こんにちは!こまたろです( ゚Д゚)!
Intelの14nmプロセス最終形態ともいうべき第11世代。
今回はハイクラスCPUであるCore i7 11700Kをレビューしていきます。
特にCore i7 11700KとRyzen 7 5800Xとの比較結果に注目です。
グラボ搭載予定の方はより安価なCore i7 11700KF(内蔵グラフィック無し)もあります。
目次
Core i7 11700K(F)の特徴とは?
現在発売されているミドル~ハイスペック付近のCPU表です。
グラボ搭載前提になるため、F付(内蔵グラフィック無し)があれば、
そちらを掲載しています。
Core i7 11700KとCore i7 11700KFは内蔵グラフィック以外は、
スペックの違いはありません。
※横スクロールできます
CPU/APU | Core™ i9-12900KF | Core™ i9-11900K | Core™ i9-11900F | Core™ i7-12700KF | Core™ i7-11700KF | Core™ i7-11700F | Core™ i5-12600KF | Core™ i5-11600KF |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
世代 | 最新世代 | 1世代前 | 1世代前 | 最新世代 | 1世代前 | 1世代前 | 最新世代 | 1世代前 |
コア数 | 16(P-core 8/E-core 8) | 8 | 8 | 12(P-core 8/E-core 4) | 8 | 8 | 10(P-core 6/E-core 4) | 6 |
スレッド数 | 24 | 16 | 16 | 16 | 20 | 16 | 16 | 12 |
ベース周波数 | (P)3.2 GHz(E)2.4 GHz | 3.5 GHz | 2.5 GHz | (P)3.6 GHz(E)2.7 GHz | 3.6 GHz | 2.5 GHz | (P)3.7 GHz(E)2.8 GHz | 3.9 GHz |
ターボ・ブースト | (P)5.1 GHz(E)3.9 GHz | 5.3 GHz | 5.2 GHz | (P)4.9 GHz(E)3.8 GHz | 5.0 GHz | 4.9 GHz | (P)4.9 GHz/(E)3.6 GHz | 4.9 GHz |
(L3)キャッシュ | 30 MB | 16 MB | 16 MB | 25 MB | 16 MB | 16 MB | 20 MB | 12 MB |
最大メモリー速度対応 | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR4-3200 | DDR4-3200 | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR4-3200 | DDR4-3200 | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR4-3200 |
内蔵グラフィック | – | UHD Graphics 750 | – | – | – | – | – | – |
TDP/PBP | 125W | 125W | 65W | 125W | 125W | 65W | 125W | 125W |
小売り価格 | 70,980円 | 62,379円 | 47,400円 | 48,780円 | 40,980円 | 36,880円 | 35,650円 | 28,470円 |
※横スクロールできます
CPU/APU | Ryzen™ 9 5950X | Ryzen™ 9 5900X | Ryzen™ 7 5800X | Ryzen™ 5 5600X |
---|---|---|---|---|
世代 | 最新世代 | 最新世代 | 最新世代 | 最新世代 |
コア数 | 16 | 12 | 8 | 6 |
スレッド数 | 32 | 24 | 16 | 12 |
ベース周波数 | 3.40GHz | 3.70GHz | 3.80GHz | 3.70GHz |
ターボ・ブースト | 4.90GHz | 4.80GHz | 4.70GHz | 4.60GHz |
(L3)キャッシュ | 64MB | 64MB | 32MB | 32MB |
最大メモリー速度対応 | DDR4-3200 | DDR4-3200 | DDR4-3200 | DDR4-3200 |
内蔵グラフィック | – | – | – | – |
TDP | 105W | 105W | 105W | 65W |
小売り価格 | 87,698円 | 65,980円 | 47,980円 | 36,480円 |
すでにCore i7 12700K(F)がリリースされましたので、
旧世代となりました。
Core i7 11700K(F)の特徴としては、
- ソケットは第10世代と変わらずLGA1200
- DMI帯域が2倍に。ただし活かすには新500番台マザボが必要
- PCIe4.0対応。ただし新500番台マザボが必要(一部マザボ除く)
- メモリ対応は3200MHzへアップ
といったものがあげられます。
第10世代から比べて世代で最大19%IPCが向上したらしく、
メモリクロック対応が向上、DMI(CPUとチップセットの通信)の帯域向上、
PCIe4.0の対応など、前世代からの変更点は多いです。
ちなみに最上位のCore i9 11900K(F)とは、コアスレッド数の違いはありません。
14nmの限界なのか、コアスレッド数ではAMDが有利。
ただしシングル性能は進化を超えており、ゲーム性能では再び輝きを取り戻したらしい。
ただ新たに登場したCore i7 12700Kはさらに変更点が多く、
ゲーム性能、クリエイティブ性能ともに大きな飛躍を遂げていますので、
最強クラスをめざすのであればCore i7 12700Kが良いでしょう。
Core i7 12700Kの詳しいレビューは下記をごらんください。
Core i7 12700Kを性能レビュー!ゲームのベンチマーク比較
PCIe4.0は400番台マザボでも対応している商品はありますが、
DMIの帯域を活かすには新500番台マザボ(Z590/H570/B560/H510)が必要なので、
基本的には500番台マザボと組み合わせるのが良いかと思います。
こちらは外装。今回は文字の丸みが多く、可愛い印象を受けるデザインです。
なお純正クーラーは付属していませんので、別途用意する必要があります。
CPUは継続してLGA1200ソケットです。
ベンチマークソフトで性能を見る
それではCore i7 11700Kの性能をチェックしていみましょう!
- Core i7 11700Kのゲーミング性能の高さは?
- 消費電力と発熱はいかほどか
- 第4世代Ryzenとの性能差
- Core i7 12700Kとのコスパ比較(追記分)
なんといってもゲーミング性能がどれほど向上したかが気になります。
前世代ではAMDにゲーミング性能でも負け気味でしたが、
今回は「ゲーム性能がすごいぞ!」ってアピールしてましたので、
見てやろうじゃありませんか(なぜか上から目線)
特にゲーム性能で高パフォーマンスだったRyzen 5 5600X/Ryzen 9 5900X、
そして同じ8コア16スレッドのRyzen 7 5800Xと比較します。
なお利用するグラフィックボードはハイクラスのRTX3080としました。
RTX 3080のゲーム性能をベンチマーク!
基本的なベンチマークから比較していきます。
※横スクロールできます
CPU/APU | Ryzen9 5900X | Ryzen7 5800X | Ryzen7 3700X | Ryzen5 5600X | Ryzen5 3600 | Core i9 10900K | Core i7 11700K (Power Limit ON) | Core i7 11700K (Power Limit 無制限) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
CPU(Multi) | 3537 | 2466 | 2125 | 1798 | 1551 | 2646 | 2304 | 2311 |
CPU(Single) | 266 | 262 | 206 | 256 | 194 | 220 | 245 | 245 |
OpenGL | 233.02fps | 235.65fps | 158.59fps | 230.84fps | 158.18fps | 203.80fps | 184.27fps | 186.58fps |
まずはCINEベンチ。
注目したいのがシングルスコアです。Intelがアピールしているところ。
前世代Core i7 10700Kは220~230くらいなので、パワーアップはしている模様。
しかしRyzen 7 5800Xなど第4世代Ryzenに比べると、
見劣りしてしまいます。ハズレ石だったか?
マルチスコアもRyzen 7 5800Xに負けており少々不安の残る結果です。
FireStrike
DirectX 11ベースの定番ベンチマークソフトから。
うーん。。。微妙な結果ですね。
前世代の最上位Core i9 10900Kにはスコアで勝っているものの、
第4世代Ryzenの3つすべてに負けています。
特に格下となるRyzen 5 5600Xに負けているのは気になるところです。
TimeSpy
続いてはDirectX 12ベースではどうでしょうか?
おお!パフォーマンスがイイ!
先ほどとは打って変わってRyzen 5 5600Xには約9.6%、
Ryzen 7 5800X/Ryzen 9 5900Xとはほぼ互角という結果に。
Core i5 11400も同様の傾向があり、
どうやら第11世代IntelはDirectX 12など最新APIに最適化を図ってきたみたいですね。
そのためゲームでは利用できるならDirectX 12やVulkanで遊んだほうが良さそう。
PC Mark10
ゲーム性能以外のパフォーマンスも見ていきましょう。PC Mark 10です。
第4世代Ryzenと比べると全体的に見劣りした結果となっています。
特に今までIntelが強かったWEBブラウザ利用やオフィスソフト利用など、
PCの普段使いの快適さにかかわる項目がRyzen 5 5600XやRyzen 7 5800Xに負けています。
今までゲーム以外の用途でも強かったIntelですが、
この結果ではRyzenのほうが快適なのが伺えます。
ただし動画編集などクリエイティブ作業に関して、Ryzenと大きな差が無い結果にも。
このあたりは後程のテストで見ていきます。
フォートナイト
ここからは実際にゲームを使ってゲーム性能を見ていきます。
まずは人気バトロワゲームのフォートナイトです。
最近はDLSSやレイトレにも対応し、日々グラフィック描画の最適化をしている印象のゲーム。
予想通りDirectX 11ベースでは思ったほどCore i7 11700Kのパフォーマンスが良くありません。
Core i9 10900Kと比べると上がっていますが、Ryzen 5 5600Xに大差で負けています。
期待するDirectX 12ベースですが、
DLSSやレイトレ利用ではパフォーマンスが悪化。。。
実は計測中カクつくケースも見られ、おそらくNVidiaのDLSS最適化不足が原因かと思います。
Core i5 114000も同様の傾向がみられてたため、
DLSS最適化が進めば、最も高パフォーマンスのCPUになる可能性があります。
以前はAMDに対するゲーム最適化問題が顕著でしたが、
昨今はIntelと言えどもゲーム最適化問題に出くわすことがでてきたなと感じています。
Apex Legends
続いても大人気のバトロワゲームです。
どちらかといえばグラボ性能重視のゲームであまりCPU性能には影響されませんが。。。
RTX3080が高性能でフルHDでは上限300fpsに張り付くので、
4Kのみ計測しています。
予想通りあまり差がでていませんが、
パフォーマンスではCore i9 10900Kより若干悪いかなあというところ。
ただ大差というほどでもないですね。
このゲームではRyzen 5 5600Xのパフォーマンスが良く負けていますが、
Ryzen 7 5800XとRyzen 9 5900Xとは互角となっているので、
特別悪いというわけではありません。
ただ「ゲームはIntel!」と言われていた時代からすると、
どうも煮え切らない結果ではありますね。
Escape From Tarkov
β版でありながら日本でもどんどん人気になっているハードコアFPSです。
DLSSやFSRの機能はなく、高画質、高解像度ならグラボやCPU性能の要求値が高いゲームです。
ただRTX3080が高性能でWQHD以下は144fps張り付くため、4Kのみ比較
このゲームはRyzen 5 5600Xのパフォーマンスがすごくて、
Core i7 11700Kは2~18fpsほど差をつけられてしまっています。
またRyzen 9 5900Xにも若干負けているパフォーマンスです。
Ryzen 7 5800Xとは互角といえる結果ですが、
やっぱりゲーム性能が突出しているわけではなさそうです。
VALHEIM
続いては累計500万本突破した北欧サバイバルゲームのヴァルヘイムです。
DLSSやFSRといった低負荷高FPSを支援する機能が使えないため、
高画質、高解像度ならグラボやCPU性能の要求値が高いゲームです。
このゲームでは旧APIと新APIであるVulkanベースの起動が選べます。
このゲームでもCore i7 11700Kの性能は微妙。。。
期待のVulkanベースでも、
第4世代Ryzenの3つに最大30fpsくらい差がついています。
今まではRyzenと互角の勝負でしたが、このゲームに関しては明らかにパフォーマンスが悪そうです。
サイバーパンク2077
続いてはDLSSやレイトレに対応しているサイバーパンクを見ていきます。
かなり動作スペックが高いゲームです。
やっぱりCore i7 11700Kが一番強い!という感じにはなっていませんね。
フルHDではRyzen 7 5800Xとはほぼ互角で低い結果ではありませんが、
Ryzen 9 5900Xより下回っている傾向で、
4KにおいてはRyzen 7 5800Xとほぼ互角でやはり悪い結果ではないものの、
Ryzen 5 5600Xよりやや下回っています。
モンスターハンターワールド
続いても根強い人気のあるモンハンです。
最近はDLSSにも対応しており、常にゲーム描画の最適化が行われている印象。
ふむ、ふむふむ!中々良い結果ではないでしょうか。
DirectX 12では4Kこそあまり差がでないものの、
フルHDではCore i7 11700Kが最も高性能な結果となっており、
このゲームで高パフォーマンスだったRyzen 5 5600Xに8~12fpsほど差をつけています。
ただ同じく高パフォーマンスだったRyzen 7 5800Xと互角の結果となっており、
やっぱりゲームは一番強い!というような以前のIntelの結果にはなりませんね。
ウォッチドッグスレギオン
続いてはDLSSにも対応しているウォッチドッグスレギオン。
DirectX 11/12ベースで計測しています。
ついにきたか!
と思えるほどCore i7 11700Kが鬼つよパフォーマンスを発揮。
かなりの差が付いています。
懸念していたDirectX 11でも一番の性能で、
DirectX 12もDLSS利用でも高性能を維持できています。
10fps以上他のCPUよりも高性能なケースもあり、ゲーム性能の高さを感じました。
Call of Duty Black Ops Cold War
続いても人気のFPSゲームから。
DLSSやレイトレにもしっかりと対応し、
いつも比較的最新のゲーム描画技術に対応しているゲームです。
このゲームでもかなり強い性能を発揮しているようです。
DLSS利用だけの場合はややRyzen 5 5600Xに足りないかなと思いますが、
Ryzen 7 5800X/Ryzen 9 5900X/Core i9 10900Kに対してはかなりの差に。
さらにレイトレも利用するとRyzen 5 5600Xに最大17fpsほど差をつけるときもあり、
相性が良いゲームではパフォーマンスの強さが感じられます。
動画編集・ゲーム配信性能はどうか?
圧倒的なゲーム性能!とはまではいきませんでしが、
第4世代Ryzenと互角以上のゲーム性能とは言えそうなCore i7 11700K。
では動画編集性能はどうでしょうか?
第11世代Intelは14nmの限界もあるのか、コアスレッド最大数ではAMDに譲っています。
あくまで参考の参考ぐらいの気持ちでみてください。
Adobe Premiere Pro 2020
有名な編集ソフト「Adobe Premiere Pro 2020」で計測します。
動画の長さは15分60fps、フルHD・4K動画でH.264/365の4パターンを計測。
ハードウェアエンコードはRTX3080を利用しています。
正直予想外だったのがこの結果
確かにコアスレッド数がものを言うソフトウェアエンコードでは、
Ryzen 9 5900Xに負けていますが、コアスレッド数で勝るCore i9 10900Kより早い結果に。
さらにハードウェアエンコードではなんとRyzen 9 5900Xより早いです。
おなじ8コア16スレッドのRyzen 7 5800Xよりも短時間です。
おそらくですがCPUやメモリ間のレイテンシの最適化がIntelのほうが優秀だからかな?と思っており、
「動画編集だととにかくコアスレッド数だ!」
とはならないという面白い結果です。
Core i7 10700Kからコアスレッド数は変わっていませんが、
IPCが向上したのも伊達ではないようです。
Aviutl
もう一つ、無料ではかなり有名な「Aviutl」でも計測しました。
こちらもAdobe Premiere Pro 2020とほぼ同様の傾向と言えると思います。
ソフトウェアエンコードではRyzen 9 5900Xに負けますが、
ハードウェアエンコードでは勝っています。
まあRyzen 5 5600Xが最速になっていますので、
Aviutlがコアスレッド数を使いこなせていないのかもしれません。
(私が何かプラグインなど知らないかも)
ただ何にせよCore i7 11700Kは動画編集作業でめちゃ高性能ということがわかりました。
消費電力は?
ゲーム性能や動画編集性能を見てきましたが、
14nmなのにここまで仕上げてきたことは素直にすごいな!って思います。
ただ荒っぽくまとめると結局、AMDが消費電力あげてパワーアップさせるなら、
うちもそうしますよ的なパワーアップなのかなとも思ってしまう気持ちも(笑)
そう第11世代Intelは消費電力もすごいとの噂が。どうなのでしょう?
Intelには第10世代からPowerLimitという設定があり、
第11世代ではPowerLimitをONにすることをIntelが勧めているようです。
ただし、今回利用したASUS Z590M PLUSでは、
デフォルトはBIOSがAUTOで最適化というよくわからん項目に。
多分PowerLimit ONなのかなあと思いますが、
ちゃんと使いたい方はBIOSでAUTO以外を選択したほうが良さそうです。
※横スクロールできます
CPU/APU | Core i9 10900K | Core i7 11700K (Power Limit ON) | Core i7 11700K (Power Limit 無制限) | Core i5 11400 | Core i5 10400 | Ryzen9 5900X | Ryzen7 3700X | Ryzen5 5600X | Ryzen5 3600 | Ryzen5 3500 | Ryzen5 PRO 4650G |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
最小電力(W) | 7.901 | 13.962 | 14.427 | 6.044 | 5.794 | 41.391 | 25.485 | 32.132 | 19.568 | 18.159 | 6.338 |
最大電力(W) | 113.383 | 77.620 | 79.204 | 63.149 | 46.345 | 110.59 | 51.801 | 64.014 | 76.372 | 53.985 | 33.069 |
平均電力(W) | 67.585 | 64.952 | 67.680 | 49.395 | 17.809 | 97.681 | 44.282 | 53.115 | 43.372 | 42.214 | 27.328 |
やっぱり消費電力が高い。
前世代で発熱も評判だったCore i9 10900Kに迫る消費電力です。
確かに最大消費電力は低いですが、最低消費電力はCore i7 11700Kが高く、
また平均消費電力も近い結果に。
第10世代はアイドリング時の消費電力が低いと感じましたが、
やや高い味付けが第11世代って気がしますね。
とはいえRyzen 9 5900Xから比べれば圧倒的に低いですし、
Ryzen 5 5600Xと比べてもワットパフォーマンスは悪くないと思います。
ただRyzen 5 5600XはそれなりのCPUクーラー必要ですから、
当然Core i7 11700Kも冷えるクーラーが必要そう。次に見ていきます。
なおPowerLimit ONとOFFでは約2Wほどの差がありました。
CINEベンチスコアを見るに、性能差はほぼ無さそうなので、
少しでも省電力なほうが良いかもしれません。
CPUクーラーの冷却性能はどの程度必要?
続いてはどの程度の冷却性能が必要か見ていきます。
消費電力が高いので発熱が多いのは間違いなく、
性能を活かすには冷却が重要です。
ということでいくつかの項目でCPUクーラーの性能テストをします。
※横スクロールできます
OCCT | FFベンチマーク | ウォッチドックスレギオン | 動画ハードウェアエンコード | 動画ソフトウェアエンコード | |
---|---|---|---|---|---|
虎徹 markII | 88℃ | 77℃ | 72℃ | 77℃ | 88℃ |
無限五 revB | 81℃ | 73℃ | 70℃ | 79℃ | 82℃ |
ASSASSIN III | 74℃ | 66℃ | 64℃ | 69℃ | 74℃ |
比較的安価で小型な虎徹markIIでは性能不足かなあと感じますね。
ゲームならなんとか70℃台で行けそうですが、
動画編集となると80℃台になります。
今回は開放状態でのテストですから、ケースによってはもっと状況が悪化するかもしれません。
中型の無限五でもまだ性能不足。
空冷クーラーでは大型で良く冷えると評判のASSASSIN IIIでようやくOKかな?と思います。
Core i7 11700Kの性能をしっかり引き出すなら、
Nocutua NH-D15などを始めとする大型空冷クーラーまたは簡易水冷と使うのがベストでしょう。
Core i7 12700Kと11700Kのコスパ比較
主にCore i7 11700KとRyzen 5000シリーズについて性能を比較してきましたが、
最新世代Core i7 12700Kとはどうでしょうか?
Core i7 12700Kのほうが最新ということで性能が高いのは当たり前ですが、
価格に対する性能コスパ次第では、まだまだCore i7 11700Kを選ぶ余地はあるでしょう。
Core i7 12700Kの検証からいくつかの計測データをピックアップし、
ざっと性能差をみていきます。
また一つ下位になる最新Core i5-12600Kも一緒にチェックしましょう。
Core i7 12700Kの詳しいレビューは下記をごらんください。
Core i7 12700Kを性能レビュー!ゲームのベンチマーク比較Apex Legends
Core i7 12700K大して最大20fpsほど下回る結果。
Core i5-12600Kにも同様の差で負けています。
Escape From Tarkov
Core i7 12700Kは30fps以上のほど下回る結果とかなりでかい。
Core i5-12600Kにも同様の差で負けています。
Battlefield 2042
フルHD下ではCore i7 12700Kに対して20fpsほど違うことがあり、
やはり大きな差となっています。
Core i5-12600Kにも若干の差で負けています。
Core i7 12700KとCore i7 11700Kではゲーム性能は段違いといってよいでしょう。
Adobe Premiere Pro 2020
動画編集時間においてもCore i7 12700Kの進化が凄く、
エンコード時間にはっきりとした差が表れています。
またCore i5-12600Kにも負けていることからも、
クリエイティブ性能も第12世代は凄い進化です。
このようにゲーム性能もクリエイティブ性能ともに、
Core i7 12700KとCore i7 11700Kにはかなりの性能差があります。
それどころかCore i5-12600Kにも性能では負け気味といってよいでしょう。
では価格はどうでしょうか?
Core i7 12700KとCore i7 11700Kは8000円~10000円ほどとなっており、
Core i7 11700Kが大幅に寝下がったため、金額には差がでています。
ただゲーム性能で20~30fps差はかなり大きく、
さらにCore i5-12600KFより価格が高い状況を考えれば、
コスパの観点ではCore i7 11700Kは悪くなったと言えると思います。
ただし第12世代を利用するには600番台シリーズのマザーボードが必要で、
現状まだ高価なラインナップしかないため、
B660など中価格以下が登場するまでは、
トータルコストでCore i7 11700Kのコスパはまだ戦える状況です。
Core i7 11700K(F)はどういった人におすすめ?
- 動画編集などクリエイティブ性能が何気に良い
- 現価格を考えるとゲーム性能のコスパはRyzen 7 5800Xより良い
- ゲーム性能ではRyzenと互角になってしまった
- 発熱が高いため高性能なCPUクーラーが必要
- 第12世代の登場で、選ぶ意味が少なくなってきた
こまたろ的には、
ゲーム性能をアピールしていたわりには思ったほど高くない
というのが正直な感想です。
確かに一部のゲームではうおお!ってなるぐらいAMDとの差が付いていましたが、
全体的に思ったほどFPS値があがらないゲームが多く、
価格を考えればRyzen 5 5600Xのほうが安定して性能を発揮している印象。
昔はAMDがゲーム最適化不足を言われていましたが、
今は立場が逆転しIntelがゲーム側の最適化不足に泣く番?って思ってします。
ただゲームがピタリとハマると鬼つよですし、
同じ8コア16スレッドで比較するなら、価格を見てもRyzen 7 5800Xよりゲーム性能コスパが高いです。
ただ現時点ではゲーム性能だけならRyzen 5 5600Xか、
第11世代ミドルクラスのCore i5 11400のほうがコスパが高くおすすめできます。
Core i5 11400を性能レビュー!ゲームのベンチマーク比較それとやっぱり発熱すごい。
CPUクーラーもそれなりのものを用意する必要があるので、
予算がかかってしまうのは難点です。ただこれはAMD側にも言えることですが。
加えてCore i7 12700KとCore i5 12600Kの登場により、
性能面ではCore i7 12700K(F)が、性能コスパ面ではCore i5 12600K(F)が優れており、
Core i7 11700K(F)を選ぶメリットはどんどん減っていくかと思います。
在庫数やマザーボードの問題はあるものの、
今後は第12世代を主軸に選んでいくほうがおすすめです。
Ryzen5 5600Xの性能ベンチマーク!ゲーム・動画編集Ryzen 7 5800Xの性能ベンチマーク!ゲーム・動画編集は?Ryzen9 5900Xの性能ベンチマーク!ゲーム・動画編集は?