【まだ現役】Ryzen 9 7950X3Dをレビュー!ベンチマーク比較 | こまたろPC
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【まだ現役】Ryzen 9 7950X3Dをレビュー!ベンチマーク比較

こんにちは!こまたろです( ゚Д゚)!

最新世代のRyzenが発売されるなか、依然としてゲーム性能の高さから人気のあるRyzen 9 7950X3Dについてベンチマークしていきます。

Windows「KB5041587」パッチ適応済み
Ryzen 9000/7000シリーズにて主にゲーム性能が向上するというWindowsの新パッチ「KB5041587」を適応した計測結果です。
RyzenおよびIntel両方のベンチマークに適応しています。またIntelはバグ修正版の最新BIOS対応済みです。
執筆者:荒谷克幸(こまたろ) 自作歴20年越え。BTOパソコンも購入しつつ、最新のCPUやグラフィックボードを性能計測するのが趣味。 詳しいプロフィールはこちらから

Ryzen 9 7950X3Dの特徴とは?

現在日本で新品購入しやすいハイクラス帯のCPU一覧です。

※横スクロールできます
CPU/APURyzen 9 9950XRyzen 9 7950X3DRyzen 9 7950XRyzen 9 9900XRyzen 9 7900X3DRyzen 9 7900XRyzen 9 7900Ryzen 7 7800X3DRyzen 7 9700XRyzen 7 7700XRyzen 7 7700Ryzen 7 8700F
世代最新世代旧世代旧世代最新世代旧世代旧世代旧世代旧世代最新世代旧世代旧世代旧世代
コア数1616161212121288888
スレッド数323232242424241616161616
ベース周波数4.3 GHz4.2 GHz4.5GHz4.4 GHz4.4 GHz4.7GHz3.7GHz4.2 GHz3.8 GHz4.5GHz3.8GHz4.1 GHz
ターボ・ブースト5.7 GHz5.7 GHz5.7GHz5.6 GHz5.6 GHz5.6GHz5.4GHz5.0 GHz5.5 GHz5.4GHz5.3GHz5.0 GHz
(L3)キャッシュ64 MB128MB64MB64 MB128MB64MB64MB96MB32 MB32MB32MB16MB
最大メモリー速度対応DDR5-5600DDR5 5200DDR5-5200DDR5-5600DDR5 5200DDR5-5200DDR5-5200DDR5 5200DDR5-5600DDR5-5200DDR5-5200DDR5 5200
内蔵グラフィックRadeon GraphicsRadeon GraphicsRadeon Graphics 2CURadeon GraphicsRadeon GraphicsRadeon Graphics 2CURadeon Graphics 2CURadeon GraphicsRadeon GraphicsRadeon Graphics 2CURadeon Graphics 2CU
TDP/PBP170W120W170W120W120W170W65W120W65/105W105W65W65W

Ryzen 9 7950Xから比較すると、

  • 製造プロセスやコアスレッド、RadeonGraphisなどは一緒
  • 3D V-Cache採用でL3キャッシュは倍の128MBへ
  • ベースは300Hzダウン。ブーストは変わらず
  • TDPが50Wダウン

とやはりL3キャッシュの増量が目玉の変更となるでしょう。

またTDPが50Wも低いことにも注目。省電力化しているのは大きなメリットです。

Ryzen 7 7950X3Dのパッケージ

こちらがRyzen 9 7950X3Dのパッケージ。

純正ファンは付いていませんが、肉厚でかなりしっかりとした箱です。さすが最上位。

Ryzen 9 7950X3DのCPU本体

CPU本体は特別大きな変化はありません。

ベンチマークソフトで性能を見る

それではRyzen 7 7950X3Dの性能をチェックしていみましょう!

今回グラフィックボードは最新世代の最上位RTX 4090、メモリは定格であるDDR5の5200MHzを利用しています。

ベンチマーク比較ポイント
  • 最新世代Ryzenとの性能比較
  • 消費電力はいかほどか

既に最新世代として登場しているRyzen 9 9950Xですが、3D V-Cacheモデルではないので、

Ryzen 9 7950X3Dがどこまで戦えるのかは気になる点。

もちろんライバルIntelのCore i9 14900KFやCore i7 14700KFとの比較も重要です。

FireStrike

まずはDirectX 11ベースのゲーム性能を測れるFireStrikeです。

Ryzen 9 7950X3DのフルHDFireStrikeスコア
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
Graphics 70916 72972 64390 87046 79600 65348 65689
Physics 45840 46685 53935 32091 37299 42919 49950
Combined 21356 19567 14824 20007 18601 20995 21337
TOTAL 53964 53758 47226 54678 53135 50671 52336

このベンチマークに関してはRyzen 9 7950X3Dは決して良いスコアとは言えない結果です。

Ryzen 9 9950Xより低いのはもちろんですが、Ryzen 7 7800X3Dより約7.4%も低いのは厳しい結果。

ただ低負荷であるこの条件ではRyzen 9 7950X3Dの良さが全くいかせていない可能性が高いです。

Ryzen 9 7950X3Dの4KのFireStrikeスコア
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
Graphics 24905 24932 24896 25443 24725 24363 24350
Physics 50446 50388 54023 32330 37569 42968 50063
Combined 14676 14725 13194 13881 14416 14438 14369
TOTAL 25061 25094 24665 24200 24234 24270 24535

実際4KになるとRyzen 9 7950X3Dのスコアも改善され、ほぼほぼRyzenは横並び一線というところ。

ただCore i9 14900KFやCore i7 14700KFよりスコアが悪いのは残念。

TimeSpy

続いてはDirectX 12ベースのゲーム性能を測るTime Spyです。

最近のゲームはDX12ベースで開発されていることが多いので、

どちらこといえばこちらのスコアのほうが重要です。

Ryzen 9 7950X3DのフルHDにおけるTimeSpyベンチマーク結果
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
Graphics 36955 37076 37139 37021 36876 35907 34805
CPU 21658 21730 21810 12878 14081 14781 15207
TOTAL 33414 33524 33596 28895 29671 29567 29166

Ryzen 9 7950X3Dは健闘はしていますが、Ryzen 9 9950XやCore i9 14900KFに若干下回る結果。

約3%ほどですから、前世代であることを考えれば十分な結果ではありますが、

最強という座はこのベンチマークでは譲っています。

Ryzen 9 7950X3Dの4KにおけるTimeSpyベンチマーク結果
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
Graphics 19244 19240 19233 19584 19264 19281 19257
CPU 11454 11309 12411 5762 6599 11342 12869
TOTAL 17448 17408 17768 14401 14957 17448 17922

ただ4KになるとRyzen 9 7950X3Dのパフォーマンスが一気に向上

やはりマルチコアを活かせるDX 12の高負荷状態が得意なケースかもしれませんね。

ただそれでもRyzen 9 9950XやCore i9 14900KFには下回っており、一番というわけではありませんでした。

Apex Legends

ここからは実際のゲームでフレームレートを見ていきます。

まずはロングランヒット中のApex Legendsです。

このゲームはグラフィックボード性能の影響がかなり強いのと、

既にリリースから時間も経っており、ゲーム負荷はわりと低いほうのゲームとなっています。

そのためRTX 4090は性能が高すぎるので4Kのみ測定。

ApexLegendsにおけるRyzen 9 7950X3Dのフレームレート結果
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9600X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
4K 最低 299 298 298 298 298 298 298
4K 極 289 290 285 283 284 282 285

RTX 4090では違いが見えにくいゲームですが、それでも最高負荷の極み設定では違いが。

このゲームに関してはRyzen 9 7950X3Dのパフォーマンスは最下位でよくありません。

フレームレートとしては微差ではあるものの、Core i9 14900KFやRyzen 9 9950Xはおろか、全CPUで一番したなのは残念な結果。

フォートナイト

続いてもロングランヒット中の大人気ゲームです。

細かなグラフィック改善がおこなわれており、正式に対応したDX 12かつDLSSにて計測していきます。

フォートナイトにおけるRyzen 9 7950X3Dのフレームレート結果
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
フルHD低画質 462 453 472 475 478 488 490
フルHD最高画質 228 239 231 225 219 229 225
WQHD低画質 456 456 489 481 461 503 488
WQHD最高画質 203 198 201 193 197 194 195
4K低画質 465 498 467 462 506 464 461
4K最高画質 149 153 148 144 150 145 148

このゲームでは解像度と画質設定によって優劣が変わる結果になっていますが、

概ねRyzen 9 7950X3Dのフレームレートは高く安定しています。

3fps前後Core i9 14900KFやRyzen 9 9950Xより下回るケースもありますが、

そこまで大差がある結果でもありません。むしろ旧世代と考えれば良い結果でしょう。

モンスターハンターサンブレイク

続いても人気のモンハンシリーズのサンブレイクです。 DLSSを利用して計測します。

モンスターハンターサンブレイクにおけるRyzen 9 7950X3Dのフレームレート結果
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
フルHD低画質 313 325 261 254 311 277 263
フルHD高画質 320 321 245 255 312 267 238
WQHD低画質 315 323 261 256 305 283 258
WQHD高画質 311 323 246 244 299 287 234
4K低画質 314 322 261 261 338 284 259
4K高画質 314 325 259 251 322 288 257

このゲームは基本的にはIntel勢が強いゲームで、実際どの設定でもCore i7系のフレームレートが際立っています。

またコアスレッド数が多すぎるとフレームレートが出ない傾向もあって、

Ryzen 9 7950X3Dはもちろん、Core i9 14900KFもRyzen 9 9950Xも総じてフレームレートが低いですね。

ただその中でもRyzen 9 7950X3Dは30~40fpsくらいは、

Core i9 14900KFもRyzen 9 9950Xよりも高い結果を出していますから、健闘していると言えるでしょう。

ゲームとの相性は悪いですが安定性ではCore i9 14900KFもRyzen 9 9950Xよりも優っています。

サイバーパンク2077

こちらもロングランヒットになっているサイバーパンク2077です。

DLSSやFSRなど色々な機能に対応しており、加えてRTX4000シリーズの真骨頂であるDLSS3にも対応しています。

比較的要求スペックが高いゲームであり、CPU性能も大切になってきます。

サイバーパンク2077におけるRyzen 9 7950X3Dのフレームレート結果(DLSS)
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 7 7950X3D Ryzen 9 9950X
フルHD 低 214 213 225 259 232 237 224
フルHD ウルトラ 191 192 200 226 199 205 199
フルHD レイトレウルトラ 142 135 139 160 128 141 133
WQHD 低 214 214 225 219 232 236 226
WQHD ウルトラ 191 193 199 224 200 208 193
WQHD レイトレウルトラ 138 135 140 158 129 145 134
4K 低 214 215 225 218 228 237 232
4K ウルトラ 137 139 136 136 138 140 136
4K レイトレウルトラ 107 106 107 110 108 110 109

DLSSを利用した結果です。

解像度と画質設定で優劣はバラバラですが、

Ryzen 9 7950X3Dはどの設定でも高いフレームレートを維持しており、安定性はかなり高いです。

安定性だけでなく4Kでは最もフレームレートが高く、Ryzen 9 9950XもCore i9 14900KFも上回る結果。

サイバーパンク2077におけるRyzen 9 7950X3Dのフレームレート結果(DLSS3)
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 7 7950X3D Ryzen 9 9950X
フルHD 低 440 451 470 502 443 474 436
フルHD ウルトラ 381 382 384 407 374 387 376
フルHD レイトレウルトラ 281 280 284 305 258 295 275
WQHD 低 421 426 431 432 416 420 420
WQHD ウルトラ 312 311 317 321 309 311 316
WQHD レイトレウルトラ 238 237 240 249 240 247 247
4K 低 266 265 270 272 272 261 273
4K ウルトラ 175 177 176 175 176 168 183
4K レイトレウルトラ 150 150 153 152 153 151 153

続いてはRTX 4090の真骨頂であるDLSS3利用時も見ていきます。

ここではさっきと違いRyzen 7 7950X3Dの安定性が無くなっています。

フルHDではRyzen 9 9950XやCore i9 14900KFよりも高いフレームレートですが、WQHDになると逆転され、

4Kになると10~15fpsくらいは低い数値となってしまっています。

RTX 4000シリーズを使うならDLSS2よりDLSS3利用が基本となると思うので、

やや微妙な結果です。

ヘルダイバー2

続いては比較的新しいゲーム、TPS視点に生まれ変わったヘルダイバー2です。

このゲームはDLSSやFSRといったアップスケーリング技術は対応しておらず、わりとシンプルな描画設定です。

ヘルダイバー2におけるRyzen 9 7950X3Dのフレームレート結果
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
フルHD低 269 275 274 303 266 293 263
フルHDウルトラ 218 226 224 209 203 207 206
WQHD低 267 276 275 297 265 286 264
WQHDウルトラ 179 181 177 170 166 167 167
4K低 186 192 192 185 179 186 191
4Kウルトラ 111 115 112 110 105 108 109

このゲームも画質と解像度によって結果はまちまちですが、

低画質領域ではRyzen 9 7950X3Dのフレームレートが高く

ウルトラ画質になるとフレームレートの伸びがイマイチです。

全体的にみてもRyzen 9 9950Xとは結果まちまちですが、Core i9 14900KFには概ね下回る結果なので、

ゲーム性能最強とはいえない結果です。

バルダーズゲート3

世界的に人気になっているバルダーズゲート3です。

最近のゲームとしてはグラフィック設定はシンプルですが、FSRとDLSSには対応しています。

バルダーズゲート3におけるRyzen 9 7950X3Dのフレームレート結果(FSR2.2)
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
フルHD低 148 160 160 177 140 186 161
フルHDウルトラ 117 127 123 132 105 135 126
WQHD低 152 159 156 173 138 189 160
WQHDウルトラ 117 127 122 135 102 134 125
4K低 150 157 153 185 138 184 156
4Kウルトラ 117 127 122 140 102 135 125

今回はFSR2.2を利用して計測比較しています。

このゲームは傾向がはっきりしていて、3D V-cache組が圧倒的にフレームレートを出しています。

Ryzen 9 7950X3DはRyzen 9 9950XやCore i9 14900KFに対して10~30fpsは常に高いので、

まったく性能が違う結果といってよいでしょう。やはり3D V-cacheがハマると強いか。

Black Myth:Wukong

続いては全世界で大ヒットしている中国のAAAタイトル「黒神話:悟空」です。

ソウルライク+モンハンのようなゲームで、CoDシリーズ同様、最新アップスケーリング技術に対応した、描画にかなりこだわったゲームタイトルとなっています。

ただCPU性能というよりはグラフィックボード性能の影響を受けやすいゲームです。

ここではDLSS3およびFSR3時を計測していきます。

黒神話:悟空におけるRyzen 9 7950X3Dのフレームレート結果(DLSS3)
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
フルHD最低 291 274 290 288 279 287 280
フルHD最高 156 148 156 157 150 156 151
フルHD最高レイトレ超高 162 163 161 163 157 162 156
WQHD最低 269 265 268 266 255 267 256
WQHD最高 145 144 145 145 140 145 140
WQHD最高レイトレ超高 140 140 140 141 137 141 137
4K最低 221 222 221 220 214 230 214
4K最高 124 123 124 123 120 123 120
4K最高レイトレ超高 100 100 99 99 98 101 98

まずはDLSS3から。

サイバーパンクとは違ってここではRyzen 9 7950X3DのDLSS3パフォーマンスは高いです。

総じてRyzen 9 9950XやCore i9 14900KFよりもフレームレートが高く、

特にハマったときは15fpsくらいは高いフレームレートです。

旧世代である点を考えれば相性の良いゲームでのRyzen 9 7950X3Dは強い。

黒神話:悟空におけるRyzen 9 7950X3Dのフレームレート結果(FSR3)
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
フルHD最低 203 197 211 263 197 178 210
フルHD最高 101 98 100 101 96 97 96
フルHD最高レイトレ超高 95 98 96 96 93 87 95
WQHD最低 196 199 206 231 196 171 201
WQHD最高 92 92 93 94 89 90 89
WQHD最高レイトレ超高 85 86 85 85 81 78 83
4K最低 176 179 179 179 171 164 171
4K最高 77 77 78 78 76 75 75
4K最高レイトレ超高 59 59 60 59 58 56 58

ただFSR3になると傾向が変わって

今度はRyzen 9 7950X3Dのフレームレートの伸びは悪く、Ryzen 9 9950Xより下回ることが多いです。

FSR3とDLSS3でここまでフレームレートが変わってしまうとは思っていませんでしたが、

いずれにせよハマればRyzen 9 7950X3Dのフレームレートの伸びは凄いですが、

それ以外では最新世代やCore i9 14900KFのほうが高いパフォーマンスです。

CoD:MW3

最後は人気のシリーズCall of DutyからModern Warfare 3です。

要求スペックも高く、数々のアップスケーリング技術にも対応しています。

こちらもDLSS3やFSR3を利用することができますので、そちらで計測していきます。

コールオブデューティーモダンウォーフェア3におけるRyzen 9 7950X3Dのフレームレート結果(DLSS3)
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
フルHD最低 466 483 464 525 524 521 521
フルHD極限 387 401 384 419 422 415 419
WQHD最低 385 401 384 419 421 422 418
WQHD極限 321 333 324 348 353 347 347
4K最低 254 267 254 276 276 275 275
4K極限 216 227 214 234 234 232 230

まずはDLSS3から。総じてRyzen勢が高いフレームレートを出していますが、

特にRyzen 9 7950X3Dは全設定で高いフレームレートを維持する安定性が高い結果に。

設定によってはRyzen 9 9950XやCore i9 14900KFより20~30fpsも高い時もありますから、上々の結果でしょう。

コールオブデューティーモダンウォーフェア3におけるRyzen 9 7950X3Dのフレームレート結果(FSR3)
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
フルHD最低 617 641 614 675 670 655 657
フルHD極限 408 466 448 514 488 521 491
WQHD最低 473 532 503 560 536 557 547
WQHD極限 416 430 405 424 425 422 443
4K最低 355 373 349 388 370 390 377
4K極限 288 305 281 321 306 319 310

FSR3ではどうかというと、

ここでもRyzen 9 7950X3Dは高いフレームレートで安定しています。

時にはRyzen 9 9950Xに負けることはあるものの、Core i9 14900KFよりは数十fpsは常に高い上々の結果。

動画編集・3Dレンダリング性能はどうか?

続いてはクリエイティブ性能を見ていきましょう。

マルチタスク性能が高いIntelのほうが有利な印象ですが、はたして。

Blender

まずは3Dレンダリング性能を測るBlenderベンチマークから。

BlenderにおけるRyzen 9 7950X3Dのベンチマーク結果
Processor Score
Core i7 14700F 432.34
Core i7 14700KF 432.38
Core i9 14900KF 480.64
Ryzen 7 7800X3D 252.92
Ryzen 7 9700X 272.95
Ryzen 7 7950X3D 508.25
Ryzen 9 9950X 578.77

ここは予想通りの結果。3Dレンダリングはマルチタスク性能がものをいいますから、

コアスレッド数が多いCPUのスコアは高い。

ただRyzen 9 7950X3Dは相当高いスコアでIntelを圧倒していますが、

Ryzen 9 9950Xと比べると13.8%ビハインドしていますので、さすがに最新世代のアーキテクチャの前では劣後しています。

Adobe Premiere Pro

続いては動画編集性能として有名なソフトAdobe Premiereを利用してエンコードしてみます。

ハードウェアエンコードにはRTX 4090を利用、一般的なH264/265方式を使います。

Adobe Premiere ProにおけるRyzen 9 7950X3Dのソフトウェアエンコード時間結果
H.264 フルHD高画質 H.264 4K高画質 H.265 フルHD H.265 4K
Core i7 14700F(20コア28スレッド) 9:14 19:37 10:21 26:26
Core i7 14700KF(20コア28スレッド) 9:32 18:44 10:44 22:36
Core i9 14900KF (24コア32スレッド) 9:23 18:35 9:04 19:56
Ryzen 7 7800X3D (8コア16スレッド) 11:00 26:29 12:55 34:55
Ryzen 7 9700X (8コア16スレッド) 9:56 22:32 11:29 36:02
Ryzen 9 7950X3D (16コア32スレッド) 12:30 36:50 13:46 37:00
Ryzen 9 9950X (16コア32スレッド) 9:24 20:41 11:15 22:10

まずはソフトウェアエンコードの結果です。

コアスレッド数が多いほうがエンコード向きではあるものの、

AMDはユニットの構造上そうとはいえません。

CCDが2つあり、処理によるCCDまたぎが発生しやすいと言われるエンコードでは、

Ryzen 9 7950X3Dは最も悪い結果になっています。

最新アーキテクチャになりある程度改善されたRyzen 9 9950Xと比べれば、

CCDまたぎの悪い影響がもろに出てしまっています。

Adobe Premiere ProにおけるRyzen 9 7950X3Dのハードウェアエンコード時間結果
H.264 フルHD高画質 H.264 4K高画質 H.265 フルHD H.265 4K
Core i7 14700F(20コア28スレッド) 8:04 13:31 8:15 13:10
Core i7 14700KF (20コア28スレッド) 8:09 12:50 8:27 13:25
Core i9 14900KF (24コア32スレッド) 8:09 11:27 8:19 11:07
Ryzen 7 7800X3D (8コア16スレッド) 8:38 14:51 8:49 14:46
Ryzen 7 9700X (8コア16スレッド) 7:58 12:18 7:49 12:46
Ryzen 9 7950X3D (16コア32スレッド) 10:55 16:58 10:53 18:40
Ryzen 9 9950X (16コア32スレッド) 8:33 16:06 9:01 15:09

ただRTX 4090とのハードウェアエンコードになるとCCD構造の弱点の影響は相対的には少なくなり、

Ryzen 7 7950X3DとRyzen 9 9950Xのエンコード時間の差が縮まっています。

それでも結果としては一番遅く、またCore i9 14900KFなどと比べるとパフォーマンスは悪いため、

Ryzen 7 7950X3Dはこのソフトではエンコードにベストとは言えないでしょう。

HandBrake

もうひとつ無料ソフトで有名なHandBrakeでもエンコード時間をみます。

4K動画をフルHDにエンコードする際の時間です。

HandBrakeにおけるRyzen 9 7950X3Dのエンコード時間結果
H264 ソフトウェア H264 ハードウェア H265 ソフトウェア H265 ハードウェア
Core i7 14700F 6:19 4:59 8:33 4:59
Core i7 14700KF 6:22 5:01 8:41 5:00
Core i9 14900KF 6:16 5:06 7:49 5:06
Ryzen 7 7800X3D 10:37 7:46 13:01 7:47
Ryzen 7 9700X 9:10 6:31 11:21 6:31
Ryzen 9 7950X3D 6:45 5:35 7:55 5:35
Ryzen 9 9950X 5:38 4:31 6:45 4:31

このソフトでもCCDの弱点が出てしまいRyzen 7 7950X3Dは最も遅いエンコード時間に。

改善された最新のRyzen 9 9950Xに差が出ていますし、当然Core i9 14900KFにも追いつけていません。

やはりRyzen 7 7950X3Dはエンコード最速という目的で考えるならベストCPUではないでしょう。

ゲーム配信性能は?

続いてはゲーム配信もみていきましょう。

今回はメジャーなOBSを利用して実際のフレームレートをみていきます。

グラボはRTX 4090とよりリアルな構成としてRTX 4070 SUPERを、

ゲームは高負荷なサイバーパンク2077、平均フレームレートと1%のLowフレームレートをみていきます。

OBSにおけるRyzen 9 7950X3DとRTX 4090による4K配信時のフレームレート結果
Core i7 14700F Core i7 14700F 1%Low Core i7 14700KF Core i7 14700KF 1%Low Core i9 14900KF Core i9 14900KF 1%Low Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 7800X3D 1%Low Ryzen 7 9700X Ryzen 7 9700X 1%Low Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 7950X3D 1%Low Ryzen 9 9950X Ryzen 9 9950X 1%Low
4K DLSS3 低 244.91 205 247.01 194 247.47 207 156.80 29 254.49 172 243.62 101 252.31 171
4K DLSS3 ウルトラ 166.33 141 164.47 139 164.55 141 122.64 28 163.40 126 158.00 57 162.18 125
4K DLSS3 レイトレウルトラ 141.16 116 141.55 115 142.62 114 101.00 28 135.99 86 127.41 47 136.41 84

RTX 4090を利用し4K配信をした場合の結果です。

ゲーム性能が高いRyzen 9 7950X3Dですが、実はゲーム配信は弱点となっており、

高画質ではフレームレートの落ちが激しく安定した配信ができません。

改善されたRyzen 9 9950Xと比べても、そしてCore i9 14900KFに比べても安定性の悪さは一目瞭然。

ここもCCDの構造の影響かもしれませんね。なんにせよゲーム配信ならIntelのほうが良いです。

全般性能もチェック

ベンチマークソフトにはなりますが、一般的な性能も比較しておきましょう。

使うのはPCMark10です。一般性能、オフィスユース、クリエイティブ性能をみることができます。

Ryzen 9 7950X3DのPCMark10のベンチマーク結果
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
Essentials 11155 11271 11643 10651 11561 10828 11702
Productivity 11026 11412 11103 11486 13526 11612 13073
Digital CC 17582 17812 18233 16525 18799 18709 20382
TOTAL 9271 9451 9541 9025 10271 9535 10474

全体的にRyzen 9 7950X3Dのスコアが悪いわけではないものの、

最新のRyzen 9 9950Xと比べるとかなり劣後した結果となっています。

正直なところ普通に使う分には十分高い性能があるのでまったく問題ないですが、

最強という観点ではさすがに旧世代感が出てきています。

消費電力はどうか?

さてここまでゲーム・クリエイティブ性能を見てきましたが、

続いては消費電力です。

Ryzen 9 7950X3DはRyzen 9 7950Xと比べると電力周りは大きく改善されていますが、

最新のRyzen 9 9950Xもその点は強く意識されています。

Ryzen 9 7950X3Dがどこまでの消費電力か?

ゲーム時の消費電力

まずはゲームを想定したFFベンチマーク(RTX 4090利用)作動時の消費電力です。

参考までに360mm簡易水冷クーラーで冷却した場合の温度も掲載します。

Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
最低 4.253 3.927 4.367 24.793 28.745 31.514 35.762
最高 111.799 131.163 144.861 82.854 86.845 136.061 146.229
平均 72.669 75.655 93.168 44.046 70.667 67.083 103.338
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
最低 36℃ 35℃ 36℃ 45.6℃ 50.6℃ 46.4℃ 52.0℃
最高 62℃ 75℃ 70℃ 79.4℃ 64.4℃ 77.6℃ 70.0℃
平均 49℃ 57℃ 58℃ 57.5℃ 57.1℃ 52.7℃ 61.5℃

コアスレッド数が多いとどうしても消費電力が高くなってしまうものの、

Ryzen 9 7950X3Dはその中でもかなり消費電力が抑えられた結果になっています。

Ryzen 9 9950Xが高すぎる感もありますが、最大で10W、平均では30W以上も低く、

Core i9 14900KFには最大10W、平均20Wくらいは低いです。

ゲームベンチマークの結果から見れば、ワットパフォーマンスはかなり高い結果。

3D V-Cacheがハマるゲームなら、圧倒的なワットパフォーマンスと言えるでしょう。

3Dレンダリング時の消費電力

次はクリエイティブ作業を模擬し、Blenderのベンチマーク時の消費電力です。

Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
最低 4.015 4.731 4.238 23.647 27.125 31.489 35.493
最高 303.023 253.158 254.557 81.245 87.873 141.176 199.694
平均 255.803 228.694 211.653 73.529 84.225 123.886 182.259
Core i7 14700F Core i7 14700KF Core i9 14900KF Ryzen 7 7800X3D Ryzen 7 9700X Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 9950X
最低 34℃ 32℃ 28℃ 43.9℃ 49.9℃ 45.5℃ 51.9℃
最高 96℃ 85℃ 86℃ 76.4℃ 60.8℃ 80.1℃ 78.8℃
平均 83℃ 79℃ 77℃ 72.8℃ 57.7℃ 75.5℃ 76.0℃

CPU性能をフル活用しやすい3DレンダリングでもRyzen 9 7950X3Dは数段階は低い消費電力

Ryzen 9 9950Xには最大50W、平均では60Wほど、Core i9 14900KFにも100W前後は低いという圧倒的省電力な結果となりました。

コアスレッド数が多いCPUはどうしても冷却に注意が必要になりますが、

その中でもRyzen 9 7950X3Dは比較的容易に冷却システムを構築できるかと思います。

Ryzen 9 7950X3Dのベンチマーク総評

ここがメリット
  • ゲーム性能ではCore i9 14900KFやRyzen 9 9950Xにも渡り合える
  • 3D V-Cacheがハマるゲームでは圧倒的なワットパフォーマンス
  • コアスレッド数が多いCPUの中では圧倒的省電力
デメリット
  • ゲーム配信や動画編集に関してはベストなCPUとは言えない
  • ゲーム最強とはいえず、Ryzen 7 7800X3Dのほうがコスパが高いかも
  • Ryzen 9 9950X3Dの登場が噂される中では手がでにくいか

基本的にはゲームにおいて非常に優秀なCPUであることは間違いありません。

最強とはまではいきませんが、平均的にはどのようなゲームでも高いフレームレートがでており、

3D V-CacheがハマるゲームではCore i9 14900KFやRyzen 9 9950Xよりも高いこともあるので、

旧世代になっても今なお最高クラスのゲームCPUとして活躍できる力があります。

消費電力もコアスレッド数が多いCPUの中では圧倒的に低いので、冷却に欠けるコストを抑えたり、

少し小型のPCケースにも搭載しやすいともいえます。

また最近は最新世代Ryzenの登場で価格が値下がり傾向になっているのも魅力的です。

ただ一方でゲーム配信や動画編集のパフォーマンスは良いとは言えず、その用途ならCore i9 14900KFがベスト。

ではゲーム単体運用となると、その場合同RyzenのRyzen 7 7800X3Dのコストパフォーマンスがえぐいため、

どうしてもRyzen 9 7950X3Dの魅力が下がってしまいます。

正直普通の人であればRyzen 9 7950X3Dを選ぶ必要もなく、Ryzen 7 7800X3Dで十分かなあというところでしょうか。

Ryzen 9 7950X3D搭載おすすめゲーミングPC

(セブン)ZEFT R49TA

ZEFT R49TAの製品画像
CPURyzen 9 7950X3D
グラフィックボードRTX 4090
メモリDDR5 128GB
容量2TB Gen4 NVMe SSD + 2TB NVMe SSD
大きさ306(W)×651(H)×650(D)mm
PCの評価
コスパ 5.0
同価格帯の平均:4.0
(5.0)
ゲーム性能 5.6
同価格帯の平均:5.5
(5.0)
動画編集性能 5.5
同価格帯の平均:5.6
(5.0)
記憶容量
同価格帯の平均:4.9
(5.0)
読み書き速度
同価格帯の平均:5.0
(5.0)
ゲーム安定性
同価格帯の平均:4.5
(5.0)
構成パーツ高級度
同価格帯の平均:4.0
(5.0)
ゲームタイトル フルHD 画質/FPS目安 4K 画質/FPS目安
ApexLegends最高画質、300fpsMAX最高画質、218fps
フォートナイト最高画質、521fps最高画質、183fps
VALORANT高画質、400fps以上高画質、400fps以上
モンハンライズ高画質、196fps
タルコフ最高画質、126fps
オーバーウォッチ2最高画質、511fps
※参考値であり保証するものではありません。

今回ベンチマークにつかった最強のRTX 4090との組み合わせ。

CPUやグラフィックボードだけでなく、そのほかのスペックも最強といえる内容で、

128GBのDDR5メモリは最上位搭載量。Gen4 SSDを含む計4TBのSSD初期装備も最強レベル。

高価な簡易水冷クーラー、PCケース、マザーボードなど妥協が一切ありません。

価格も高いですがコスパは悪くなくむしろ最強に良いです。

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Ryzen 9 7950X3D搭載ゲーミングPCの一覧