Core i5 14500を性能レビュー!ゲームのベンチマーク比較 | こまたろPC
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Core i5 14500を性能レビュー!ゲームのベンチマーク比較

こんにちは!こまたろです( ゚Д゚)!

Raptor Lake Refreshこと第14世代IntelのCore i5 14500についてベンチマークしていきます。

執筆者:荒谷克幸(こまたろ) 自作歴20年越え。BTOパソコンも購入しつつ、最新のCPUやグラフィックボードを性能計測するのが趣味。 詳しいプロフィールはこちらから

Core i5 14500の特徴とは?

現在日本で新品購入しやすいミドル~ハイスペック帯のCPU一覧です。

※横スクロールできます
CPU/APU Core i5 14600KF Core i5 13600KF Core i5 14600 Core i5 13600 Core i5 14500 Core i5 13500 Core i5 14400F Core i5 13400F
世代 最新世代 旧世代 最新世代 旧世代 最新世代 旧世代 最新世代 旧世代
コア数 14(P-core 6/E-core 8) 14(P-core 6/E-core 8) 14(P-core 6/E-core 8) 14(P-core 6/E-core 8) 14(P-core 6/E-core 8) 14(P-core 6/E-core 8) 10(P-core 6/E-core 4) 10(P-core 6/E-core 4)
スレッド数 20 20 20 20 20 20 16 16
ベース周波数 (P)3.5 GHz(E)2.6 GHz (P)3.5 GHz(E)2.6 GHz (P)2.7 GHz(E)2.0 GHz (P)2.7 GHz(E)2.0 GHz (P)2.6 GHz(E)1.9 GHz (P)2.5 GHz(E)1.8 GHz (P)2.5 GHz(E)1.8 GHz (P)2.5 GHz(E)1.8 GHz
ターボ・ブースト (P)5.3 GHz(E)4.0 GHz (P)5.1 GHz(E)3.9 GHz (P)5.2 GHz(E)3.9 GHz (P)5.0 GHz(E)3.7 GHz (P)5.0 GHz(E)3.7 GHz (P)4.8 GHz(E)3.5 GHz (P)4.7 GHz(E)3.5 GHz (P)4.6 GHz(E)3.3 GHz
(L3)キャッシュ 24MB 24MB 24MB 24MB 24MB 24MB 20 MB 20 MB
最大メモリー速度対応 DDR5-5600 DDR4-3200 DDR5-5600 DDR4-3200 DDR5-5600 DDR4-3200 DDR5-4800 DDR4-3200 DDR5-4800 DDR4-3200 DDR5-4800 DDR4-3200 DDR5-4800 DDR4-3200 DDR5-4800 DDR4-3200
内蔵グラフィック Intel UHD Graphics 770 UHD Graphics 770 Intel UHD Graphics 770 UHD Graphics 770
TDP/PBP 125W 125W 65W 65W 65W 65W 65W 65W

前世代のCore i5 13500から比べると、

  • 前世代と同じLGA1700ソケット
  • コアスレッドともに変化なし
  • L2、L3キャッシュ、メモリ動作も規格変化なし
  • MAX動作周波数が若干アップ

といった内容で、ほとんど仕様変わっていないというのが実情です。

ただいつも定番ミドルクラスになりえる400番シリーズに対して、

Eコアが4つも増加すること、 またCore i5 14400FとCore i5 13400Fもあまり変化がなかったことから、

いつも影が薄い500番台のCore i5 14500が国内で人気になっています。

こちらはCore i5 14500の外装。 いつもどおりのデザインです。

こちらが本体。当然同じLGA1700なので前回と変わりません

 Core i5 14500には純正クーラーがついています。

ベンチマークソフトで性能を見る

それではCore i5 14500の性能をチェックしていみましょう!

今回グラフィックボードは最新世代の最上位RTX 4090、メモリはDDR5の4800MHzを利用しています。

ベンチマーク比較ポイント
  • Core i5 14400(F)とのゲーム性能差
  • Ryzen 5 7600Xとのゲーム性能差

従来の王道ミドルクラスのCore i5 14400Fはもちろんですが、

やはりライバルであるAMDのRyzen 5 7600Xとの性能差のほうが気になります。

FireStrike

まずはDirectX 11ベースのゲーム性能を測れるFireStrikeです。

Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
Graphics 78561 71882 80300
Physics 27744 33495 26963
Combined 10170 14231 14922
TOTAL 40345 45581 46286

まずはフルHDから。

TOTALスコアではCore i5 14400Fに対して約13%もCore i5 14500が高く、これは結構な差。

ただライバルのRyzen 5 7600Xに若干負けているのは残念。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
Graphics 25121 25088 24807
Physics 28237 33298 27024
Combined 9658 13420 13613
TOTAL 21967 23894 23185

じゃあ4Kでは?と、ここでは素晴らしい結果がでています。

Core i5 14400Fに対して約9%高いのはもちろん、Ryzen 5 7600Xにもわずかに上回る結果に。

大差ではないですが、4Kゲーミング性能が期待できますね。

TimeSpy

続いてはDirectX 12ベースのゲーム性能を測るTime Spyです。

最近のゲームはDX12ベースで開発されていることが多いので、

どちらこといえばこちらのスコアのほうが重要。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
Graphics 35138 35357 35680
CPU 12754 16019 8929
TOTAL 27815 29936 24617

フルHDではCore i5 14500が最もパフォーマンスが高い結果に。

Core i5 14400Fには7.5%、Ryzen 5 7600Xには13.8%も差をつけており、Core i5 14500の強さが伺えます。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
Graphics 19616 19089 19544
CPU 5579 7228 4866
TOTAL 14241 15318 13455

4KでもCore i5 14500が最もスコアが高い傾向は変わらず、特にRyzen 5 7600Xとはかなり差がでています。

DirectX 12ではかなり期待できそうではありますが、このベンチマークはコアスレッド数が高いものほどスコアが高い傾向にあるため、実際のゲームではこうはいかないかもしれません。

Apex Legends

ここからは実際のゲームでフレームレートを見ていきます。

まずはロングランヒット中のApex Legendsです。

このゲームはグラフィックボード性能の影響がかなり強いのと、 既にリリースから時間も経っており、ゲーム負荷は低いほうのゲームとなっています。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
4K 最低 299 299 298
4K 極 288 298 266

RTX 4090の性能が高いため、最低画質では上限い張り付いてしまっていますが、極み設定では明らかに差が。

Ryzen 5 7600Xに対しては30fpsほどは上回っており、Core i5 14500のゲーム性能の高さを感じます。

Core i5 14400Fに対しても10fpsほどですので、このゲームでの10fps差は結構ゲーム性能に違いがあります。

フォートナイト

続いてもロングランヒット中の大人気ゲームです。

細かなグラフィック改善がおこなわれており、正式に対応したDX 12かつDLSSにて計測していきます。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
フルHD低画質 367 338 436
フルHD最高画質 158 173 200
WQHD低画質 346 338 463
WQHD最高画質 153 173 193
4K低画質 371 344 472
4K最高画質 149 146 150

先ほどとは打って変わって。。。ここではCore i5 14500がパッとしません。

Core i5 14400Fより結果が良い場合もありますが、基本はフレームレートが下回ることが多く、

またRyzen 5 7600Xのフレームレートが凄すぎるというのもありますが、

比べるまでもなくパフォーマンスで負けています。

このゲームではRyzen 5 7600Xが良い結果に。

モンスターハンターサンブレイク

モンスターハンターサンブレイク

続いても人気のモンハンシリーズのサンブレイクです。 DLSSを利用して計測します。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
フルHD低画質 167 223 207
フルHD高画質 162 208 208
WQHD低画質 170 218 216
WQHD高画質 169 209 216
4K低画質 171 215 217
4K高画質 169 207 216

今度はCore i5 14400Fが最も劣後しており、Core i5 14500とRyzen 5 7600Xのフレームレートはほぼ互角となっています。

ただCPUの価格差を考えるとコスパではRyzen 5 7600Xのほうが上。

ちょっと残念な結果です。

サイバーパンク2077

こちらもロングランヒットになっているサイバーパンク2077です。

DLSSやFSRなど色々な機能に対応しており、加えてRTX4000シリーズの真骨頂であるDLSS3にも対応しています。

比較的要求スペックが高いゲームであり、CPU性能も大切になってきます。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
フルHD 低 168 182 164
フルHD ウルトラ 147 160 158
フルHD レイトレウルトラ 99 110 100
WQHD 低 166 180 165
WQHD ウルトラ 147 159 156
WQHD レイトレウルトラ 99 109 102
4K 低 169 183 165
4K ウルトラ 131 134 129
4K レイトレウルトラ 98 100 100

まずはDLSS機能を使って、レイトレーシング可否も含めた内容で計測しました。

うーん、ここもCore i5 14500は今一歩かなあ。

Core i5 14400Fには10~30fpsくらいは差が付いていて良いですが、Ryzen 5 7600Xとは互角以下。

ややRyzen 5 7600Xが数fps上回るケースが多いので、ゲーム性能では負けていると言えるでしょう。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
フルHD 低 343 375 381
フルHD ウルトラ 289 316 322
フルHD レイトレウルトラ 200 221 210
WQHD 低 338 366 375
WQHD ウルトラ 285 294 298
WQHD レイトレウルトラ 199 218 215
4K 低 263 272 271
4K ウルトラ 167 173 178
4K レイトレウルトラ 142 146 153

では次はRTX 4000シリーズの醍醐味、DLSS3を利用するとどうでしょうか。

ここも傾向は変わりません。Ryzen 5 7600XがわずかにCore i5 14500よりもよい結果を出しており、

サイバーパンクに関してもRyzen 5 7600Xが最もパフォーマンスが良いことになります。

ヘルダイバー2

続いては比較的新しいゲーム、TPS視点に生まれ変わったヘルダイバー2です。

このゲームはDLSSやFSRといったアップスケーリング技術は対応しておらず、わりとシンプルな描画設定です。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
フルHD低 198 180 193
フルHDウルトラ 159 157 146
WQHD低 201 179 192
WQHDウルトラ 159 155 147
4K低 136 179 189
4Kウルトラ 109 111 111

このゲームでは解像度や画質設定によって結果がバラバラですが、

比較的Core i5 14400Fが最も安定したパフォーマンスを発揮しているのではないでしょうか。

特にWQHD以下ではCore i5 14400Fが一番

ただ4KではRyzen 5 7600XとCore i5 14500のパフォーマンスが高いです。

いずれにせよCorei 5 14500が最も良い!という結果にはなっていません。

バルダーズゲート3

世界的に人気になっているバルダーズゲート3です。

最近のゲームとしてはグラフィック設定はシンプルですが、FSRとDLSSには対応しています。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
フルHD低 113 117 113
フルHDウルトラ 91 92 87
WQHD低 112 118 112
WQHDウルトラ 90 93 91
4K低 113 116 112
4Kウルトラ 93 90 88

今回はFSR2.2を利用して計測比較しています。

ここでは概ねですがCore i5 14500が最もフレームレートが出ています。

とはいえ3~6fpsほどですから微差ではあるのですが。。。

とはいえ最も良い結果を出したことには変わりありません。

CoD:MW3

最後は人気のシリーズCall of DutyからModern Warfare 3です。

要求スペックも高く、数々のアップスケーリング技術にも対応しています。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
フルHD最低 237 285 341
フルHD極限 202 261 271
WQHD最低 233 286 309
WQHD極限 207 250 242
4K最低 220 272 245
4K極限 179 210 191

まずはDLSS利用にて計測。

これは中々難しい結果ですが、比較的低負荷の描画設定ではRyzen 5 7600Xが圧倒。

ですが高負荷になってくるとCore i5 14500のパフォーマンスが際立っています。

度の場合で30~60fps違うのでこれはかなりの差になっています。

RTX 4090は4Kメインですので、この場合はCore i5 14500のほうが良さそうです。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
フルHD最低 415 458 520
フルHD極限 363 393 416
WQHD最低 373 393 420
WQHD極限 311 322 350
4K最低 251 261 276
4K極限 213 212 234

続いてはDLSS3ですが、ここで明確に傾向がはっきりしましたね。

やはりRyzen 5 7600Xが強い

Core i5 14500も悪くありませんが、すべての描画設定で10~20fpsほど下回っています。

Ryzen 5 7600Xが凄すぎるのか。。。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
フルHD最低 426 536 624
フルHD極限 378 456 508
WQHD最低 418 504 540
WQHD極限 351 419 428
4K最低 322 364 372
4K極限 261 298 306

最後にFSR3利用時もみていきますが、ここでも傾向も変わっていません。

Ryzen 5 7600Xが最もフレームレートが出ており、

時には40~90fpsくらいはCore i5 14500より上回っていますから、

Core i5 14500が圧倒的にゲーム性能で負けている結果というしかなさそうです。

ミドルクラスのグラフィックボードで計測

最上位であるRTX 4090との組み合わせでは、全体的にRyzen 5 7600Xが強く、

Core i5 14500は期待するほどではありませんでした。

ただ実際にゲーミングPCを構成する場合は、RTX 4090と組み合わせることはバランスの観点から稀かと思います。

そこでミドルクラスとして定番のRTX 4060グラフィックボードを使ってゲーム性能を見てみましょう。

サイバーパンク、モンハンサンブレイク、フォートナイト、パルワールドの4つを計測します。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
フルHD最低 426 536 624
フルHD極限 378 456 508
WQHD最低 418 504 540
WQHD極限 351 419 428
4K最低 322 364 372
4K極限 261 298 306

まずはフルHDからゲームによって結果はまちまちではありますが、

フォートナイトの低画質設定以外はそこまで大差は無いように見受けられます。

モンハンではCore i5 14500が、サイバーパンクはRyzen 5 7600Xがやや優位くらいです。

RTX 4060くらいのゲーム性能だとCPUによるボトルネックも発生しにくく、あまり差がでないのでしょう。

つまりミドルクラスのグラボではCore i5 14500でもRyzen 5 7600Xでもどちらでもいいのでは?ということです。

ただ価格を考えるとやはりRyzen 5 7600Xに軍配があがりますねえ。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
サイバーパンク DLSS3 低 157.63 157.30 165.28
サイバーパンク DLSS3 ウルトラ 111.2 114.29 117.78
サイバーパンク DLSS3 レイトレ中 82.68 82.80 62.30
モンハン DLSS 低 262 241 207
モンハン DLSS 高 262 233 195
フォートナイト DLSS 低 311 310 341
フォートナイト DLSS 最高 84 86 89
パルワールド DLSS 最低 120 119 120
パルワールド DLSS 最高 114 115 107

一応WQHD解像度でも計測。

こちらもゲームによってまちまち。サイバーパンクとフォートナイトはRyzen 5 7600Xが概ね良く、

パルワールドとモンハンはCore i5 14500が良さそうです。

ただフルHDでもそうでしたが、Core i5 14400Fのフレームレートもゲームによっては素晴らしく、

バランスを考えるとCore i5 14500はRTX 4070やRTX 4070 SUPERなど

ミドルエンドなグラフィックボードと組み合わせるのが良いかもしれません。

動画編集・3Dレンダリング性能はどうか?

Core i5 14500のゲーム性能を見てきましたが、

悪くはないけどRyzen 5 7600Xと比べるとやや劣っているような印象です。

では次に動画編集に関してはどうかみていきます。

Blender

まずは3Dレンダリング性能を測るBlenderベンチマークから。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
204.22 268.15 181.31

ここは単純にコアスレッド数の多いCore i5 14500がCore i5 14400F・Ryzen 5 7600Xともに圧倒している結果に。

マルチタスク性能がものをいう3Dレンダリングですので、順当な結果です。

Puget Systems Adobe Pro

続いては動画編集ソフトAdobe Proを使ってベンチマークをおこなうPuget Systems Adobe Proです。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
Score 10434 13226 10812

ここでもやはりコアスレッド数が優るCore i5 14500が強い結果に。

Adobe Premiere Pro

続いては実際にAdobe Premiere Proを使ってエンコード時間を計測します。

ハードウェアエンコードにはRTX 4090を利用します。

※横スクロールできます
Core i5 14400 (10コア16スレッド) Core i5 14500 (14コア20スレッド) Ryzen 5 7600X (6コア12スレッド)
H.264 フルHD高画質 12:04 8:47 8:51
H.264 4K高画質 33:41 19:31 23:57
H.265 フルHD 13:56 10:35 8:42
H.265 4K 33:45 23:10 24:39

まずはソフトウェアエンコードから。

従来のエンコード方法であるH264方式では、やはりCore i5 14500が一番早い結果に。

特に4KエンコードではRyzen 5 7600Xに5分、Core i5 14400Fには14分ほどはやく終わっています。

ただH265方式ではフルHDの場合Ryzen 5 7600Xが早い結果。

とはいえ4KではやはりCore i5 14500が最もパフォーマンスがいいです。

※横スクロールできます
Core i5 14400 (10コア16スレッド) Core i5 14500 (14コア20スレッド) Ryzen 5 7600X (6コア12スレッド)
H.264 フルHD高画質 9:19 7:22 4:44
H.264 4K高画質 15:39 11:16 7:48
H.265 フルHD 9:10 7:21 4:40
H.265 4K 16:20 11:47 8:53

ところが、RTX 4090を利用するハードウェアエンコードでは結果が変わってしまいます。

明らかにRyzen 5 7600Xが最も優位な結果になっており、Core i5 14500は全体的に3分ほど遅いです。

原因はキャッシュの関係なのかはわかりませんが、

動画編集においてはハードウェアエンコードのほうが使う機会が多いでしょうから、

この結果は残念です。

HandBrake

もう一つ無料の動画エンコードソフトとして有名なHandBrakeです。4KからフルHDの変換を計測。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
フルHD H264 ソフトウェア 15:02 8:35 8:50
フルHD H264 ハードウェア 8:19 6:12 6:26
フルHD H265 ソフトウェア 14:48 11:22 11:00
フルHD H265 ハードウェア 8:18 6:12 6:25

基本的にはソフトもハードウェアエンコードも概ねCore i5 14500がわずかに優位ですが、

Ryzen 5 7600Xとものすごく差があるというわけでもありません。

むしろコアスレッド数が多い割にはCore i5 14500が思ったほど良くないなというのが率直な感想です。

ゲーム配信性能は?

続いてはゲーム配信もみていきましょう。

今回はメジャーなOBSを利用して実際のフレームレートをみていきます。

グラボはリアルな構成としてRTX 4060を、ゲームは高負荷なサイバーパンク2077、平均フレームレートと1%のLowフレームレートをみていきます。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X Core i5 14400F 1%Low Core i5 14500 1%Low Ryzen 5 7600X 1%Low
“サイバーパンク DLSS3 低” 218.03 220.63 214.86 94 164 146
“サイバーパンク DLSS3 ウルトラ” 161.10 160.91 163.63 76 122 130
“サイバーパンク DLSS3 レイトレ中” 119.38 121.43 118.05 74 94 98
“サイバーパンク 2K DLSS3 低” 138.20 120.29 143.63 74 101 67
“サイバーパンク 2K DLSS3 ウルトラ” 96.09 96.51 102.54 58 80 56
“サイバーパンク 2K DLSS3 レイトレ中” 69.13 69.75 71.27 50 63 52

まず平均フレームレートではRyzen 5 7600Xがわずかに上回るケースが多いです。

ただフレームレートの安定性をみる1%LowではRyzen 5 7600XのほうがCore i5 14500を下回るケースが多く、

フレームレート差も時には20~30fpsほどにも。

もちろんCore i5 14400Fに対しても1%Lowのフレームレート落ち込みはすくなく、

やはりここはコアスレッド数の多さがものをいったといいますか、

Core i5 14500の配信安定性の高さがわかります。

全般性能もチェック

ベンチマークソフトにはなりますが、一般的な性能も比較しておきましょう。

使うのはPCMark10です。一般性能、オフィスユース、クリエイティブ性能をみることができます。

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
Essentials 8928 9961 10723
Productivity 9164 10626 11786
Digital CC 12754 15103 15379
TOTAL 7457 8383 8947

自分の予想が大きく外れました。

アプリ起動やビデオチャットなど一般用途性能であるEssentialsスコア、

エクセルやワードなどのオフィス用途性能であるProductivityスコアともに、Ryzen 5 7600Xが一番の結果。

Core i5 14500が一番高いかなと思ったのですが。。。

まあ上記用途はコアスレッド数よりもコアクロックが高いほうが良い結果がでるのですが。

Core i5 14500の良さは特に感じられませんでしたね。

消費電力はどうか?

ゲームとクリエイティブ性能について検証しましたが、消費電力もみていきましょう。

ゲームを模擬したFFベンチマーク、動画編集を模擬したPuget System Adobe pro、

3Dレンダリングを模擬したBlenderベンチマーク時のそれぞれの消費電力を測ります。

ゲーム時の消費電力

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
最低 3.312 2.655 33.194
最高 59.155 44.746 84.389
平均 36.848 30.164 61.308

まずはFFベンチマーク結果。

第14世代IntelはハイクラスCPUの消費電力は高いのですが、

ミドルクラスに関しては結構消費電力が低いですね。

特にCore i5 14500に関してはCore i5 14400Fよりも最小、最高、平均ともに低く優秀。

加えてRyzen 5 7600Xを含むRyzen 7000シリーズはアイドリング時の消費電力が高めなのと、

Core i5 14500より平均では30W、最高では40Wほど消費電力が高い結果に。

消費電力の高さを加味すればゲーム性能のパフォーマンスは当然で、

むしろ省電力であるCore i5 14500のほうがゲーム性能のワットパフォーマンスは良いです。

動画編集時の消費電力

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
blender消費電力 最低 3.285 2.533 28.552
blender消費電力 最高 124.805 82.662 110.836
blender消費電力 平均 107.002 71.843 99.413

続いては動画編集時の消費電力です。

CPUに高負荷になりやすい動画編集では各CPUとも消費電力が高くなっていますが、

その中でもCore i5 14500の省エネ性が際立っています。

Ryzen 5 7600Xには平均も最高消費電力も30W近く、Core i5 14400Fに対しても30~40Wも低い結果となっており素晴らしいです。

動画編集の検証結果をみればやはりワットパフォーマンスはCore i5 14500が凄いです。

3Dレンダリング時の消費電力

※横スクロールできます
Core i5 14400F Core i5 14500 Ryzen 5 7600X
最低 3.396 2.802 29.168
最高 123.367 81.321 116.723
平均 67.517 51.380 88.155

最後は3Dレンダリングです。ベンチマークではCore i5 14500が最も良いスコアだったのにも関わらず、

ここでもCore i5 14500が最も消費電力が低い結果になりました。

30~40Wくらいは平均も最高消費電力も低いのはかなりの差です。

Core i5 14500はどういった人におすすめ?

ここがメリット
  • 省エネ性が高く、ワットパフォーマンスは随一
  • ゲーム性能もCore i5 14400Fより高い
  • ゲーム配信の安定性が高い
デメリット
  • 単純なフレームレートではRyzen 5 7600Xのほうが良い
  • 動画編集もハードウェアエンコードではRyzen 5 7600Xと大差はない

単純なゲーム・動画編集性能の観点では期待するほどは良くなかったというのが正直なところ。

ゲームによるもののフレームレートではRyzen 5 7600Xに劣後することが多かったですし、

価格差を考えればCore i5 14500は劣っているといえます。

動画編集性能もハードウェアエンコードにおいてはしかり。

ただ消費電力の観点を加えると評価はガラリと変わって

Core i5 14400FやRyzen 5 7600に対して圧倒的に消費電力が低いにもかかわらず、

あのゲーム・動画編集性能を見せてくれたのは凄く、

またゲーム配信ではコアスレッド数の多さも活かして、フレームレートが最も安定していました。

消費電力が低いということは、冷却に欠けるコストを下げたり、PC小型化が容易ということなので、

使い勝手という点ではCore i5 14500は優秀です。

すべてにおいてCore i5 14400FやRyzen 5 7600Xに優っているとはいきませんが、

上記のメリットに魅力を感じる人にはCore i5 14500は検討価値は十分あるとおもいます。

逆に消費電力とか小型化とかいいので、単純なゲーム性能や価格の安さ重視ならRyzen 5 7600Xのほうがよいでしょう。

Core i5 14500搭載おすすめゲーミングPC

(ツクモ) GI5J-D241BN/CP1

GI5J-D241BN/CP1の製品画像
CPUCore i5 14500
グラフィックボードRTX 4060 Ti
メモリDDR4 32GB
容量1TB (M.2 NVMe Gen4 SSD)
大きさ183mm x 390mm x 300mm
PCの評価
コスパ 4.8
同価格帯の平均:4.2
(5.0)
ゲーム性能 3.3
同価格帯の平均:2.7
(3.5)
動画編集性能 3.8
同価格帯の平均:3.2
(4.0)
記憶容量
同価格帯の平均:2.0
(2.0)
読み書き速度
同価格帯の平均:4.5
(5.0)
ゲーム安定性
同価格帯の平均:3.1
(4.0)
構成パーツ高級度
同価格帯の平均:2.5
(2.5)
ゲームタイトル フルHD 画質/FPS目安 4K 画質/FPS目安
ApexLegends最高画質、290fps最高画質、115fps
フォートナイト高画質、201fps高画質、117fps
VALORANT高画質、400fps以上高画質、400fps以上
モンハンライズ高画質、208fps高画質、135fps
タルコフ最高画質、143fps最低画質、143fps
オーバーウォッチ2最高画質、281fps最高画質、109fps
パルワールド最高画質、75fps
※参考値であり保証するものではありません。

Core i5 14500とRTX 4060 Tiを組み合わせたゲーミングPC。

今回検証したRTX 4060よりも一つ上のグラフィックボードとなっており、

フルHDはもちろんWQHDゲーミングでも十分可能なゲーム性能を持っているので、よりCore i5 14500性能が活かされる組み合わせ。

加えて省スペースな小型PCケース採用も魅力ポイント。Core i5 14500の省エネ性を活かしています。

もちろんゲームロード時間が短いGen4 NVMe SSD搭載。

(アーク)AG-IR14B76AGL7S-FPA

AG-IR14B76AGL7S-FPAの製品画像
CPUCore i5 14500
グラフィックボードRTX 4070 SUPER
メモリDDR4 32GB
容量【NVMe・PCIe4.0】2TB
大きさ215x454x473.5 mm
PCの評価
コスパ 4.0
同価格帯の平均:3.4
(4.0)
ゲーム性能 4.1
同価格帯の平均:3.8
(4.0)
動画編集性能 4.0
同価格帯の平均:4.2
(4.0)
記憶容量
同価格帯の平均:2.1
(3.0)
読み書き速度
同価格帯の平均:4.8
(5.0)
ゲーム安定性
同価格帯の平均:3.5
(4.0)
構成パーツ高級度
同価格帯の平均:2.9
(2.5)
ゲームタイトル フルHD 画質/FPS目安 4K 画質/FPS目安
ApexLegends最高画質、300fpsMAX最高画質、156fps
フォートナイト高画質、219fps高画質、138fps
VALORANT高画質、400fps以上高画質、400fps以上
モンハンライズ高画質、207fps高画質、169fps
タルコフ最高画質、143fps最高画質、66fps
オーバーウォッチ2最高画質、324fps最高画質、133fps
パルワールド最高画質、106fps
※参考値であり保証するものではありません。

さらに上のRTX 4070 SUPERのグラフィックボードと組みあせたPC。

ミドルエンドクラスのRTX 4070 SUPERは、

WQHDゲーミングメインで高画質高フレームレートを安定して狙え、

ゲームによっては4Kゲーミングも視野に。

今回の検証結果を見ればCore i5 14500はRTX 4070 SUPERくらいの性能が一番バランスが良いかもしれません。

Core i5 14500搭載ゲーミングPCの一覧はこちらから Core i5 14500搭載ゲーミングPCの一覧