【クリエイターの味方】Core Ultra 5 245KFを性能レビュー!ベンチマーク比較 | こまたろPC
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【クリエイターの味方】Core Ultra 5 245KFを性能レビュー!ベンチマーク比較

こんにちは!こまたろです( ゚Д゚)!

AMDに続きインテルからも新しくCore Ultraシリーズがデスクトップ向けにもリリースされました。

今回はその中のミドルクラスであるCore Ultra 5 245KFについてレビューしていきます。

執筆者:荒谷克幸(こまたろ) 自作歴20年越え。BTOパソコンも購入しつつ、最新のCPUやグラフィックボードを性能計測するのが趣味。 詳しいプロフィールはこちらから

Core Ultra 5 245KFの特徴とは?

現在日本で新品購入しやすいミドルクラスのCPU一覧です。

※横スクロールできます
CPU/APUCore Ultra 5 プロセッサー 245KFCore i5 14600KFCore i5 14600Core i5 14500Core i5 14400F
世代最新世代旧世代旧世代旧世代旧世代
コア数14(P-core 6/E-core 8)14(P-core 6/E-core 8)14(P-core 6/E-core 8)14(P-core 6/E-core 8)10(P-core 6/E-core 4)
スレッド数1420202016
ベース周波数(P)4.2 GHz(E)3.6 GHz(P)3.5 GHz(E)2.6 GHz(P)2.7 GHz(E)2.0 GHz(P)2.6 GHz(E)1.9 GHz(P)2.5 GHz(E)1.8 GHz
ターボ・ブースト(P)5.2 GHz(E)4.6 GHz(P)5.3 GHz(E)4.0 GHz(P)5.2 GHz(E)3.9 GHz(P)5.0 GHz(E)3.7 GHz(P)4.7 GHz(E)3.5 GHz
(L3)キャッシュ24 MB24MB24MB24MB20 MB
最大メモリー速度対応DDR5 6400DDR5-5600 DDR4-3200DDR5-5600 DDR4-3200DDR5-4800 DDR4-3200DDR5-4800 DDR4-3200
内蔵グラフィックIntel UHD Graphics 770Intel UHD Graphics 770
TDP/PBP125W125W65W65W65W
小売り価格52,980円37,700円37,700円37,380円27,680円

Core UItra 5 245KFは前のCore i5 14600KFから大きく変更があります。

  • 新シリーズとしてCore Ultraに
  • アーキテクチャ変更でソケットはLGA1851へ
  • AI処理特化のNPUを搭載
  • Hyper-Threadingが廃止
  • キャッシュメモリ増加
  • メモリは最大DDR5 6400MHz対応へ

そもそもCore UItra 5 245KFは新アーキテクチャ採用の新シリーズとなっているので、

Core i5 14600KFと抜本的に違いますが、ここでは比較として選んでいます。

新アーキテクチャになったためソケットは従来のLGA1700から変更。

そのためZ890をはじめとする新しいマザーボードを用意する必要があります。

またHyper-Threadingが廃止されたことも大きいです。

加えて今のところゲーム用途はありませんが、AI処理特化のNPUが搭載されていることも目玉。

そのほか細々とした変更点がありますが、とにかく前世代とは別物と考えていいでしょう。

Core Ultra 5 245KFの外パッケージ

こちらがCore Ultra 5 245KFのパッケージ。

やはり新シリーズということもあってか、テーマカラーであったブルーを廃止し、ブラックを基調としたシックなデザイン。

青というより青紫をアクセントカラーにしており、個人的にはかっこよくて好き。

Core Ultra 5 245KFの本体

そしてこちらが本体。前14世代Core iとかなり酷似していて少々驚きました。

私はテストしていて、あやうく前の世代を新マザーボードに乗せそうになったほど(笑)

Core UltraとCore iの本体比較
左はCore Ultra 7 265KF、右がCore i7 14700KF

ただ欲見ると、最新世代のほうがCPUダイがもっと縦長になっているようです。

左はCore Ultra 7 265KF、右がCore i7 14700KF

上側をみるとはっきりとチップ配置が違うのも見て取れます。なんていうかCore Ultraは汚いな。

今回テストのため、MSIのZ890 TOMAHAWKを利用しました。

Z890シリーズはかなり高価なマザーボードしかないので、買い替えなければいけないのは大きなデメリットといえるでしょう。

ベンチマークソフトで性能を見る

それではCore Ultra 5 245KFの性能をチェックしていみましょう!

今回グラフィックボードは最新世代の最上位RTX 4090、メモリはDDR5の6400MHzを利用しています。

ベンチマーク比較ポイント
  • AMD最新世代Ryzen 5 9600Xとの性能差
  • 新シリーズの実力は?
  • クリエイティブ性能もチェック!

まずは同じく最新世代となったRyzen 5 9600Xとの性能差が一番気になるところ。

また配信や動画編集などクリエイティブ用途もどう変わったのかみていきます。

FireStrike

まずはDirectX 11ベースのゲーム性能を測れるFireStrikeです。

Core Ultra 5 245KFのフルHDにおけるFireStrikeベンチマーク結果
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
Graphics 78057 77030 80650 80467 74607
Physics 27638 34063 28419 32019 39790
Combined 10572 14085 15234 17117 14678
TOTAL 40825 47081 47299 50317 48460

まずはフルHD。

実はCore Ultraシリーズは前評判がかなり悪かったので、どの程度のものだろうか?と思っていたのですが、

思ったよりは悪くなかった印象。

CPU性能を示すPhysicsではRyzen 5 9600Xを約24%も上回るという圧倒的差

ただそのわりにはグラボ性能を含めたCombinedスコアはRyzen 5 9600Xより約17%も低い結果

うーん。。。

Core Ultra 5 245KFの4KにおけるFireStrikeベンチマーク結果
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
Graphics 25106 25111 24770 24758 24989
Physics 28569 32669 28273 31690 40117
Combined 10819 13949 13844 14244 11457
TOTAL 22539 24022 23360 23782 23540

4Kでもその傾向は変わっておらず、ゲーム性能大丈夫か?と不安になる結果となっています。

Core i5 14500にスコアが肉薄しているのも期待外れ。

TimeSpy

続いてはDirectX 12ベースのゲーム性能を測るTime Spyです。

最近のゲームはDX12ベースで開発されていることが多いので、

どちらこといえばこちらのスコアのほうが重要です。

TimeSpyにおけるCore Ultra 5 245KFのパフォーマンス結果(フルHD)
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
Graphics 34841 35437 36755 36698 36563
CPU 12589 15573 9492 10441 15486
TOTAL 27539 29745 25687 26646 30364

FireStrikeではパッとしなかったCore Ultra 5 245KFですが、TimeSpyでは上々の結果。

Ryzen 5 9600Xがあまりよくない中、TOTALスコアでは約14%も高い数値です。

Core i5 14500が健闘しているので感動するほどの数値ではないですが。

TimeSpyにおけるCore Ultra 5 245KFのパフォーマンス結果(4K)
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
Graphics 19220 19264 19169 19171 19128
CPU 5591 7207 4849 5299 8847
TOTAL 14073 15399 13284 13765 16288

4Kにおいても結果は同じ。

Ryzen 5 9600Xに対して約18%とさらに差を広げていて良いパフォーマンスです。

Core i5 14500に対しても約0.6%とわずかではあるものの上回っていますから、

Direct X12ベースなら悪くないかもしれません。

Apex Legends

続いては実際にゲームで計測します。

まずはロングランヒット中のApex Legendsを実測していきます。

このゲームはグラフィックボード性能の影響がかなり強いのと、

既にリリースから時間も経っており、ゲーム負荷はわりと低いほうのゲームとなっています。

そのためRTX 4090は性能が高すぎるので4Kのみ測定。

ApexLegendsにおけるCore Ultra 5 245KFのフレームレート結果
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
4K 最低 299 299 298 299 299
4K 極 289 288 283 282 292

RTX 4090では性能が高すぎるゲームではすが、それでも最高負荷の4K極み設定では、

きっちりとフレームレートに差が。

Core Ultra 5 245KFがRyzen 5 9600Xに10fpsほど差と、このゲームとしては大差です。

またCore i5 14500にも4fpsほどですが上回っていますので、

このゲームにおいては最新世代としてのCore Ultra 5 245KFの進化はみれています。

フォートナイト

続いてもロングランヒット中の大人気ゲームです。

細かなグラフィック改善がおこなわれており、正式に対応したDX 12かつDLSSにて計測していきます。

フォートナイトにおけるCore Ultra 5 245KFのフレームレート結果
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Ryzen 7 5700X Core Ultra 5 245KF
フルHD低画質 301 310 373 480 360 473
フルHD最高画質 162 172 182 218 156 220
WQHD低画質 301 317 371 484 341 449
WQHD最高画質 163 172 174 200 158 209
4K低画質 318 323 424 487 358 441
4K最高画質 149 144 146 153 147 157

このゲームでは全体的に最新世代の強さがはっきりしており、

Ryzen 5 9600XとCore Ultra 5 245KFが他のCPUを圧倒しています。

特に低画質では顕著。ただその最新CPU同士では、

Core Ultra 5 245KFがRyzen 5 9600Xに最大40fpsほど下回る結果になっています。

サイバーパンク2077

こちらもロングランヒットになっているサイバーパンク2077です。

DLSSやFSRなど色々な機能に対応しており、加えてRTX4000シリーズの真骨頂であるDLSS3にも対応しています。

比較的要求スペックが高いゲームであり、CPU性能も大切になってきます。

サイバーパンク2077におけるCore Ultra 5 245KFのフレームレート結果(DLSS2)
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Ryzen 7 5700X Core Ultra 5 245KF
フルHD 低 169 178 183 216 156 181
フルHD ウルトラ 148 155 157 186 145 155
フルHD レイトレウルトラ 102 109 99 120 91.31 101
WQHD 低 169 177 184 212 170 181
WQHD ウルトラ 149 159 159 187 146 153
WQHD レイトレウルトラ 102 109 100 119 88.75 101
4K 低 169 178 185 215 169 181
4K ウルトラ 129 137 134 138 131 138
4K レイトレウルトラ 98 100 99 105 86.52 100

まずはDLSSにて計測。

Core Ultra 5 245KFは悪いというわけではないですが、Rzen 5 9600Xの良さが際立っており、

圧倒的にフレームレートが負けています。

またRyzen 5 7600Xよりも下回ることも多いので、最新世代としては物足りない結果に。

サイバーパンク2077におけるCore Ultra 5 245KFのフレームレート結果(DLSS3)
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Ryzen 7 5700X Core Ultra 5 245KF
フルHD 低 332 356 384 405 325.73 359
フルHD ウルトラ 289 310 317 361 279.87 306
フルHD レイトレウルトラ 203 216 206 209 170.47 199
WQHD 低 330 357 371 410 331.13 365
WQHD ウルトラ 285 295 291 306 271.11 297
WQHD レイトレウルトラ 204 219 205 212 170.31 196
4K 低 274 279 273 273 270.07 280
4K ウルトラ 172 172 178 180 181.79 182
4K レイトレウルトラ 146 147 150 152 142.34 149

続いてはRTX 4090の真骨頂であるDLSS3を使って計測。

ここではすこし傾向が変わり、低解像度・低画質では相変わらずRyzen 5 9600Xが圧倒していますが、

高画質・高解像度ではCore Ultra 5 245KFもひと伸びして中々の結果です。

ただやはり圧倒と言えるようなフレームレートではないので、物足りない感は否めません。

ヘルダイバー2

続いては比較的新しいゲーム、TPS視点に生まれ変わったヘルダイバー2です。

このゲームはDLSSやFSRといったアップスケーリング技術は対応しておらず、わりとシンプルな描画設定です

ヘルダイバー2におけるCore Ultra 5 245KFのフレームレート結果
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
フルHD低 190 216 219 265 187
フルHDウルトラ 157 176 165 196 152
WQHD低 190 215 218 257 186
WQHDウルトラ 156 173 164 169 151
4K低 184 194 184 188 171
4Kウルトラ 111 112 107 108 107

このゲームではCore Ultra 5 245KFの結果はパッとしません。

全体的に他のCPUに30fps以上の差をつけられてしまう設定もあり、終始ほぼ最下位のフレームレート。

Ryzen 5 9600Xもムラはあるものの、突出したフレームレートを出すときもあるのを考えると、

かなりパフォーマンスが悪いです。

バルダーズゲート3

世界的に人気になっているバルダーズゲート3です。

最近のゲームとしてはグラフィック設定はシンプルですが、FSRとDLSSには対応しています。

バルダーズゲート3におけるCore Ultra 5 245KFのフレームレート結果
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
フルHD低 113 124 106 134 133
フルHDウルトラ 88 97 84 99 105
WQHD低 114 121 106 132 132
WQHDウルトラ 87 97 82 99 104
4K低 113 123 114 131 131
4Kウルトラ 88 96 88 96 103

今回はFSR2.2を利用して計測しました。

今度はCore Ultra 5 245KFのパフォーマンスが良く、

同じくパフォーマンスが良いRyzen 5 9600Xを上回っていることも。

前世代のCPUには10~20fpsほど差をつけており、最新世代の面目躍如といったところでしょうか。

Black Myth:Wukong

続いては全世界で大ヒットしている中国のAAAタイトル「黒神話:悟空」です。

ソウルライク+モンハンのようなゲームで、CoDシリーズ同様、最新アップスケーリング技術に対応した、描画にかなりこだわったゲームタイトルとなっています。

ただCPU性能というよりはグラフィックボード性能の影響を受けやすいゲームです。

ここではDLSS3およびFSR3時を計測していきます。

黒神話:悟空におけるCore Ultra 5 245KFのフレームレート結果(DLSS3)
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
フルHD最低 280 287 287 289 177
フルHD最高 156 156 156 157 152
フルHD最高レイトレ超高 156 160 161 163 158
WQHD最低 266 266 265 270 255
WQHD最高 144 145 144 146 141
WQHD最高レイトレ超高 137 139 141 142 138
4K最低 220 221 220 221 216
4K最高 123 123 123 124 120
4K最高レイトレ超高 99 100 101 101 97

まずはDLSS3の計測結果。

基本的にはCPU性能ではあまりフレームレート差が出にくいゲームではあるのですが、

そのなかでもCore Ultra 5 245KFはアンダーパフォーム。

基本的にどの解像度・画質でも他のCPUをわずかに下回るフレームレートです。残念。

黒神話:悟空におけるCore Ultra 5 245KFのフレームレート結果(FSR3)
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
フルHD最低 147 227 159 191 127
フルHD最高 95 95 93 97 88
フルHD最高レイトレ超高 73 80 84 92 73
WQHD最低 141 153 159 192 129
WQHD最高 87 89 88 93 83
WQHD最高レイトレ超高 62 66 75 81 61
4K最低 140 152 156 172 131
4K最高 74 75 74 76 67
4K最高レイトレ超高 41 45 55 57 38

この傾向はFSR3でも変わらず、やはりCore Ultra 5 245KFは他のCPUよりもフレームレートが低く、

このゲームにおいては全体的に悪いパフォーマンスが目立ちます。

CoD:BO6

最後は人気のシリーズCall of DutyからModern Warfare 3です。

要求スペックも高く、数々のアップスケーリング技術にも対応しています。

エラーにより計測不可のため、後日掲載いたします。

RTX 4060のグラフィックボードで計測

Core Ultra 5 245KFは全体を通して非常にムラッけのある結果で、ハマるゲームでは強いが、弱いゲームではとことん弱い結果に。

最新世代としてはこの状態では正直魅力はないでしょう。

ただ実際にCore Ultra 5 245KFを利用するならもう少し低い性能のグラフィックボードと組み合わせるかとおもいます。

そこでここでは同じミドルクラスであるRTX 4060を利用して計測しました。

ゲームはサイバーパンク2077、モンスターハンターサンブレイク、フォートナイト、ApexLegends、パルワールドなどです。

RTX 4060を利用したCore Ultra 5 245KFのフレームレート結果
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Ryzen 5 5700X Core Ultra 5 245KF
サイバーパンク DLSS3 低 242.87 237.20 240.24 242.56 240.39 251.84
サイバーパンク DLSS3 ウルトラ 174.34 171.71 178.93 178.42 180.46 186.31
サイバーパンク DLSS3 レイトレ中 125.12 133.01 135.11 134.30 128.78 139.33
モンハン DLSS 低 219 188 202 243 183 213
モンハン DLSS 高 208 185 197 233 157 214
フォートナイト DLSS 低 298 321 439 441 385 477
フォートナイト DLSS 最高 120 122 121 117 124 131
パルワールド DLSS 最低 120 120 120 120 120 120
パルワールド DLSS 最高 118 119 119 119 120 120

RTX 4060のメインターゲットであるフルHD解像度で計測しています。

そもそもRTX 4060の性能限界があるのでずば抜けて差が出にくいのですが、

RTX 4090と違って、すべてのゲームでCore Ultra 5 245KFのパフォーマンスが良いです。

サイバーパンクやフォートナイトはトップですし、

モンハンもRyzen 5 9600Xに負けてはいるものの、2番手にはつけています。

特にフォートナイトのパフォーマンスは他を圧倒しており、これなら最新世代としてのメンツは保てているとおもいます。

RTX 4070 SUPERのグラフィックボードで計測

続いてはもう少し上の性能であるRTX 4070 SUPERの組み合わせでも見ていきましょう。

RTX 4070 SUPERを利用したCore Ultra 5 245KFのフレームレート結果
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Ryzen 7 5700X Core Ultra 5 245KF
サイバーパンク DLSS3 低 275.99 284.87 283.46 290.07 284.40 285.18
サイバーパンク DLSS3 ウルトラ 193.82 201.19 201.21 202.05 206.47 204.33
サイバーパンク DLSS3 レイトレウルトラ 149.52 150.50 155.04 159.17 150.00 151.03
モンハン DLSS 低 160 243 203 381 246 275
モンハン DLSS 高 165 240 174 374 241 263
フォートナイト DLSS 低 301 325 425 485 357 463
フォートナイト DLSS 最高 147 143 143 147 146 153
Apex 極 280 280 281 268 283 283

RTX 4070 SUPERのメインターゲットであるWQHD解像度で計測。

ここでもCore Ultra 5 245KFのパフォーマンスは悪くなく、特に高画質ではトップレベルとなっています。

ただRyzen 5 9600Xがここではさらに上回ったフレームレートを出すことも多く、

最新世代勝負では負けてしまっています。

動画編集・3Dレンダリング性能はどうか?

続いてはクリエイティブ性能を見ていきましょう。

Core Ultra 5 245KFはハイパースレッディングが廃止になりましたが、このあたりの影響はあるのでしょうか?

Blender

まずは3Dレンダリング性能を測るBlenderベンチマークから。

Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
Performance Score 204.22 272.92 191.50 217.98 317.45

14コア14スレッドとなったCore Ultra 5 245KFですが、6コア12スレッドのRyzen 5 9600Xはもちろん、

14コア20スレッドであるCore i5 14500にも約16%も上回るという相当良い結果に。

ハイパースレッディング廃止はむしろプラスになったとみてよく、

アーキテクチャ変更によるCore Ultra 5 245KFのマルチタスクの潜在力の高さが感じられる結果です。

Adobe Premiere Pro

続いては動画編集性能として有名なソフトAdobe Premiereを利用してエンコードしてみます。

ハードウェアエンコードにはRTX 4090を利用、一般的なH264/265方式を使います。

Adobe Premiere ProにおけるCore Ultra 5 245KFのソフトウェアエンコード時間結果
H.264 フルHD高画質 H.264 4K高画質 H.265 フルHD H.265 4K
Core i5 14400 (10コア16スレッド) 11:44 30:40 12:58 34:02
Core i5 14500 (14コア20スレッド) 6:26 35:26 8:38 35:54
Ryzen 5 7600X (6コア12スレッド) 9:25 31:34 11:22 45:11
Ryzen 5 9600X (6コア12スレッド) 8:40 30:32 10:26 25:49
Ryzen 7 5700X (8コア16スレッド) 15:02 43:47 17:13 40:07
Core Ultra 5 245KF (14コア14スレッド) 7:50 25:20 8:29 25:48

まずはソフトウェアエンコードの結果ですが、

やはりCore Ultra 5 245KFのマルチタスク性能の高さがうかがえる結果となりました。

フルHDの結果ではCore i5 14500とどっこいどっこいですが、4K編集では、すべてのCPUを圧倒し、

5分以上はエンコード時間が早いです。これは相当の差。

3Dレンダリングと同様、クリエイティブ性能はかなりイケてるかも。

Adobe Premiere ProにおけるCore Ultra 5 245KFのハードウェアエンコード時間結果
H.264 フルHD高画質 H.264 4K高画質 H.265 フルHD H.265 4K
Core i5 14400 (10コア16スレッド) 8:52 14:36 8:57 15:10
Core i5 14500 (14コア20スレッド) 5:25 20:41 5:28 28:59
Ryzen 5 7600X (6コア12スレッド) 6:25 24:06 6:45 15:41
Ryzen 5 9600X (6コア12スレッド) 6:25 12:55 6:11 15:32
Ryzen 7 5700X (8コア16スレッド) 11:03 21:59 11:02 27:47
Core Ultra 5 245KF (14コア14スレッド) 6:15 11:24 6:21 11:05

ではRTX 4090とのハードウェアエンコードではというと、

ここも傾向は全く変わらず、フルHDエンコードではCore i5 14500が一番早いものの、

4Kではそもそも圧倒していたRyzen 5 9600Xよりもさらにはやくでエンコードを終了する大健闘。

Adobeに関してはCore Ultra 5 245KFのエンコードパフォーマンスは十分です。

HandBrake

もうひとつ無料ソフトで有名なHandBrakeでもエンコード時間をみます。

4K動画をフルHDにエンコードする際の時間です。

HandBrakeにおけるCore Ultra 5 245KFのエンコード時間結果
H264 ソフトウェア H264 ハードウェア H265 ソフトウェア H265 ハードウェア
Core i5 14400F 11:51 8:48 15:17 8:48
Core i5 14500 8:58 6:54 11:57 6:55
Ryzen 5 7600X 13:10 9:35 16:15 9:34
Ryzen 5 9600X 10:49 7:37 13:28 7:29
Ryzen 7 5700X 15:13 11:40 18:23 11:31
Core Ultra 5 245KF 7:36 5:42 10:10 5:42

このソフトにでもCore Ultra 5 245KFは一段階以上性能の良さをみせています。

もともとエンコード時間が良かったコアスレッド数で優るCore i5 14500よりもさらに1分以上時間を短縮して終えており、すごいです。

どうもゲームよりもクリエイティブ用途のほうが新アーキテクチャはハマってる感がありますね。

ゲーム配信性能は?

続いてはゲーム配信もみていきましょう。

最近ではミドルクラスCPUでもゲーム配信PCとして使う人も多いです。

今回はメジャーなOBSを利用して実際のフレームレートをみていきます。

グラボはよりリアルな構成としてRTX 4070 SUPER/RTX 4060を、

ゲームは高負荷なサイバーパンク2077、平均フレームレートと1%のLowフレームレートをみていきます。

RTX 4060の場合

RTX 4060のメインターゲットであるフルHDと、ちょっと無理したWQHD解像度にて計測。

Core i5 14400F Core i5 14400F 1%Low Core i5 14500 Core i5 14500 1%Low Ryzen 5 7600X Ryzen 5 7600X 1%Low Ryzen 5 9600X Ryzen 5 9600X 1%Low Ryzen 7 5700X Ryzen 7 5700X 1%Low Core Ultra 5 245KF Core Ultra 5 245KF 1%Low
フルHD 低 220.11 166 219.20 173 219.39 115 217.17 124 220.54 153 226.58 153
フルHD ウルトラ 158.53 124 160.02 125 165.49 99 162.52 100 166.69 110 170.34 127
フルHD レイトレ中 122.38 94 118.63 91 127.15 77 125.91 80 119.00 82 131.85 102
2K 低 146.42 126 144.88 130 144.40 73 140.34 89 133.08 111 158.19 130
2K ウルトラ 102.91 84 100.64 85 104.22 58 97.34 70 108.18 86 112.17 90
2K レイトレ中 74.04 59 77.21 63 78.24 11 67.49 57 83.15 62 67.77 67

マルチタスク性能が重要になるゲーム配信では、AMDはやや不得意になることが多く、

それに比べればCore Ultra 5 245KFはフレームレートが相当に安定しています。

平均フレームレートも高いですが、なによりフレームレートが落ち込みが無いのはメリット。

ゲーム配信に向いています。

RTX 4070 SUPERの場合

RTX 4070 SUPERのメインターゲットである2K解像度でみていきます。

OBSにおけるRTX 4070 SUPERを使ったCore Ultra 5 245KFのゲーム配信時のフレームレート結果
Core i5 14400F Core i5 14400F 1%Low Core i5 14500 Core i5 14500 1%Low Ryzen 5 7600X Ryzen 5 7600X 1%Low Ryzen 5 9600X Ryzen 5 9600X 1%Low Ryzen 7 5700X Ryzen 7 5700X 1%Low Core Ultra 5 245KF Core Ultra 5 245KF 1%Low
2K 低 242.62 61 255.51 98 227.70 76 224.50 45 265.22 166 269.08 168
2K ウルトラ 180.12 56 187.54 79 169.09 52 169.74 55 195.69 129 195.60 125
2K レイトレウルトラ 130.32 56 135.25 70 124.00 50 123.46 45 137.96 84 146.75 83

RTX 4070 SUPERになっても傾向は変わらず、Core Ultra 5 245KFの平均フレームレートはもちろん、

フレームレートの安定性が最も安定しています。

AMD Ryzen系を圧倒しているのはもちろんですが、前世代のCore系よりも安定しており、

やはりマルチタスク性能は抜群。

総じてクリエイティブ用途にはCore Ultra 5 245KFは相当強いようです。

全般性能もチェック

ベンチマークソフトにはなりますが、一般的な性能も比較しておきましょう。

使うのはPCMark10です。一般性能、オフィスユース、クリエイティブ性能をみることができます。

PCMark10におけるCore Ultra 5 245KFのパフォーマンス結果
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
Essentials 9630 10147 10769 11313 10786
Productivity 9987 10577 11886 11933 11747
Digital CC 14222 15190 16097 17543 18185
TOTAL 7958 8438 9123 9556 9469

かなり傾向がはっきりした結果かなと思います。

さきほど計測したようなクリエイティブ用途であるDigitalCCスコアはやはりCore Ultra 5 245KFが、

高パフォーマンスだったRyzen 5 9600Xをも上回っています。

ですがどちらかといえばシングル性能がものをいう、

アプリやWEBブラウジング、オフィスソフトなどの性能を示す、EssentialsとProductivityはAMDよりを下回っています。

ゲームスコアはこのベンチマークではありませんが、

個人の肌感覚ではマルチよりもシングル性能が重要なのがゲーム性能なので、

シングル性能の弱さが弱点としてでているのかなあとおもいます。

消費電力はどうか?

ここまでゲーム性能・クリエイティブ性能を見てきましたが、

消費電力はどうでしょうか?

前世代のCore シリーズは消費電力の高さが弱点でしたが、そのあたりがCore Ultraでは改善されたようですがはたして。

ゲーム時の消費電力

まずはゲームを想定したFFベンチマーク(RTX 4090利用)作動時の消費電力です。

参考までに360mm簡易水冷クーラーで冷却した場合の温度も掲載します。

Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
最低 2.668 3.185 33.194 24.770 9.090
最高 44.282 101.459 84.389 78.432 49.429
平均 33.150 45.883 61.308 60.165 20.505
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
最高 47℃ 59℃ 94℃ 66.9℃ 44.0℃
平均 43℃ 46℃ 74.3℃ 56.1℃ 35.0℃

確かにCore Ultra 5 245KFの消費電力は大きく改善されたようです。

ハイパースレッディングが廃止になったことも大きいのでしょうか、

アイドリング電圧はやや高いものの、Core i5 14500に対して最高消費電力は半分ほど、

平均は半分以下という結果。

またやや消費電力が改善されたRyzen 5 9600Xから比べても圧倒的に消費電力が低く

ゲーム性能の結果を鑑みればワットパフォーマンスはかなり良くなっているのは確かでしょう。

昨今のCPU事情からみればかなりの省電力タイプです。

3Dレンダリング時の消費電力

次はクリエイティブ作業を模擬し、Blenderのベンチマーク時の消費電力です。

Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
最低 2.545 3.127 28.552 23.808 9.056
最高 83.779 124.858 110.836 87.873 128.021
平均 71.419 108.180 99.413 83.652 91.717
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Ryzen 5 9600X Core Ultra 5 245KF
最高 57℃ 65℃ 93.1℃ 63.0℃ 61.0℃
平均 52℃ 58℃ 87.5℃ 61.2℃ 53.0℃

ただゲームと違いCPUをフル活用する3Dレンダリングでは様相が変わります。

やはりマルチタスク性能をフルに活用しているせいか、Core Ultra 5 245KFの消費電力は一気にアップ。

Ryzen 5 9600Xの消費電力を上回り、Core i5 14500も平均では低いですが、最大消費電力は高いです。

ただクリエイティブ性能のパフォーマンスをみれば、むしろこの程度で済んでいるわけで、

ワットパフォーマンスは圧倒的にCore Ultra 5 245KFが高いです。

よくこの消費電力だけに抑えられているとおもいます。

Core Ultra 5 245KFのベンチマーク総評

ここがメリット
  • クリエイティブ用途では相当に性能アップ
  • ゲーム配信も安定性では随一
  • ゲーム・クリエイティブともにワットパフォーマンスはトップ
デメリット
  • 単純なゲーム性能ではハッキリしない性能
  • マザーボード費用もかさみ、AM5継続のRyzen 5 9600Xと比べると不利
  • ゲームにおいてはNPUの使いどころがない

CPUとなるとまだまだゲーム用途が一番の目玉となるので、

その点では最新アーキテクチャとしては物足りない結果ではあったかなとおもいます。

ゲームによってはミドルクラストップのフレームレートを見せてくれますが、

ハマらないととことん悪い、ムラッケのある感じ。

ワットパフォーマンスは相当高いですが、当初のRyzen 9000シリーズの不評にもあるように、

市場では省電力の味付けより単純にゲーム性能が高いのが好まれます。

ただRyzen 9000シリーズも当初はパフォーマンスがガタガタで、後の修正パッチでパフォーマンスが改善しました。

Intelもすでに12月を目途にパフォーマンス改善を目指すと発表していますので、

ゲーム性能は今後改善するかもしれません。

消費電力が低すぎるので、ゲームで十分力を使いきれていない可能性が高そうです。

また現時点でもゲーム配信、動画編集などクリエイティブ用途ではマルチタスク性能の強さがあり、

そういう用途も考えている人なら選択肢のひとつとして良いかとおもいます。

また消費電力の低さからCPUクーラーのコストを下げられるのも利点

あとはマザーボードが安価なシリーズがでればいいのですが。。。

また今回はNPUの性能については検証しませんでした。

そもそもそこまで利用用途がまだ無いため、今後増えてくれば改めて検証したいとおもいます。

Core Ultra 5 245KF搭載おすすめゲーミングPC

(セブン)ZEFT Z54O

ZEFT Z54Oの製品画像
CPUCore Ultra 5 プロセッサー 245KF
グラフィックボードRTX 4070 SUPER
メモリDDR5 32GB
容量1TB Gen4 NVMe SSD
PCの評価
コスパ 4.8
同価格帯の平均:3.1
(5.0)
ゲーム性能 4.1
同価格帯の平均:4.5
(4.0)
動画編集性能 4.5
同価格帯の平均:4.8
(4.5)
記憶容量
同価格帯の平均:2.5
(2.0)
読み書き速度
同価格帯の平均:4.9
(5.0)
ゲーム安定性
同価格帯の平均:3.8
(4.0)
構成パーツ高級度
同価格帯の平均:3.3
(4.0)
ゲームタイトル フルHD 画質/FPS目安 4K 画質/FPS目安
ApexLegends最高画質、300fpsMAX最高画質、156fps
フォートナイト高画質、219fps高画質、138fps
VALORANT高画質、400fps以上高画質、400fps以上
モンハンライズ高画質、207fps高画質、169fps
タルコフ最高画質、143fps最高画質、66fps
オーバーウォッチ2最高画質、324fps最高画質、133fps
パルワールド最高画質、106fps
※参考値であり保証するものではありません。

RTX 4070 SUPERのグラフィックボードと組み合わせたゲーミングPCです。

今回の計測でもパフォーマンスが良かった組み合わせで、WQHD解像度で十分に快適に遊べます。

ハイエンドのPCケースも採用しており、コスパもかなりの高さ。

(ストーム)EK-245KF46Ti

EK-245KF46Tiの製品画像
CPU Core Ultra 5 プロセッサー 245KF
グラフィックボード RTX 4060 Ti
メモリ DDR5 32GB
容量 Gen4 NVMe SSD 1TB
PCの評価
コスパ 4.5
同価格帯の平均:3.4
(4.5)
ゲーム性能 3.3
同価格帯の平均:3.7
(3.5)
動画編集性能 4.0
同価格帯の平均:4.2
(4.0)
記憶容量
同価格帯の平均:2.1
(2.0)
読み書き速度
同価格帯の平均:4.8
(5.0)
ゲーム安定性
同価格帯の平均:3.6
(4.0)
構成パーツ高級度
同価格帯の平均:2.9
(3.5)
ゲームタイトル フルHD 画質/FPS目安 4K 画質/FPS目安
ApexLegends 最高画質、290fps 最高画質、115fps
フォートナイト 高画質、201fps 高画質、117fps
VALORANT 高画質、400fps以上 高画質、400fps以上
モンハンライズ 高画質、208fps 高画質、135fps
タルコフ 最高画質、143fps 最低画質、143fps
オーバーウォッチ2 最高画質、281fps 最高画質、109fps
パルワールド 最高画質、75fps

※参考値であり保証するものではありません。

ストームからRTX 4060 Tiのグラフィックボードを搭載したゲーミングPC。

今回計測で利用したRTX 4060より一つ上のグラボで、Core Ultra 5 245KFとの相性も良し。

中身が見えやすいピラーレス構造のPCケースを採用しています。

Core Ultra 5 245KF搭載ゲーミングPCの一覧はこちらから
Core Ultra 5 245KF搭載ゲーミングPCの一覧