こんにちは!こまたろです( ゚Д゚)!
Ryzenも9000シリーズに到達し、かなりのロングセラーとなっていますが、
そんな最新世代が登場するなか、いまだ現役で存在感のあるRyzen 7 5700Xについて性能をベンチマークしていきます。
RyzenおよびIntel両方のベンチマークに適応しています。またIntelは最新BIOS対応済みです。
なおTDPに関してはあまりゲーム性能に効果がないということで、当初通り65Wの設定で計測しています。
目次
Ryzen 7 5700Xの特徴とは?
現在日本で新品購入しやすいRyzen 7 5700Xと同等クラスのCPU一覧です。
※横スクロールできます
CPU/APU | Ryzen 7 5700X | Ryzen 5 9600X | Ryzen 5 7600X | Ryzen 5 5600X | Ryzen 5 7600 | Ryzen 5 5600 | Ryzen 5 5500 | Ryzen 5 8400F | Ryzen 5 4500 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
世代 | 旧世代 | 最新世代 | 旧世代 | 旧世代 | 旧世代 | 旧世代 | 旧世代 | 旧世代 | 旧世代 |
コア数 | 8 | 6 | 6 | 6 | 6 | 6 | 6 | 6(Zen4 2/Zen4c 4) | 6 |
スレッド数 | 16 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 |
ベース周波数 | 3.4 GHz | 3.9 GHz | 4.7GHz | 3.7 GHz | 3.8GHz | 3.5 GHz | 3.6 GHz | 4.2 GHz | 3.6 GHz |
ターボ・ブースト | 4.6 GHz | 5.4 GHz | 5.3GHz | 4.6 GHz | 5.1GHz | 4.4 GHz | 4.2 GHz | 4.7 GHz | 4.1 GHz |
(L3)キャッシュ | 32MB | 32 MB | 32MB | 32MB | 32MB | 32 MB | 16 MB | 16MB | 16 MB |
最大メモリー速度対応 | DDR4-3200 | DDR5-5600 | DDR5-5200 | DDR4-3200 | DDR5-5200 | DDR4-3200 | DDR4-3200 | DDR5 5200 | DDR4-3200 |
内蔵グラフィック | – | Radeon Graphics | Radeon Graphics 2CU | – | Radeon Graphics 2CU | – | – | – | – |
TDP/PBP | 105W | 65/105W | 105W | 65W | 65W | 65W | 65W | 65W | 65W |
Ryzen 7 5700Xはハイクラスグレードとはいえ、
デスクトップ向けとしてはすでに2世代前のCPUとなっており、かなり古いです。
また最新世代はAM5ソケットに対してAM4ソケットになるので、最新マザーボードにも搭載できません。
しかしながらAMDがAM4に対しても長期サポートを銘打っていること、
また価格が下がりCPU価格が高止まりする中、2万円台の比較的リーズナブルなCPUであることから、
今でも自作erの人気はもちろん、BTOパソコンでもバリバリで搭載されているゲーミングPCが多いです。
こちらがRyzen 7 5700Xのパッケージ。
トレードマークだった筆文字のマルは最新世代では描かれていませんね。
CPU本体の形状も最新世代からは大きくことなっています。
それではRyzen 7 5700Xの性能をチェックしていみましょう!
- 現行ミドルクラスのCPUとの性能差
- ミドル~ハイクラスのグラボを使用した時の性能
Ryzen 7といわれるようにハイクラスのCPUでしたが、
現在は価格もありミドルクラス用途として使われているRyzen 7 5700X。
やはり現行のIntel、AMDのミドルクラスCPUとの性能差が主な比較ポイント。
また今回単純なゲーム性能を見るRTX 4090のグラフィックボードのほか、
実際に組み合わせが多いRTX 4060/RTX 4070 SUPERでもゲーム性能をみていこうとおもいます。
RTX 4090を使ってゲーム性能を比較
まずはRyzen 7 5700Xのゲーム性能限界を見るため、RTX 4090グラフィックボードを利用して計測します。
基本的にはボトルネックが起こるので、実際には組み合わせることは少ないですが、
他のCPUとの潜在能力の差が見えやすいです。
まずは要求スペックが高いサイバーパンク2077です。
DLSS3に対応しており、RTX 4090の真価を発揮できるゲームです。
Core i5 14400F | Core i5 14500 | Ryzen 5 7600X | Ryzen 5 9600X | Ryzen 7 5700X | |
---|---|---|---|---|---|
フルHD 低 | 332 | 356 | 384 | 405 | 325.73 |
フルHD ウルトラ | 289 | 310 | 317 | 361 | 279.87 |
フルHD レイトレウルトラ | 203 | 216 | 206 | 209 | 170.47 |
WQHD 低 | 330 | 357 | 371 | 410 | 331.13 |
WQHD ウルトラ | 285 | 295 | 291 | 306 | 271.11 |
WQHD レイトレウルトラ | 204 | 219 | 205 | 212 | 170.31 |
4K 低 | 274 | 279 | 273 | 273 | 270.07 |
4K ウルトラ | 172 | 172 | 178 | 180 | 181.79 |
4K レイトレウルトラ | 146 | 147 | 150 | 152 | 142.34 |
Intelの最新世代、AMDの最新と1世代前のそれぞれのミドルクラスCPUと比較してみると、
Ryzen 7 5700Xは相当フレームレートが低いことがわかるかと思います。
特に低負荷領域では、パフォーマンスが悪い方のCore i5 14400Fに対して10fpsほどは下回っており、
最新のRyzen 5 9600Xと比べると雲泥の差と言ってよいでしょう。
ただ逆を言えば2世代前にも関わらずCore i5 14400Fにこの程度で済んでいるのは凄いです。
続いてもロングランヒット中の大人気ゲームです。
細かなグラフィック改善がおこなわれており、正式に対応したDX 12かつDLSSにて計測していきます。
Core i5 14400F | Core i5 14500 | Ryzen 5 7600X | Ryzen 5 9600X | Ryzen 7 5700X | |
---|---|---|---|---|---|
フルHD低画質 | 301 | 310 | 373 | 480 | 360 |
フルHD最高画質 | 162 | 172 | 182 | 218 | 156 |
WQHD低画質 | 301 | 317 | 371 | 484 | 341 |
WQHD最高画質 | 163 | 172 | 174 | 200 | 158 |
4K低画質 | 318 | 323 | 424 | 487 | 358 |
4K最高画質 | 149 | 144 | 146 | 153 | 147 |
フォートナイトでも最新のRyzen 5 9600Xのフレームレートだけがかけ離れていますが、
サイバーパンク2077と違い、Ryzen 7 5700Xは大健闘。
低画質領域では最新のIntelよりも40~60fpsも高いフレームレートが出ており、
最高画質では下回っているものの、旧世代であることを考えれば凄いです。
続いても人気のモンハンシリーズのサンブレイクです。 DLSSを利用して計測します。
Core i5 14400F | Core i5 14500 | Ryzen 5 7600X | Ryzen 5 9600X | Ryzen 7 5700X | |
---|---|---|---|---|---|
フルHD低画質 | 167 | 240 | 233 | 348 | 199 |
フルHD高画質 | 169 | 237 | 237 | 324 | 197 |
WQHD低画質 | 168 | 241 | 228 | 351 | 199 |
WQHD高画質 | 170 | 238 | 194 | 336 | 196 |
4K低画質 | 167 | 232 | 261 | 342 | 199 |
4K高画質 | 162 | 235 | 259 | 339 | 184 |
このゲームでも基本的には一緒。
Ryzen 5 9600Xはさすがのパフォーマンスではありますが、
Ryzen 7 5700Xは概ねCore i5 14400Fよりも高いフレームレートが出ています。
さすがにCore i5 14500やRyzen 5 7600Xには敵いませんが、十分高いフレームレートが出ています。
- Ryzen 5 9600Xや7600Xなどより最新世代のミドルクラスには敵わない
- Core i5 14400Fとは良い勝負をしており、互角以上の場面も
AMDの最新世代からみればゲーム性能の低さは言わずもがなですが、
Core i5 14400Fに対してであれば、やや下回る~やや上回るパフォーマンスを発揮しており、
十分ミドルクラスとして戦えるCPUといえそうです。
RTX 4060を使ってゲーム性能を比較
続いては実際のゲーミングPCで組み合わせが多いRTX 4060でみていきましょう。
いくつかの代表的なゲームで比較しています。
Core i5 14400F | Core i5 14500 | Ryzen 5 7600X | Ryzen 5 9600X | Ryzen 5 5700X | |
---|---|---|---|---|---|
サイバーパンク DLSS3 低 | 242.87 | 237.20 | 240.24 | 242.56 | 240.39 |
サイバーパンク DLSS3 ウルトラ | 174.34 | 171.71 | 178.93 | 178.42 | 180.46 |
サイバーパンク DLSS3 レイトレ中 | 125.12 | 133.01 | 135.11 | 134.30 | 128.78 |
モンハン DLSS 低 | 219 | 188 | 202 | 243 | 183 |
モンハン DLSS 高 | 208 | 185 | 197 | 233 | 157 |
フォートナイト DLSS 低 | 298 | 321 | 439 | 441 | 385 |
フォートナイト DLSS 最高 | 120 | 122 | 121 | 117 | 124 |
パルワールド DLSS 最低 | 120 | 120 | 120 | 120 | 120 |
パルワールド DLSS 最高 | 118 | 119 | 119 | 119 | 120 |
RTX 4060のメインターゲットであるフルHD解像度での結果です。
ゲームや画質設定で結果はまちまちですが、
グラボ負荷が低いところでは、やはりRyzen 5 9600X/7600XのほうがRyzen 7 5700Xよりも数十fpsは上回ることも。
またCore i5 14400F/14500に対してもハマるゲームでは結構大差で下回ることもあります。
ただ大きく上回る設定もありますし、また高負荷領域ではそもそものRTX 4060の性能限界があるため、
各CPUにそこまでフレーム差がでないこともあります。
RTX 4060であればRyzen 7 5700Xでも十分快適に利用できるでしょう。
RTX 4070 SUPERを使ってゲーム性能を比較
もう少し上のミドルエンド~ハイクラスであるRTX 4070 SUPERとRyzen 7 5700Xを組み合わせることも多いので、みていきましょう。
Core i5 14400F | Core i5 14500 | Ryzen 5 7600X | Ryzen 5 9600X | Ryzen 7 5700X | |
---|---|---|---|---|---|
サイバーパンク DLSS3 低 | 275.99 | 284.87 | 283.46 | 290.07 | 284.40 |
サイバーパンク DLSS3 ウルトラ | 193.82 | 201.19 | 201.21 | 202.05 | 206.47 |
サイバーパンク DLSS3 レイトレウルトラ | 149.52 | 150.50 | 155.04 | 159.17 | 150.00 |
モンハン DLSS 低 | 160 | 243 | 203 | 381 | 246 |
モンハン DLSS 高 | 165 | 240 | 174 | 374 | 241 |
フォートナイト DLSS 低 | 301 | 325 | 425 | 485 | 357 |
フォートナイト DLSS 最高 | 147 | 143 | 143 | 147 | 146 |
Apex 極 | 280 | 280 | 281 | 268 | 283 |
RTX 4070 SUPERのメインターゲットであるWQHD解像度での結果です。
やはりフレームレートの逸脱具合でいえばRyzen 5 9600X/7600Xがはるかに上ですが、
ゲームや設定によってはRyzen 7 5700Xとほぼ互角であることも。
また概ねCore i5 14400F/14500よりもわずかに上回るフレームレートがでており、
旧世代にも関わらずRTX 4070 SUPERの性能を十分活かしていると言わざるを得ません。
RTX 4070 SUPERクラスとのグラフィックボードの組み合わせも全然ありです。
- Ryzen 5 9600Xや7600Xほどではないが、ミドルクラスのグラボなら十分活かせる
- 時にはIntelより高パフォーマンスであり、コスパは相当高い
RTX 4060/4070 SUPERのグラフィックボードでも十分快適に遊べることがわかりました。
むしろCore i5 14400Fよりも安定してフレームレートがでていますし、
価格を考えればめちゃコスパは高いのではないでしょうか?
ゲーム配信性能は?
続いてはゲーム配信もみていきましょう。
最近ではミドルクラスCPUでもゲーム配信PCとして使う人も多いです。
今回はメジャーなOBSを利用して実際のフレームレートをみていきます。
グラボはよりリアルな構成としてRTX 4070 SUPER/RTX 4060を、
ゲームは高負荷なサイバーパンク2077、平均フレームレートと1%のLowフレームレートをみていきます。
RTX 4060の場合
RTX 4060のメインターゲットであるフルHDと、ちょっと無理したWQHD解像度にて計測。
Core i5 14400F | Core i5 14400F 1%Low | Core i5 14500 | Core i5 14500 1%Low | Ryzen 5 7600X | Ryzen 5 7600X 1%Low | Ryzen 5 9600X | Ryzen 5 9600X 1%Low | Ryzen 7 5700X | Ryzen 7 5700X 1%Low | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
フルHD 低 | 220.11 | 166 | 219.20 | 173 | 219.39 | 115 | 217.17 | 124 | 220.54 | 153 |
フルHD ウルトラ | 158.53 | 124 | 160.02 | 125 | 165.49 | 99 | 162.52 | 100 | 166.69 | 110 |
フルHD レイトレ中 | 122.38 | 94 | 118.63 | 91 | 127.15 | 77 | 125.91 | 80 | 119.00 | 82 |
2K 低 | 146.42 | 126 | 144.88 | 130 | 144.40 | 73 | 140.34 | 89 | 133.08 | 111 |
2K ウルトラ | 102.91 | 84 | 100.64 | 85 | 104.22 | 58 | 97.34 | 70 | 108.18 | 86 |
2K レイトレ中 | 74.04 | 59 | 77.21 | 63 | 78.24 | 11 | 67.49 | 57 | 83.15 | 62 |
8コア16スレッドである強みが生きた結果ではないでしょうか?
最新世代であるRyzen 5 9600X/7600Xは変わらず6コア12スレッドとなっており、
決して悪いというわけではないですが、フレームレート安定性ではRyzen 7 5700Xのほうが高いです。
またIntelには追い付かないものの、かなり肉薄した結果となっており、
Ryzen 7 5700XとRTX 4060の配信性能の高さがわかります。
RTX 4070 SUPERの場合
RTX 4070 SUPERのメインターゲットである2K解像度でみていきます。
Core i5 14400F | Core i5 14400F 1%Low | Core i5 14500 | Core i5 14500 1%Low | Ryzen 5 7600X | Ryzen 5 7600X 1%Low | Ryzen 5 9600X | Ryzen 5 9600X 1%Low | Ryzen 7 5700X | Ryzen 7 5700X 1%Low | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2K 低 | 242.62 | 61 | 255.51 | 98 | 227.70 | 76 | 224.50 | 45 | 265.22 | 166 |
2K ウルトラ | 180.12 | 56 | 187.54 | 79 | 169.09 | 52 | 169.74 | 55 | 195.69 | 129 |
2K レイトレウルトラ | 130.32 | 56 | 135.25 | 70 | 124.00 | 50 | 123.46 | 45 | 137.96 | 84 |
正直これは驚きました。
Ryzen 7 5700XがそのほかのAMDだけでなく、Intelも差し置いて最もフレームレートが高く、
またフレームレートの安定性も高い結果に。
ひとつのゲームのみの計測なので他のゲームすべてで言えるとは思いませんが、
Ryzen 7 5700XとRTX 4070 SUPERによる配信はかなり相性が良さそうです。
動画編集性能はどうか?
もう一つのクリエイティブ用途である動画編集についてもみていきます。
ここでははっきりした違いをみるためにRTX 4090グラフィックボードを利用しました。
Adobe Premiere Pro
H.264 フルHD高画質 | H.264 4K高画質 | H.265 フルHD | H.265 4K | |
---|---|---|---|---|
Core i5 14400 (10コア16スレッド) | 11:44 | 30:40 | 12:58 | 34:02 |
Core i5 14500 (14コア20スレッド) | 6:26 | 35:26 | 8:38 | 35:54 |
Ryzen 5 7600X (6コア12スレッド) | 9:25 | 31:34 | 11:22 | 45:11 |
Ryzen 5 9600X (6コア12スレッド) | 8:40 | 30:32 | 10:26 | 25:49 |
Ryzen 7 5700X (8コア16スレッド) | 15:02 | 43:47 | 17:13 | 40:07 |
まずはソフトウェアエンコードから。
コアスレッド数で優るRyzen 7 5700Xですが、Ryzen 5系に対して大幅にエンコード時間が遅い結果に。
しかも相当の差といってよく、動画編集能力が大幅に劣っています。
もともとRyzen 7系はCCUユニットの構造上、動画編集のパフォーマンスは良くなく、
ここでもそのデメリットが出たかなというところ。
構造上のデメリットが無いIntelにもまったく及びません。
H.264 フルHD高画質 | H.264 4K高画質 | H.265 フルHD | H.265 4K | |
---|---|---|---|---|
Core i5 14400 (10コア16スレッド) | 8:52 | 14:36 | 8:57 | 15:10 |
Core i5 14500 (14コア20スレッド) | 5:25 | 20:41 | 5:28 | 28:59 |
Ryzen 5 7600X (6コア12スレッド) | 6:25 | 24:06 | 6:45 | 15:41 |
Ryzen 5 9600X (6コア12スレッド) | 6:25 | 12:55 | 6:11 | 15:32 |
Ryzen 7 5700X (8コア16スレッド) | 11:03 | 21:59 | 11:02 | 27:47 |
この傾向はハードウェアエンコードでも変わらず、Ryzen 7 5700Xが大きくエンコード時間で劣っています。
今回はRTX 4090を利用したましたが、そのほかのグラフィックボードでもこの傾向は変わらないかと思います。
HandBrake
もうひとつ無料ソフトで有名なHandBrakeでもエンコード時間をみます。
4K動画をフルHDにエンコードする際の時間です。
H.264 ソフトウェア | H.264 ハードウェア | H.265 ソフトウェア | H.265 ハードウェア | |
---|---|---|---|---|
Core i5 14400F | 11:51 | 8:48 | 15:17 | 8:48 |
Core i5 14500 | 8:58 | 6:54 | 11:57 | 6:55 |
Ryzen 5 7600X | 13:10 | 9:35 | 16:15 | 9:34 |
Ryzen 5 9600X | 10:49 | 7:37 | 13:28 | 7:29 |
Ryzen 7 5700X | 15:13 | 11:40 | 18:23 | 11:31 |
違う編集ソフトでもやはりRyzen 7 5700Xが最もエンコード時間が遅い結果となりました。
Ryzen 5系よりもかなり遅く、Ryzen 7 5700Xは編集には向かなそうです。
消費電力はどうか?
ここまでゲーム性能・クリエイティブ性能を見てきましたが、最後は消費電力もみていきましょう。
いくらパフォーマンスが良くても消費電力が高ければワットパフォーマンスが低くなります。
ゲーム時の消費電力
まずはゲームを想定したFFベンチマーク(RTX 4090利用)作動時の消費電力です。
参考までに360mm簡易水冷クーラーで冷却した場合の温度も掲載します。
Core i5 14400F | Core i5 14500 | Ryzen 5 7600X | Ryzen 5 9600X | Ryzen 7 5700X | |
---|---|---|---|---|---|
最低 | 2.668 | 3.185 | 33.194 | 24.770 | 31.229 |
最高 | 44.282 | 101.459 | 84.389 | 78.432 | 77.749 |
平均 | 33.150 | 45.883 | 61.308 | 60.165 | 61.481 |
Core i5 14400F | Core i5 14500 | Ryzen 5 7600X | Ryzen 5 9600X | Ryzen 7 5700X | |
---|---|---|---|---|---|
最高 | 47℃ | 59℃ | 94℃ | 66.9℃ | 64.2℃ |
平均 | 43℃ | 46℃ | 74.3℃ | 56.1℃ | 60.5℃ |
AMD特有のアイドリング電圧の高さはあるものの、思ったより低消費の結果となっています。
コアスレッド数が多いのにもかかわらずRyzen 5系とほとんど大差がありません。
ただゲーム性能の結果を考えればRyzen 5系はRyzen 7 5700Xに大差のフレームレートを出していますので、
比べてしまうとRyzen 7 5700Xのゲーム性能のパフォーマンスは低めといえます。
またIntel系は平均消費電力がAMD系よりも圧倒的に低いですから、
やはり対Intelと比較しても決してワットパフォーマンスが良いわけではなさそうです。
3Dレンダリング時の消費電力
次はクリエイティブ作業を模擬し、Blenderのベンチマーク時の消費電力です。
Core i5 14400F | Core i5 14500 | Ryzen 5 7600X | Ryzen 5 9600X | Ryzen 7 5700X | |
---|---|---|---|---|---|
最低 | 2.545 | 3.127 | 28.552 | 23.808 | 29.648 |
最高 | 83.779 | 124.858 | 110.836 | 87.873 | 77.740 |
平均 | 71.419 | 108.180 | 99.413 | 83.652 | 70.282 |
Core i5 14400F | Core i5 14500 | Ryzen 5 7600X | Ryzen 5 9600X | Ryzen 7 5700X | |
---|---|---|---|---|---|
最高 | 57℃ | 65℃ | 93.1℃ | 63.0℃ | 58.8℃ |
平均 | 52℃ | 58℃ | 87.5℃ | 61.2℃ | 55.2℃ |
CPUをフル活用するレンダリング作業では基本コアスレッド数の多さに応じて消費電力があがっており、
Intel系と比較すればRyzen 7 5700Xは大分低いです。
そして8コア16スレッドであるにもかかわらず、Ryzen 5系よりも消費電力が低い結果となっており、
昨今のCPUに比べれば大分消費電力は控えめです。
が、決してクリエイティブ性能が高いわけでもないので、やはりワットパフォーマンスは一番劣っているともいえます。
Ryzen 7 5700Xのベンチマーク総評
- ミドルクラス付近のグラボとなら、Intelとも十分渡り合えるゲーム性能
- ゲーム配信能力が高く、最近のミドルクラスCPUのなかでも最もコスパが良い
- 消費電力が低いので冷却システムの予算を削減できる
- 何より安い
- 最新のRyzen 5から見ればゲーム性能はかなり劣る
- 動画編集は使えない
- ワットパフォーマンスはミドルクラスCPUと比較すると悪い
安いという最大のメリットをもち、それでいてミドルクラス~ハイクラスのグラボであれば、
十分なフレームレートを出すことができるのは大きな魅力ではないでしょうか。
なるべく安く、フルHD~WQHDゲーミングをできるPCを手に入れたいなら、かなり有力候補です。
ワットパフォーマンスはさすがに旧世代だけあって良くはありませんが、
そのあたりを気にしないユーザーであれば大した問題ではありません。
それよりも実際にどれだけゲームを快適に遊べるかのほうが重要ですからね。
動画編集には向いていないですが、ゲーム配信の安定性も良く、かなり使い勝手が良いです。
AM4なので、いずれアップグレードするにはAM5系にする大きな買い替え費用がかかるものの、
現段階で安くゲーミングPCを組みたい方に是非おすすめです。
Ryzen 7 5700X搭載おすすめゲーミングPC
(ドスパラ)Lightning-G AV7XB Ryzen7 5700X搭載
CPU | Ryzen 7 5700X |
グラフィックボード | RTX 4060 |
メモリ | DDR4 16GB |
容量 | 500GB SSD (M.2 NVMe Gen4) |
同価格帯の平均:3.8
同価格帯の平均:2.5
同価格帯の平均:3.0
同価格帯の平均:2.0
同価格帯の平均:4.3
同価格帯の平均:3.1
同価格帯の平均:2.5
ゲームタイトル | フルHD 画質/FPS目安 | WQHD 画質/FPS目安 |
---|---|---|
ApexLegends | 最高画質、204fps | 最高画質、151fps |
フォートナイト | 高画質、169fps | 高画質、140fps |
VALORANT | 高画質、400fps以上 | 高画質、400fps以上 |
モンハンライズ | 高画質、197fps | 高画質、177fps |
タルコフ | 最高画質、112fps | 最低画質、143fps |
オーバーウォッチ2 | 最高画質、180fps | 最高画質、121fps |
パルワールド | 最高画質、108fpsMAX | 最高画質、91fps |
※参考値であり保証するものではありません。
リニューアルされたドスパラのLightning-Gシリーズから、
今回計測でも利用したRTX 4060グラフィックボードと組み合わせたゲーミングPCです。
メモリも32GBありゲームの安定性が高いので、フルHDならゲーム単体だけでなくゲーム配信も快適。
価格設定も昨今のゲーミングPCとしてはかなり安くコスパもかなりの高さです。
(マウスコンピューター)NEXTGEAR JG-A7G6T(スターター5点セット)
CPU | Ryzen 7 5700X |
グラフィックボード | RTX 4060 Ti |
メモリ | DDR4 16GB |
容量 | 500GB (NVMe Gen4×4) |
同価格帯の平均:3.6
同価格帯の平均:3.1
同価格帯の平均:3.6
同価格帯の平均:2.0
同価格帯の平均:4.8
同価格帯の平均:3.4
同価格帯の平均:2.7
ゲームタイトル | フルHD 画質/FPS目安 | WQHD 画質/FPS目安 |
---|---|---|
ApexLegends | 最高画質、214fps | 最高画質、158fps |
フォートナイト | 高画質、173fps | 高画質、145fps |
VALORANT | 高画質、400fps以上 | 高画質、400fps以上 |
モンハンライズ | 高画質、199fps | 高画質、184fps |
タルコフ | 最高画質、116fps | 最低画質、143fps |
オーバーウォッチ2 | 最高画質、237fps | 最高画質、163fps |
パルワールド | 最高画質、116fpsMAX | 最高画質、97fps |
※参考値であり保証するものではありません。
ひとつ性能が上のRTX 4060 Tiグラフィックボードと組み合わせたゲーミングPCです。
フルHDはもちろん、WQHDゲーミングも視野にいれられるゲーム性能で、
Ryzen 7 5700Xであれば十分に性能を活かすことが可能。
またこのPCはあらかじめゲームに必要なモニター、ヘッドセット、キーボード、マウスがセットになったタイプで、
すぐにでもゲームや配信を楽しむことができます。コスパももちろんかなりの高さです。
(フロンティア)FRGKB550/C/NTK
CPU | Ryzen 7 5700X |
グラフィックボード | RTX 4070 SUPER |
メモリ | DDR4 32GB |
容量 | 1TB M.2 NVMe SSD |
大きさ | 幅(W):約215mm x 高さ(H):約347mm x 奥行(D):約401mm |
同価格帯の平均:3.6
同価格帯の平均:3.1
同価格帯の平均:3.6
同価格帯の平均:2.0
同価格帯の平均:4.8
同価格帯の平均:3.4
同価格帯の平均:2.7
ゲームタイトル | フルHD 画質/FPS目安 | 4K 画質/FPS目安 |
---|---|---|
ApexLegends | 最高画質、288fps | 最高画質、113fps |
フォートナイト | 高画質、197fps | 高画質、115fps |
VALORANT | 高画質、400fps以上 | 高画質、400fps以上 |
モンハンライズ | 高画質、206fps | 高画質、133fps |
タルコフ | 最高画質、144fps | 最低画質、136fps |
オーバーウォッチ2 | 最高画質、278fps | 最高画質、106fps |
パルワールド | 最高画質、120fpsMAX |
※参考値であり保証するものではありません。
今回計測に使用したRTX 4070 SUPERと組み合わせたゲーミングPCです。
Ryzen 7 5700Xであればこのくらいのグラボとの組み合わせでも良く、
WQHD解像度にてゲーム単体もゲーム配信も問題なく遊ぶことができます。