【ゲーム単体王者】Ryzen 7 9800X3Dを性能レビュー！ベンチマーク比較

こんにちは！こまたろです( ﾟДﾟ)！

Ryzen最新世代Zen5アーキテクチャ採用のRyzen 9000シリーズから、

待望の3D V-Cache搭載のRyzen 7 9800X3Dがリリースされました！

さっそく性能をベンチマークしていきます。

Ryzen 7 9700Xの特徴とは？

現在日本で新品購入しやすいハイクラス帯のCPU一覧です。

前世代のRyzen 7 7800X3Dから比較すると、

と一見するとそこまで変更が無いように見えるのですが、

実際は3D V-CacheでCCDユニットとの配置の仕方が変更になっており、それにより発熱問題を軽減したそうです。

そのため大きな消費電力でも発熱を抑えられるのだとか。

基本的には消費電力が大きいと性能も向上する傾向にはあるので、前世代より着実にパワーアップしてそう。

こちらがRyzen 7 9800X3Dのパッケージ。

もちろんRyzen 9000シリーズで特徴的な四角を補足したオレンジのアクセントになっています。

CPU本体は前世代と基本的には変わっていませんが、ややダイの部分が大きくなっているようにもみえます。

なお純正クーラーは付属していませんので、別途用意必要あり。

ベンチマークソフトで性能を見る

それではRyzen 7 9800X3Dの性能をチェックしていみましょう！

今回グラフィックボードは最新世代の最上位RTX 4090、メモリはDDR5の5600MHzを利用しています。

前世代のRyzen 7 7800X3Dは3D V-Cacheの効果がゲームとの相性が良いためか、

AMD上位やIntel最上位に対しても、互角以上のフレームレートを出すこともありました。

その進化版として単純にゲーム性能は最強か？が気になります。

また実は前世代のRyzen 7 7800X3Dは動画編集にも相性が良い結果が出てたので、今回はどうかもきになります。

FireStrike

まずはDirectX 11ベースのゲーム性能を測れるFireStrikeです。

素晴らしい結果。

CPUとGPUの統合テストであるCombinedおよびTOTALは全CPU中トップ。

Intelの最新Core Ultraが冴えないなか、この結果は久々にわくわくしてきました(笑)

出だしから好調。

4Kになると優劣が若干変化し、若干ではありますがIntel勢より下回る結果。

Ryzen 7 7800X3Dのときは低解像度のほうがフレームレートが伸びるゲームもあったので、

今回もその傾向があるのかもしれません。

TimeSpy

続いてはDirectX 12ベースのゲーム性能を測るTime Spyです。

最近のゲームはDX12ベースで開発されていることが多いので、

どちらこといえばこちらのスコアのほうが重要です。

TimeSpyではRyzen 7 7800X3Dより約5.4%もスコアアップしているものの、

Intel勢には大敗といえるほどスコアを下回る結果に。

AMD全般がその傾向が強いので、このベンチマークでは相性が悪いのかもしれません。

Intel勢が強い傾向は4Kでも変わらず。やはり圧倒的にRyzen 7 9800X3Dのスコアは負けています。

実際にはコアスレッドの使い方がゲームによって全然違うため、この通りにはなりませんが、

マルチタスク性能より重要になるDirect XではポテンシャルはIntelのほうが高いということでしょう。

ただし実際のゲームではそうはいきません。

Apex Legends

ここからは実際のゲームでフレームレートを見ていきます。

まずはロングランヒット中のApex Legendsです。

このゲームはグラフィックボード性能の影響がかなり強いのと、

既にリリースから時間も経っており、ゲーム負荷はわりと低いほうのゲームとなっています。

そのためRTX 4090は性能が高すぎるので4Kのみ測定。

RTX 4090では違いが見えにくいゲームですが、それでも最高負荷の極み設定では違いが。

Ryzen 7 7800X3Dよりも7fpsも高い結果になっており、このゲームの7fps差は相当です。

Ryzen 7 9800X3Dのゲーム性能進化が見て取れる結果ですが、Intelの特にCore Ultraシリーズよりは下回っており、

このゲームでは最強とはなりませんでした。

フォートナイト

続いてもロングランヒット中の大人気ゲームです。

細かなグラフィック改善がおこなわれており、正式に対応したDX 12かつDLSSにて計測していきます。

このゲームでは各CPUのフレームレート差がはっきりとでています。

そしてRyzen 7 9800X3Dのパフォーマンスが素晴らしく、

ほぼすべての解像度・画質でトップのフレームレート。

ちょっと伸びの悪かったRyzen 7 7800X3Dに比べると最大で50fpsも差がでている設定もあり、

これは相当の向上。

このゲームでは相性が良いCore i7/Core Ultra 7にも20fps近く上回ることもあり、

正直興奮がとまりません。

サイバーパンク2077

こちらもロングランヒットになっているサイバーパンク2077です。

DLSSやFSRなど色々な機能に対応しており、加えてRTX4000シリーズの真骨頂であるDLSS3にも対応しています。

比較的要求スペックが高いゲームであり、CPU性能も大切になってきます。

DLSSを利用した結果です。

いやあビビりました。というか久々に猛りました。

Ryzen 7 9800X3Dが頭を3つ分くらい高いフレームレートを出しており、

Intelには最大で80fps以上、AMDでも好調だったRyzen 7 7800X3Dに20～30fps以上も上回っており、

まったく違うゲーム性能といってよいでしょう。

もともとRyzen 7 7800X3Dが相性が良かったので、このゲーム自体の3D V-Cacheとの相性が抜群なのもありそうです。

ただRTX 4090の真骨頂であるDLSS3利用になると先ほどとは違い、

はっきりとRyzen 7 9800X3Dが大差で最強という結果にはなりませんでした。

とはいえ概ねの解像度・画質設定において一番のフレームレートを出しているおり、

Intel Core全般よりもゲーム性能が高いことを示した結果です。

もちろん前世代のRyzen 7 7800X3Dを上回ることも多い。

ヘルダイバー2

続いては比較的新しいゲーム、TPS視点に生まれ変わったヘルダイバー2です。

このゲームはDLSSやFSRといったアップスケーリング技術は対応しておらず、わりとシンプルな描画設定です。

このゲームは画質と解像度によって結果はまちまち。

低画質では3D V-Cache効果が良いのか、Ryzen 7 7800X3D/9800X3Dともにフレームレートが一段階は違う結果です。

ただ高解像度や4Kの場合はCore シリーズのほうがフレームレートが高くでています。

最強とは言えませんがRyzen 7 9800X3Dが概ね前世代を上回るフレームレートがでていますし、

高い数値で安定しているので、申し分ないとはいえそう。

バルダーズゲート3

世界的に人気になっているバルダーズゲート3です。

最近のゲームとしてはグラフィック設定はシンプルですが、FSRとDLSSには対応しています。

今回はFSR2.2を利用して計測比較しています。

このゲームではRyzen 7 9800X3Dが文句なしのぶっちぎりのフレームレート。

そもそも3D V-Cache採用CPUとの相性が良いゲームですが、

そのRyzen 7 7800X3DやRyzen 9 7950X3Dよりも40～50fpsも高いフレームレートがでており、びびります。

Intel勢はお話になりません。これはすごい。

Black Myth:Wukong

続いては全世界で大ヒットした中国の初AAAタイトル「黒神話:悟空」です。

ソウルライク＋モンハンのようなゲームで、CoDシリーズ同様、最新アップスケーリング技術に対応した、描画にかなりこだわったゲームタイトルとなっています。

ただCPU性能というよりはグラフィックボード性能の影響を受けやすいゲームです。

ここではDLSS3およびFSR3時を計測していきます。

まずはDLSS3から。

大きなフレームレート差が出るゲームではないですが、

その中でもRyzen 7 9800X3Dはほぼトップのフレームレートを出しています。

DLSS3はグラボ性能の依存度が増すので、バルダーズゲート3などのように大差はなりませんが、

やはり他のCPUよりも強いゲーム性能を示してくれています。

DLSS3の対抗であるFSR3でもみていくと、

Ryzen 7 9800X3Dがトップのフレームレートを出している傾向は変わらず、

加えて低画質・低解像度のときは圧倒的なフレームレートを出しています。

Ryzen 7 7800X3Dも凄いフレームレートを出していたので、差はわずかとなっていますが、

前世代越えもしっかりと達成。本当にすごい

CoD:BO6

最後は人気のシリーズCall of DutyからModern Warfare 3です。

要求スペックも高く、数々のアップスケーリング技術にも対応しています。

こちらもDLSS3やFSR3を利用することができますので、そちらで計測していきます。

後日掲載します。

RTX 4070 SUPERのグラフィックボードで計測

RTX 4090を利用した計測では、ゲーム性能の進化が見て取れ、文句なしのゲーム最強CPUと言ってよいでしょう。

ただRTX 4090自体は生産は終了しており、今後購入が難しくなると予想され、

BTOパソコンなどではRTX 4080 SUPERほか、RTX 4070 SUPERのミドルエンドクラスとの組み合わせもみられます。

そこでRTX 4070 SUPERを利用していくつかのゲームを比較します。

比較対象のCPUも同じくRTX 4070 SUPERとの組み合わせが多くみられる者たちにしています。

人気のゲームであるサイバーパンク、モンハン、フォートナイト、

ApexLegendsにおけるRTX 4070 SUPERのメインターゲットであるWQHD解像度の結果。

モンハンサンブレイクのみ冴えない結果ではあったものの、

そのほかのゲームでは概ねトップのフレームレートを出しています。

RTX 4070 SUPER自体の性能限界があるのでフレームレート差はそこまでではないですが、

WQHDでは良い結果です。ただ、

4K解像度になるとRyzen 7 9800X3Dのバランスが崩れるのか、

Ryzen 7 7800X3DやIntelのミドルクラスに負けるゲームや設定が多くなっており、

必ずしもRTX 4070 SUPERとの組み合わせも良いとはいえ無さそう。

コスパを考えてもRyzen 7 9800X3Dを使うならもっと上位のグラフィックボードと組み合わせるのがよいでしょう。

動画編集・3Dレンダリング性能はどうか？

続いてはクリエイティブ性能を見ていきましょう。

マルチタスク性能が高いIntelのほうが有利な印象ですが、はたして。

Blender

まずは3Dレンダリング性能を測るBlenderベンチマークから。

ここは予想通りの結果。3Dレンダリングはマルチタスク性能がものをいいますから、

コアスレッド数で優るCore Ultra 9 285KやRyzen 9 9950Xが猛威を振るっています。

ただ同じ8コア16スレッドにも関わらず、Ryzen 7 7800X3Dに対して約26%もRyzen 7 9800X3Dが高いスコアとなっており、

マルチコア性能自体も大幅に向上していることが感じられる結果です。

Adobe Premiere Pro

続いては動画編集性能として有名なソフトAdobe Premiereを利用してエンコードしてみます。

ハードウェアエンコードにはRTX 4090を利用、一般的なH264/265方式を使います。

まずはソフトウェアエンコードの結果です。

コアスレッド数が多い方が有利というイメージがありますが、一概にそうとはいえません。

例えばRyzen 9 7950X3DはCCDユニットのデータまたぎ遅延がおこるため、意外にエンコード時間が長いです。

ただそのあたりもRyzen 9000シリーズから改善され、

全体的に改善されておりその中でさらに3D V-Cache効果？なのかRyzen 7 9800X3Dが早い。

H264方式フルHDでは高パフォーマンスなIntel勢よりも早いです。

ただH265方式のフルHDではIntel Core Ultraよりも若干遅く、

また4Kエンコードでは、マルチタスク性能の違いか、

やはりIntelやAMDのコアスレッド数が多いCPUと比べると遅いかなあという結果に。

しかしながらRTX 4090とのハードウェアエンコードにおいてRyzen 7 9800X3Dの良さがさえわたります。

高パフォーマンスであるCore i7勢やRyzen 7 9700Xよりもさらに早いことがおおく、

エンコード時間の短さはトップレベル。

ソフトウェアでは冴えなかった4Kエンコード時間も早いです。

おそらくグラフィックボードとのデータやり取りが発生することが多いハードウェアエンコードでは、

3D V-Cacheの効果がでているのかもしれません。

Ryzen 7 7800X3Dと比べても明らかに早くなっています。

HandBrake

もうひとつ無料ソフトで有名なHandBrakeでもエンコード時間をみます。

4K動画をフルHDにエンコードする際の時間です。

ここでは順当にコアスレッド数が多いCPUが高速の結果となっており、

基本的にコアスレッド数が多いCore i9/Ultra 9やRyzen 9が圧倒的に早いです。

ただ同じ8コア16スレッドのRyzen 7 7800X3DとRyzen 9 9700XよりもRyzen 7 9800X3Dが早く、

上々の結果とはいえます。

決して動画編集用として最強とはいえず、ソフトウェアによってパフォーマンスは変わるかと思いますが、

Ryzen 7 9800X3Dでも十分動画編集用途に対応してくれるかとおもいます。

ゲーム配信性能は？

続いてはゲーム配信もみていきましょう。

今回はメジャーなOBSを利用して実際のフレームレートをみていきます。

グラボはRTX 4090とよりリアルな構成としてRTX 4070 SUPERを、

ゲームは高負荷なサイバーパンク2077、平均フレームレートと1%のLowフレームレートをみていきます。

まずは配信時の平均フレームレートから。

ここは3D V-Cacheの不利さが出てしまったかなあという結果。

Ryzen 7 7800X3Dよりは明らかにフレームレートが改善されているものの、

他のRyzen 9000シリーズやCore i/Ultraシリーズにはかなり下回っています。

ではフレームレートの安定性を見るための1%Lowではどうかというと、

ここもあきらかにRyzen 7 9800X3Dのフレームレートが低いです。

そもそもRyzen 7 7800X3Dもゲーム配信は不得意分野ですが、最新世代でもその点を改善することはできなかったもよう。

Ryzen 9 7950X3Dも1%Lowは低いので、どうも配信と3D V-Cacheの相性は良くないようです。

全般性能もチェック

ベンチマークソフトにはなりますが、一般的な性能も比較しておきましょう。

使うのはPCMark10です。一般性能、オフィスユース、クリエイティブ性能をみることができます。

Ryzen 7 7800X3Dに比べればすべてのスコアが上昇しており、ゲーム性能だけでなくパワーアップしていることが伺えます。

ただ同じコアスレッドであるRyzen 7 9700Xにはややスコアを下回っており、

やはりゲームでこそ光るRyzen 7 9800X3Dかなという印象。

とはいえ普段使いでまず不自由はすることはないスコアにはなっていますけどね。

消費電力はどうか？

さてここまでゲーム・クリエイティブ性能を見てきましたが、

最後に気になるのが消費電力です。

3D V-Cacheの配置をかえ、より大きな電力を使えるようにしたわけですから、

当然消費電力は上昇しているとおもいますが、どこまであがっているかが気になるところです。

ゲーム時の消費電力

まずはゲームを想定したFFベンチマーク(RTX 4090利用)作動時の消費電力です。

参考までに360mm簡易水冷クーラーで冷却した場合の温度も掲載します。

Ryzen 7 7800X3Dと比べると思ったよりは高くなっておらず、最高消費電力はほぼおなじ。

ただ平均は11Wほど上昇していますから、長い時間高い電力を使えるようになったのでしょう。

消費電力が結構高いおなじコアスレッド数のRyzen 7 9700Xよりも全体的に低いですし、

Core iシリーズに比べれば十分省電力。ゲームのワットパフォーマンスも最強です。

3Dレンダリング時の消費電力

次はクリエイティブ作業を模擬し、Blenderのベンチマーク時の消費電力です。

ここは先ほどのゲームとはちょっと様相が変わります。

Ryzen 7 7800X3Dに比べると消費電力は爆上がりしていて、最大で70W、平均も50Wくらいはアップ。

これは結構な差です。おなじコアスレッド数のRyzen 7 9700Xと比べても消費電力はかなり高いので、

パフォーマンスを考えると決してクリエイティブ用途は良い消費電力とはいえなさそうです。

なおAdobeを利用したベンチマークにおいてもこの傾向は変わらず、

クリエイティブ用途につかうなら相応のCPUクーラーを用意する必要はあるでしょう。

Ryzen 7 9800X3Dのベンチマーク総評

前評判どおり、ゲーム性能においては前世代よりさらに進化し、

特に3D V-Cacheと相性が良いゲームでは圧倒するフレームレートをたたき出しています。

ゲームでは思ったよりも消費電力も高くなく、ゲームワットパフォーマンスは最近では一番。

今後登場が予定されるRyzen 9 9950X3Dなどは、

AMD側があまりゲーム性能の向上は期待できないかもという話もあるので、

実質現在の最強ゲームCPUといって良さそうです。

ただしゲーム配信性能はRyzen 7 7800X3Dと同じく冴えませんので、あくまでゲームだけやる用途向き。

また価格も相当に強気の設定できました。

まあ円安の影響もあるかと思いますが、コスパという意味では昔のRyzen 7 7800X3Dと比べると悪いです。

またより安いCore Ultra 7などはIntelが12月にパフォーマンス改善を発表していますので、

化ける可能性も。今後の情勢も目が離せないです。

動画編集は良いパフォーマンスを出すにはソフトウェアによるところも大きいですが、

十分4K動画編集まで対応できるかと思います。

Ryzen 7 9800X3D搭載おすすめゲーミングPC

(マウスコンピューター)G-Tune FG-A7G7A

マウスコンピューターからRTX 4070 Ti SUPERを搭載したゲーミングPCです。

Ryzen 7 9800X3Dのゲーム性能を考えればもっと高性能のグラフィックボードとも組み合わせられますが、

4K入門としては最適構成で4K高画質高フレームレートを狙える性能です。

2TB Gen4 NVMe SSD搭載は高水準。3年間のセンドバック修理保証つき。

(ドスパラ)GALLERIA XA7R-R48S 9800X3D搭載

ドスパラから準最強性能のRTX 4080 SUPERを搭載したゲーミングPCです。

最強ゲーム性能のRyzen 7 9800X3DであればRTX 4080 SUPERの性能を十分に活かし、

4K高画質高フレームレートを安定して狙うことが可能です。

メモリが16GBなので可能なら32GBにアップグレードするとなおよし。

(パソコン工房)LEVEL-R7B6-LCR98D-ZEX[RGBBuild]

Radeonの最強であるRTX 7900XTXとの組み合わせです。

RTX 4090の性能を120%活かすことができるRyzen 7 9800X3Dですから、当然RX 7900 XTXも性能を活かすことができ、

4K高画質高フレームレートを安定して狙うことができます。