(パソコン工房)LEVEL-M2P5-R57X-RGXをレビュー | こまたろPC

(パソコン工房)LEVEL-M2P5-R57X-RGXをレビュー

基本スペック

LEVEL-M2P5-R57X-RGXの製品画像
CPU Ryzen 7 5700X
グラフィックボード RX 9060 XT
メモリ DDR4 16GB
容量 500GB NVMeSSD
サイズ 約幅210mm×奥行350mm×高さ392mm ※最大突起物除く
電源 650W BRONZE
光学ドライブ 光学ドライブ非搭載
マザーボード ASRock B550M-PRO4
PCケース ミニタワー / microATX PCケース
OS Windows 11 Home [DSP版]
PCの評価
コスパ 4.3
同価格帯の平均:4.5
(4.5)
ゲーム性能 2.4
同価格帯の平均:2.0
(2.5)
動画編集性能 2.5
同価格帯の平均:2.6
(2.5)
記憶容量
同価格帯の平均:2.0
(2.0)
読み書き速度
同価格帯の平均:3.5
(3.0)
ゲーム安定性
同価格帯の平均:3.0
(3.0)
構成パーツ高級度
同価格帯の平均:2.4
(2.0)

メリット

  • WQHDも狙えるゲーム性能
  • 過不足はないスペック
  • 内部が見えやすいPCケース
デメリット

  • 無線LANが無い
  • ストレージ容量がやや心もとない
  • PCパーツグレードはそれなり

LEVEL-M2P5-R57X-RGXはLEVELθシリーズの一つであるフレームレス構造のPCケースを利用したゲーミングPCで、Ryzen 7 5700XとRX 9060 XTのミドルクラス構成になっています。

ただその中でも比較的価格を抑えて安めに仕上げるのを意識している印象です。

それでは詳しくみていきましょう。

ゲーム性能はどのくらい?

DLSS4 DLSS3 FSR4 FSR3 SM AFMF
× × ×

※AIフレーム生成・アップスケーリング等技術の対応表

ゲーム性能を最も左右するグラフィックボードは「RX 9060 XT 8GB」を搭載。

ゲーミングPCでは長らくNVidia RTX系のほうが多いですが、最近は最新世代であるRX 9000シリーズを採用するPCも多く、RX 9060 XTはミドルクラスのグラフィックボードになります。

RTX 5000シリーズと比べるとマルチフレーム生成に対応していないのはデメリットですが、代わりにFSR4に対応し、FSR3に比べると画質の綺麗さとフレーム向上がしやすくなっています。

またゲーム側の対応に影響を受けないフレーム生成技術であるAFMFはNVidiaのSmooth Motionより優秀と評判であるのでここはメリット。

ただRX 9060 XTには16GB版と8GB版のグラフィックボードがありますが、LEVEL-M2P5-R57X-RGXは8GB版となっており、安さ重視のためとはいえメモリ不足によりフレームが落ちる可能性があります。

下記は実際にRX 9060 XT 8GBを利用し主要なゲームをベンチマークした結果です。ただしあくまで参考値としてご参照ください。。

AIフレーム生成、アップスケーリングを使わない場合

入力遅延重視からDLSSやFSRなどを使わないときのフレームレート結果です。

マーベルライバルズ、DeltaForce、ヘルダイバー2、CoD:BO6で計測しています。

RX 9060 XT 8GBにおけるノーマル時のフレームレート結果
マーベルライバルズ Delta Force ヘルダイバー2 CoD:BO6
フルHD低 147 243 170 245
フルHD最高 116 132 89 140
WQHD低 92 156 122 176
WQHD最高 75 99 65 99
4K低 44 76 65 98
4K最高 38 54 37 57

フルHDであれば高画質設定だとしても十分高フレームレートが出せており、WQHDも低画質くらいならかなり高いフレームレートで遊ぶことができます。

ただWQHD高画質になると一気にフレームレートが落ちるので、FSR利用しないのであればWQHD低画質まででしょう。

FSRを使う場合

続いてはFSRを使った場合のフレームレート計測結果です。

マーベルライバルズ、DeltaForce、サイバーパンク2077、CoD:BO6で計測しています。

RX 9060 XT 8GBにおけるFSR利用時のフレームレート結果
マーベルライバルズ FSR2 Delta Force FSR3 サイバーパンク2077 FSR3 CoD:BO6 FSR3
フルHD低 173 314 501.15 460
フルHD最高 119 199 312.07 303
WQHD低 132 224 219.07 373
WQHD最高 97 145 142.96 233
4K低 73 122 109.65 212
4K最高 59 82 72.39 159

FSRはフレームレートの伸びが大きいのもあって、全体的にかなり高いフレームレートになっています。

不使用ではきつかったWQHD高画質であっても超高フレームレートを出せているゲームもあり十分。ゲームによっては4Kでも十分高フレームレートで遊ぶことができます。

ゲームの重さにはよるもののWQHDメイン、場合によっては4Kも狙えそうです。

動画編集性能はどのくらい?

Ryzen 5 5700Xの動画編集性能をAdobe PremiereおよびHandBrakeを使って計測してみました。

Ryzen 7 5700Xのソフトウェアエンコード結果

フルHDであればおよそ15~18分と一応は実用には耐えれるエンコード時間にはなっていますが、早いかといわれるとあまり早くはありません。4K解像度も停止することなく編集はできましたが実用には程遠い遅さ。

RX 9060 XTを使ったハードウェアエンコードを使ったとしてもそこまで早くはなりませんから、フルHDまでの動画編集が妥当です。

コスパとしてはどうか

当サイトでは価格および利用されているPCパーツなどから独自にコスパを評価し、数値で算出しています。同価格帯のPCのコスパの平均値も割り出しています。

LEVEL-M2P5-R57X-RGXはコスパは4.3、同価格帯平均は4.5ですからコスパは若干は悪いかなというところ。ただ大きく悪いほどではないです。

PCパーツの高級度が2.0、平均が2.5ですから安さ優先のためグレードは低め。このあたりがコスパが伸びない要因にもなっています。

詳しく各パーツについてみていきます。

メモリ:DDR4 16GB

Ryzen 7 5700XはDDR4にしか対応していませんので、DDR5ではありません。比べればメモリ速度は落ちてしまいますが、このクラスであればさほど気にする必要もなし。

メモリ容量はこの価格帯としては水準レベルでメモリ不足で動作が不安定になる心配はないレベルです。

ストレージ:500GB Gen4 NVMe SSD

メインストレージはGen3規格のNVMe SSDを採用しています。ブランド不明、読み書き速度は不明な点は問題ないとして最近はGen4規格が標準にはなっていますので、そこから比べると低水準。ただGen3でも十分読み書きは早くゲームロード時間でイライラすることは少ないでしょう。

容量に関しては500GBと標準サイズではありこの価格なら十分検討している搭載量です。実用性を考えるなら1TBにアップグレードしたほうがいいですが。悪いわけではないです。

電源:650W BRONZE

電源ユニットは650Wのブロンズ認証電源です。メーカー不明ですが、特によくも悪くもない標準的なグレードです。

容量はRyzen 7 5700XとRX 9060 XTの構成としては過不足ない最適な容量となっています。

マザーボード:AMD B550 チップセット マイクロATXマザーボード

マザーボードはASRock製のB550M-PRO4を利用しています。

マザーボードのメーカー不明が多い中、OEM版ではなく一般販売されているマザーボードを使っているのは高水準。とはいえすでに大分古いマザーボードですので、全体から見ればかなり安価ではあります。

ただ、Ryzen 7 5700Xであれば妥当といえるマザーボードでしょう。せっかく安さに魅力のあるRyzen 7 5700Xなのにマザーボードだけ高価ではアンバランスです。

MicroATXですので拡張性はそこまでありませんが、かわりにややコンパクトになります。

CPUファン:空冷CPUクーラー

CPUクーラーは標準空冷CPUファンとなっています。

Ryzen 7 5700Xは熱のそれなりにはありますが、標準空冷クーラーで及第点レベル。とはいえせっかくPCケース的にはイルミネーションが楽しめるタイプなのに、CPUクーラーがイルミネーション非対応なのは残念。

ネット関連:有線LANのみ

LEVEL-M2P5-R45-LAXには無線LANが付いていないのは注意。有線LANしか対応しておらず、無線LANを利用する場合は、オプションか別途子機を自分で用意しUSBスロットに差し込む必要があります。

PCケース:ミニタワーケース (MicroATX)

PCケースはパソコン工房LEVELθオリジナルです。

210(幅)×401(奥行き)×422(高さ) mmですので、ゲーミングPCの中では中間くらいのサイズになっています。

PCケースはフロント部分に柱が無いピラーレス構造と呼ばれる最近人気のタイプになっています。

大きさは約幅210mm×奥行350mm×高さ392mmですので、やや小型のゲーミングPCになります。

下部は電源ユニットが搭載されており、そちらはパンチライン利用でオーディオ機器のような印象を与えてくれます。

ケースファンがイルミネーション対応となっていますが、このシリーズではイルミカラーが限定されており、色々な種類から好きなものを選ぶ仕様に。個人的にはRGB対応のほうが嬉しいですが、安さのためと考えれば十分。

正面部分は特徴がありますが、そのほかの全体的には非常にシンプルな構造。なおホワイトのほかにブラックのPCケースも用意されています。