(フロンティア)FRGKB550/R8をレビュー | こまたろPC

(フロンティア)FRGKB550/R8をレビュー

基本スペック

FRGKB550/R8の製品画像
CPU Ryzen 7 5700X
グラフィックボード RX 9060 XT
メモリ DDR4 32GB
容量 【NVMe SSD PCIe4.0】1TB Crucial製
サイズ 幅(W):約215mm x 高さ(H):約347mm x 奥行(D):約401mm
電源 600W BRONZE
光学ドライブ 無し
マザーボード ASRock B550M-HDV
PCケース フロンティア オリジナルPCケース
OS Windows 11 Home 64bit版 [正規版]
PCの評価
コスパ 5.0
同価格帯の平均:4.5
(5.0)
ゲーム性能 2.4
同価格帯の平均:2.0
(2.5)
動画編集性能 2.5
同価格帯の平均:2.6
(2.5)
記憶容量
同価格帯の平均:2.0
(2.0)
読み書き速度
同価格帯の平均:3.5
(4.0)
ゲーム安定性
同価格帯の平均:3.0
(4.0)
構成パーツ高級度
同価格帯の平均:2.4
(2.5)

メリット

  • WQHDも狙えるゲーム性能
  • メモリ搭載量が多い
  • SSDとマザーボードがメーカー製
デメリット

  • 無線LANが無い
  • RGBイルミネーションは楽しめない
  • ゲームによってはグラボメモリ不足になる

FRGKB550/R8はFRGKシリーズのひとつで、Ryzen 7 5700XとRX 9060 XTのミドルクラス構成になっています。

このシリーズは比較的安価なモデルが多いですが、その中では丁度中間くらいのグレードです。

それでは詳しくみていきましょう。

ゲーム性能はどのくらい?

DLSS4 DLSS3 FSR4 FSR3 SM AFMF
× × ×

※AIフレーム生成・アップスケーリング等技術の対応表

ゲーム性能を最も左右するグラフィックボードは「RX 9060 XT 8GB」を搭載。

ゲーミングPCでは長らくNVidia RTX系のほうが多いですが、最近は最新世代であるRX 9000シリーズを採用するPCも多く、RX 9060 XTはミドルクラスのグラフィックボードになります。

RTX 5000シリーズと比べるとマルチフレーム生成に対応していないのはデメリットですが、代わりにFSR4に対応し、FSR3に比べると画質の綺麗さとフレーム向上がしやすくなっています。

またゲーム側の対応に影響を受けないフレーム生成技術であるAFMFはNVidiaのSmooth Motionより優秀と評判であるのでここはメリット。

ただRX 9060 XTには16GB版と8GB版のグラフィックボードがありますが、LEVEL-M2P5-R57X-RGXは8GB版となっており、安さ重視のためとはいえメモリ不足によりフレームが落ちる可能性があります。

下記は実際にRX 9060 XT 8GBを利用し主要なゲームをベンチマークした結果です。ただしあくまで参考値としてご参照ください。。

AIフレーム生成、アップスケーリングを使わない場合

入力遅延重視からDLSSやFSRなどを使わないときのフレームレート結果です。

マーベルライバルズ、DeltaForce、ヘルダイバー2、CoD:BO6で計測しています。

RX 9060 XT 8GBにおけるノーマル時のフレームレート結果
マーベルライバルズ Delta Force ヘルダイバー2 CoD:BO6
フルHD低 147 243 170 245
フルHD最高 116 132 89 140
WQHD低 92 156 122 176
WQHD最高 75 99 65 99
4K低 44 76 65 98
4K最高 38 54 37 57

フルHDであれば高画質設定だとしても十分高フレームレートが出せており、WQHDも低画質くらいならかなり高いフレームレートで遊ぶことができます。

ただWQHD高画質になると一気にフレームレートが落ちるので、FSR利用しないのであればWQHD低画質まででしょう。

FSRを使う場合

続いてはFSRを使った場合のフレームレート計測結果です。

マーベルライバルズ、DeltaForce、サイバーパンク2077、CoD:BO6で計測しています。

RX 9060 XT 8GBにおけるFSR利用時のフレームレート結果
マーベルライバルズ FSR2 Delta Force FSR3 サイバーパンク2077 FSR3 CoD:BO6 FSR3
フルHD低 173 314 501.15 460
フルHD最高 119 199 312.07 303
WQHD低 132 224 219.07 373
WQHD最高 97 145 142.96 233
4K低 73 122 109.65 212
4K最高 59 82 72.39 159

FSRはフレームレートの伸びが大きいのもあって、全体的にかなり高いフレームレートになっています。

不使用ではきつかったWQHD高画質であっても超高フレームレートを出せているゲームもあり十分。ゲームによっては4Kでも十分高フレームレートで遊ぶことができます。

ゲームの重さにはよるもののWQHDメイン、場合によっては4Kも狙えそうです。

動画編集性能はどのくらい?

Ryzen 5 5700Xの動画編集性能をAdobe PremiereおよびHandBrakeを使って計測してみました。

Ryzen 7 5700Xのソフトウェアエンコード結果

フルHDであればおよそ15~18分と一応は実用には耐えれるエンコード時間にはなっていますが、早いかといわれるとあまり早くはありません。4K解像度も停止することなく編集はできましたが実用には程遠い遅さ。

RX 9060 XTを使ったハードウェアエンコードを使ったとしてもそこまで早くはなりませんから、フルHDまでの動画編集が妥当です。

コスパとしてはどうか

当サイトでは価格および利用されているPCパーツなどから独自にコスパを評価し、数値で算出しています。同価格帯のPCのコスパの平均値も割り出しています。

FRGKB550/R8はコスパは5.0、同価格帯平均は4.5ですから他のPCよりもコスパが高い上に、良さはトップクラス。

PCパーツの高級度が2.5、平均が2.4ですから特別PCパーツが高級であるわけではありませんが、価格設定を安くすることでトップクラスの良さを出しているタイプです。

詳しく各パーツについてみていきます。

メモリ:DDR4 32GB

Ryzen 7 5700XはDDR4にしか対応していませんので、DDR5ではありません。比べればメモリ速度は落ちてしまいますが、このクラスであればさほど気にする必要もなし。また3200MHzメモリで、Ryzen 7 5700Xの定格クロックとなるため良いです。

メモリ容量はこの価格帯としては高水準の32GBを搭載。DDR4とはいえメモリ量が多いのはメリットが大きく、メモリを喰うゲームやゲーム配信、複数のタスクを同時に動かすなどしてもまずメモリ不足にはなりにくい環境です。

ストレージ:1TB Gen4 NVMe SSD

メインストレージはGen4規格のNVMe SSDを採用しています。ブランドもSSDでは超有名なCrucial製となっており、品質も良し。

容量も1TBとあり、このクラスとしては高水準。沢山のゲームやデータを保存することが可能で、直ぐに容量不足に悩まされることは少ないでしょう。

電源:600W BRONZE

電源ユニットは600Wのブロンズ認証電源です。メーカー不明ですが、特によくも悪くもない標準的なグレードです。

容量はRyzen 7 5700XとRX 9060 XTの構成としては過不足ない最適な容量となっています。

マザーボード:ASRock B550M-HDV(Micro ATX)

マザーボードはASRock製のB550M-HDVを利用しています。

マザーボードのメーカー不明が多い中、OEM版ではなく一般販売されているマザーボードを使っているのは高水準。とはいえすでに大分古いマザーボードで高級グレードというわけではないので特別すごいスペックというほどではないですが。

ただ、Ryzen 7 5700Xであれば妥当といえるマザーボードでしょう。せっかく安さに魅力のあるRyzen 7 5700Xなのにマザーボードだけ高価ではアンバランスです。

MicroATXですので拡張性はそこまでありませんが、かわりにややコンパクトになります。

CPUファン:空冷CPUクーラー

CPUクーラーは標準空冷CPUファンとなっています。

Ryzen 7 5700Xは熱のそれなりにはありますが、標準空冷クーラーで及第点レベル。

安さを優先すれば問題ないでしょう。

ネット関連:有線LANのみ

FRGKB550/R8には無線LANが付いていないのは注意。有線LANしか対応しておらず、無線LANを利用する場合は、オプションか別途子機を自分で用意しUSBスロットに差し込む必要があります。

PCケース:ミニタワーケース (MicroATX)

PCケースはフロンティアFRGKシリーズオリジナルです。

215(幅)×347(奥行き)×401(高さ) mmですので、ゲーミングPCの中では小型PCとまではいかないまでもやや省スペースな大きさになっています。

PCケースは非常にシンプルなデザインとなっており、余計な装飾がないフラットタイプ。最近ではサイドのガラスパネルが当たり前のなか、非採用となっており中身を見ることはできません。

RGBイルミネーションを楽しむことはできないため、そういったことが好きな人には残念ですが、最近ではむしろ珍しいゲーミングPCといえます。

上部は排気のための大きなメッシュ構造の吸排気口になっており、I/Oも装備されています。

奇抜なデザインとはいえませんが、飽きのこないデザインともいえそうです。