、わずか6,000円弱ながら、Radeon™ Vegaグラフィックスをちゃんと搭載しているところ。
同クラスのPentiumGold5400も内蔵グラフィックスありますが、
正直性能が微妙です。
ベースクロックは他のゲーミングPCよりも低いですが、
なんといってもTDPが35W!!
これでグラフィックスもちゃんと動けば、超小型PC組めちゃいます!
コア数、スレッド数もPentiumGold5400同等なので、
かなりの強敵仕様となっています。
もしこれで性能も見合うものなら、もはやPentiumを買う価値がなくなってしまいそうですね(;^_^A
マザーボードの対応に注意!
Athlon™ 200GEを使用するうえで注意したいのがマザーボードの対応。
基本的にはA320、AB350、X370、B450、X470などSocketAM4マザーボードなら使用できるが、
BIOSのバージョンのアップが必要なのと、チップセットによって一部映像出力ポートが使えなくなるそうです。
私も今回のベンチマークのために、MSI B450M PRO-V2を買いましたが、
初期のBIOSでは認識してくれませんでした。
最新のBIOSにすると無事認識完了。
なのでマザーボードを買う際は、お店の人に対応できているか確認するか、
もしくは各社のホームページからBIOSのバージョンが最新か確認する必要があります。
↑今回使用したMSI B450M PRO-V2。MicroATX規格
入っていたBIOSはV200。
MSIのホームページからAthlon™ 200GE対応のBIOSバージョンを調べて、
最新V221をUSBにコピー。
あとはMSIの標準M-FlashにてBIOSアップデートするだけ。
いやあ昔のマザーボードよりBIOSアップデート楽ちんになりましたなあ♪
もうすこし時が経てばAthlon™ 200GE対応の状態でマザボが売られるはず。
Athlon™ 200GEをベンチマーク!実力は?
ということで、いよいよベンチマークしていきます。
今回ベンチマークのポイントは、
- グラフィック性能の実力は?
- Ryzen3 2200Gよりも最大メモリが低いのは大丈夫?
- PentiumGold5400との比較
の3つです。
特に個人的にはRyzen3 2200は2993Hzまで対応していますが、
Athlon™ 200GEは2667Hzまで。
Ryzenコアはメモリ速度がすごく重要とのことなので、気になっています。
こちらがパッケージ。
いつもながらパッケージを開ける瞬間ってワクワクしません?
それにしてもパッケージが小さい(笑)
Ryzen3と比べるとすごく小さいのわかりますか?
CPUファンも付属しています。
実は私AMD製品をいじるのは10年ぶり(笑)
昔あったSempron依頼です。なのでintelとCPU周りの勝手が違うこともあり少し苦戦しましたが、無事設置完了。
最近でっかいCPUファンばっかりみていたので、非常に小さく見えます。
TDP35Wですからこのくらいで十分冷えるってことですね。
CINEBENCH R15
まずは基本のCINEBENCH行ってみます!
じゃん!こんな感じ。といっても比較が無いとピンとこないので、
他の製品と比較。
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CPU/APU | Athlon™ 3000G 定格 | Athlon™ 3000G OC | Athlon™ 200GE | Ryzen™ 3 2200G | Pentium® Gold G5400 |
---|---|---|---|---|---|
CPU(Multi) | 370 | 401 | 354 | 549 | 396 |
CPU(Single) | 134 | 138 | 129 | 137 | 150 |
OpenGL | 36.46fps | 50.69fps | 35.91fps | 58.36fps | 計測不可 |
シングルコア性能はやはりintelのほうが強いが、
マルチコアは・・・マルチコアもintelに惜しくも負けてしまった。
でもグラフィックスのOpenGLではPentiumGold5400ではそもそも計測できなかったのを考えると、
マルチコアが負けても小さなことかも知れないです。
最新のAthlon 3000Gとも定格同士ならほとんど変わりません。
コスパ的には200GEのほうが上ということになります。
FireStrike
続いてFireStrikeです。
PentiumGold5400が計測不可(グラボ用意しないと測定できない)なのを考えると、
グラフィック性能はAthlon™ 200GEの圧勝ですが、気になるのはRyzen™ 3 2200Gとの差。
CPUの性能を測るテスト以外は2倍ほどの性能差になっています。
価格差が5000円あるので、妥当と言えば打倒かな。
3000Gとはあまり差がないことは検討しています。
Night Raid
続いてはDirext12用統合ベンチマークです。
このテストでもやはりRyzen™ 3 2200Gに2倍程度の差が。
ゲーミングPCとして組むのなら2200G以上を狙ったほうが良いのかなーという気がしてきましたね。
PC Mark10
次に日常的なPCの快適さを測るべく、PC Mark10を比較します。
どちらかというと今回はこのテストが一番重要かもしれません。
いくらVega内蔵とはいえ、今回比較する3種の購入ユーザーでばりばりゲームしたいって人は少なそう。
どちらかというと、安価でも作業PCとして使えるものって感じな気がしてます。
おお!これは!Athlon™ 200GEは大健闘しているのでは!?
まずアプリ起動速度、WEB閲覧、ビデオカンファレンスなど、
PC処理の基本性能を測るEssentialsスコアでは、Pentium® Gold G5400より上ですし、
Ryzen3 2200Gともあまり性能差がありません。
エクセルやワード処理などオフィスソフト処理を想定したProductivityも同様です。
つまり動画や画像処理を行わない基本的なPC操作では、
Pentium® Gold G5400上、かつRyzen3 2200Gよりコスパが良いということになります。
(なんでTOTALでPentium®が上なのかはわからない。多分DigitalCCかな)
写真・動画編集、3Dレンダリングなどクリエイティブ処理をするなら、
Pentium® Gold G5400はグラボとの組み合わせが必須ですから、
Athlon™ 200GEの良さが際立ってます。
3000Gと大して差がつかなかったことも評価したいですね。
もうすこしゲーミング性能を見てみる
私の中でAthlon™ 200GEの結論は見えてきたのですが、
一応ゲーム性能をもう少し見てみます。
ドラゴンクエストX
Athlon™ 200GEもRyzen3 2200Gもライトゲームを想定しているので、
比較的軽いドラゴンクエストXベンチマークを比較します。
ちなみにPentium® Gold G5400は計測不可でした。
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CPU/APU | Athlon™ 3000G 定格 | Athlon™ 3000G OC | Athlon™ 200GE | Ryzen™ 3 2200G | Ryzen™ 5 2400G |
---|---|---|---|---|---|
スコア | 6433 | 9013 | 6625 | 10251 | 11061 |
評価 | 快適 | とても快適 | 快適 | すごく快適 | すごく快適 |
2倍とはいわないまでもやはりRyzen3 2200Gとの差は大きいですね。
ただ標準画質なら快適に遊べるとのことなので、
比較的軽いゲームならなんとか遊べるって感じです。
また定格なら3000Gとも差があまりありません。
Yakuza0
いつもなら実際にゲームを動かしてFPS計測するのですが、
いかんせん最新ゲームではAthlon™ 200GEもRyzen3 2200Gもきつい。。。
FirCry5、Tomb Raiderなどなどは最低画質設定でもまず無理でした。
PUBGも試したんですが、Ryzen3 2200Gでさえ30fps切ってしまうので断念。
最終的に龍が如く0ことYakuza0にしてみました。
しつこいですが、Pentium® Gold G5400は起動しませんでした。
- Athlon™ 200GE: 24~31fps
- Ryzen™ 3 2200G(2997Hz): 57~65fps
- Ryzen™ 5 2400G(2997Hz): 60~68fps
画質設定は一番低で実施しましたが、
なんとか30fpsで遊べるかなあって感じです・・・。
でもこのゲームはアクションが多いので、目が疲れる・・・。
正直ゲームをするならRyzen3 2200Gを購入したほうがいいとおもいます。
フォートナイト
続いてはバトロワゲームでは一番人気と言ってよいフォートナイトです。
このゲームはかなりライトな性能のPCでも動作するように作られています。
低画質ならフルHD60fpsを確保することができました!
最近このゲームのグラフィック処理が軽くなったこともあるとおもいますが、
遊べるのはすごいですね!
やはり定格運用なら3000Gと大差もありません。
ACE COMBAT 7
続いては2019年2月に発売されたばかりの名作エースコンバットから7です!
久々の新作でPS4版は大人気になっているようですね(*’▽’)
PS4でリリースされているゲームは基本的に軽めの動作で、
PCでも要求スペックは低いです。
が・・・Athlon 200GEには少々荷が重かったですね・・・。
フルHD、一番低設定で24~36fpsくらい。
PS4と同じfps付近なので遊べることは遊べますが、
たまに動作が遅くなるので快適!とまではいきません。
何とか遊べるレベルでした。
Apex Legends
こちらもまさに新作の無料バトロワゲーム。
『タイタンフォール』を作ったRespawn Entertainmentによる新作で、Originから無料ダウンロードできます。
フォートナイトと同じ感じで軽く遊べるかなーと思っていたのですが、
常に20fps以下で遊ぶのはきつかったです・・・( ;∀;)
ファンレス化をしてみる
これまでの僕の結論としては、
ゲームをするならAthlon™ 200GEはダメってことです。
Pentium® Gold G5400単体よりは全然良いですが、
ゲーム性能は期待するほどありませんでした。
PC操作の基本的なことであれば十分性能を発揮できますが、
ゲームも多少できて、価格差が3,000円しかないならRyzen3 2200Gのほうが良いでしょう。
しかし!!
これではAthlon™ 200GEの良いところが見えてきません。
何かメリットは無いか?と考えたらありました。
TDP35Wですよ。
Ryzen™ 3 2200GやPentium® Gold G5400よりも圧倒的にTDPが低いのに、
性能がそこそこなんですから電力効率がとてもいいってことです。
そしてTDPが低いなら狙うのがCPUのファンレス化じゃないでしょうか?
もともとAthlon™ 200GEを購入する人は小型PCを組みたい人も多いと思います。
そこにファンレス化できれば、静かで小型な可愛いPCが作れるわけです!
90cmファン付属CPUファンでファンレス化
しかしながらSoket AM4対応のファンレスとなると、
大体1万円前後と、APUよりCPUファンのほうが高くなっちゃうんです
これじゃあ本末転倒だろってことで、
もともとファン付きの商品からファンを付けずに使用してみて、温度が耐えられるか?をチェックしました。
まず試してみたのがこちら。
ENERMAX ETS-N31-02 90cmタイプCPUクーラーです。
[amazonjs asin=”B06XGY98NR” locale=”JP” title=”ENERMAX CPUクーラー 9cmサイドフロータイプCPUクーラー AM4対応 ETS-N31-02″]この価格ならAthlon™ 200GEにOKでしょう。
いわゆるサイドフロー型ですが、CPUファンがめちゃめちゃ簡単に外せます。
90cmを選んだのは、小型PCを組む前提として考えたからです。
なるべく小さいファンで納めたいですからね。
まず負荷がかかっていない定常運転では、33℃と全然問題ありません。
続いて負荷を与えるために、OCCTのソフトを使用しました。
CPU100%負荷で10分間、その後温度の下降をみるため10分間計測しました。
結果はこちら。
負荷を与え続けるとどんどん温度が上昇し、
80℃を超えてしまいました。
一応Athlon™ 200GEの最大温度が95℃なので、
10分間100%負荷に耐えられるのであれば十分って気もしますが、
性能を生かすにはもっと低いところで温度を抑えたいところです。
てことで、90cmによるファンレス化はそこそこ。
120cmファン付属CPUファンでファンレス化
それならヒートシンク部分をデカくするしかない!ってことで、
120cmファンで挑戦。
こちらのLC-POWERのLC-CC-120Aファンをチョイス。
[amazonjs asin=”B07DVYFF3V” locale=”JP” title=”CPUクーラー CPUファン LC-CC-120A 120mmサイドフロー型 銅ヒートパイプ アルミ放熱フィンIntel/AMD両対応 高熱伝導率 高熱吸収力 静音性 初心者 ゲーム用 仕事用”]結構でかくなっちゃいましたが、MicroATX規格のケースなら入ることも多いのでOKとしましょう(笑)
定常状態では28℃。やはり90cmより冷える。
そして・・・
きたー!!(*’▽’)
10分間過酷な負荷でも66℃におさめることがっ!!
負荷解除の後の温度の下がりは90cmより遅いですが、
全然問題なく冷えています。
試しに・・・
無制限で100%負荷を与えたところ、約78℃付近で定常に。
冷却性能が十分足りている証拠ということです。
そもそもこんなにAthlon™ 200GEを酷使する人いないでしょうから、
十分ファンレス化できるAPUということがわかりました。
まとめ:ゲームには向かないが、基本PC作業の小型マシンとして
今回Athlon™ 200GEをベンチマークしてみて、感じたことをまとめます。
- ゲーム性能を期待するならRyzen3 2200G以上にしとこう
- OCできないので伸びしろは弱い
まずデメリットからあげるとすれば、ゲーム性能は限られていること。
価格から見れば十分検討していますが、
単純にゲーミングPCとして組むなら、2200G以上のRyzenGシリーズが良さそうです。
また以前はできたOCができなくなった点も痛い。
OCできる3000Gの伸びしろがすごかったので、その点はマイナスです。
- グラボ無しならPentiumGoldより明らかに買い!
- 定格なら3000Gよりコスパ良し
- ファンレス化で小型で静かなマシンを!
- 電力効率の良さ!そしてグラボ無しの安さでPentiumより買い
しかしながら、ライバルのPentiumGold系と比べるなら、圧倒的にAthlon™ 200GEがおすすめ。
グラフィック性能もさることながら、基本PC操作もAthlon™ 200GEが上です。
動画画像処理関係もAthlon™ 200GEならグラボ無しでもある程度やってくれるでしょうから、
PentiumGold系よりも安くてそれなりの操作ができるPCが組めるはずです。
また単純に定格運用なら200GEのコスパは高いので、
低予算で小型PCを組むなら十分検討していいAPUかと思います!
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